散策を通して気付いた事(5歳児 年長組)

10月に入り、暑い日が続いていましたが、最近は秋らしい気温になってきましたね。気温の変化を感じながらもこども園の子ども達は、毎日元気いっぱいのはら園や園庭を走り回る姿がよく見られます。

そんな中でも、ログハウスの近くでどんぐりを発見したり、ビオトープ近くではくるみを発見したりと、少しずつ身近にある秋を感じています。

 

 

もっと探してみたいな


どんぐりやくるみを拾ううちに、

「どんぐりゴマが作りたいな」

「この本に載っている、こんなの作りたいな」

と子ども達の声が聞こえてきました。

 

しかし、こども園のどんぐりでは足りないようです。

近くの中学校の小さな森にどんぐりがたくさんなっていることを思い出し、子ども達に伝えると、「行ってみたい!!」ということで、今回は散策も兼ねて歩いてどんぐり拾いに行く事になりました。

 

 

 

歩いて行ってみよう!


1学期は運動会を小学校で行うこともあり、就学へのスモールステップとして、「小学校ってどんなところだろう?」というねらいのもと歩いて見学に行きました。

年中の頃から、散歩をしながら道路を歩く体験をしてきましたが、交通ルールを守りながら、友達とぶつからないように気を付けながら歩くことはとても大変でした。

しかし、年長に進級し、「もう少しで小学生になるんだ!」という目標や、「頑張って歩きたい!」との気持ちが強くなり、とても意欲的に歩けるようになりました。

 

そして次は少し距離はありますが、どんぐりがたくさんある、中学校へ歩いていくことになりました。コロナ禍で地域交流ができなかったり、散歩にも不安を感じなかなか活動として取り入れることが難しかったりしたのですが、子ども達の「どんぐりをたくさん拾いたい!」「歩いて行けるよ!」という意思を強く感じ、「じゃあ、行ってみよう!」と行くこととなりました。

 

 

道路を歩くとき、どんなことに気を付ける?


就学すれば、ランドセルを背負って徒歩で歩く事になります。そこで今回は疑似体験として、登園に使用するリュックを背負って歩く事にしました。

いつもは水筒だけだったのに、今日はリュック!中身を空にして、水筒やビニール袋を入れるだけでも、子ども達の話を聞く姿勢や、行動の速さに驚き、本当に楽しみにしている気持ちが強く伝わってきました。

 

さぁ、いよいよ出発です!…と その前に、どういう事を気を付けるのかなと子ども達に問いかけてみました。

 

「しんごうは あか でとまるんだよ!」

「あおになったらいいよね。」

「しろいせんから はみださないんだよね!」

「おとなより まえにいかない!」

などなど、これまでの経験から、たくさん気を付けないといけない言葉が出てきました。

 

その中で、特に気を付けたことは「ころばない」ということです。

普段からリズムや身体を動かす活動を通して、体幹が整ってきた子ども達。園庭でも、ゲーム遊びでも最近はほとんど転ばないようになり、怪我をすることが減ってきました。

しかし、アスファルトの上を歩くのは、車社会で生活している子ども達にとっては、少し難しいように感じています。子ども達には、歩くとき、人にぶつかったりして転んだりしないように気を付けることも話をして、出発しました。

 

 

 

挨拶を通して


少し前までは、500mほど歩けば、

「つかれた」「あるきたくない」

などの言葉も聞かれましたが、今回は全くそういう発言もなく、周りに気を付けながら歩く姿が見られ、そして行き交う人にも

「こんにちは」

と挨拶する姿も見られ、コミュニケーション能力もついてきたなと感じました。

 

昨今、「知らない人について行かない」「あいさつしない」というような風潮があります。しかし社会で生き抜いていくには、まず対人関係の作り方を学び、視野を広げ、自分たちの社会を作っていくためにも、言葉や挨拶を交わすことが必要不可欠です。

子ども達は大人の言動をよく見ています。私達大人が積極的に挨拶や声を掛ければ、円滑な対人関係が出来上がっていく様子を見て、子ども達も自然に良好な対人関係を作り上げていけると思います。改めて、大人の私達も積極的な挨拶を心掛けていこうと感じた場面でした。

 

そして、なんと途中休憩することなく、交通ルールに気を付けながら、無事中学校に到着することができました。

「よくがんばったね!」という言葉に、とても嬉しそうな笑顔を見せてくれたのは言うまでもありません。

 

 

この後はお目当てのどんぐりを見つけ、「どんぐりの宝箱だ!」と発言も聞かれるくらい、たくさん落ちているどんぐりを拾ったり、休み時間に教室から顔を出してくれた中学生に手を振ったりして、身近な地域交流も出きました。

大満足の子ども達は、たくさん拾って重くなったリュックを背負って、歩いて帰ることもできました。

 

 

今後の活動


こども園に入園してから、「あるく」ことを体験し、小さな成功体験から1km以上歩けるようになった大きな喜びを経験した子ども達。

これから、就学にむけ、小学校での健康診断、1日入学と様々な経験をすることになります。また新しい環境に飛び込んで、経験したことのない学びにチャレンジしていくことになります。

この「歩けるようになった」喜びや経験をもとに、次のステップへつなげていきたいと思っています。

 

 

文責:桑元