にしきっこフェスタに向けて~こども園で大切にしていること~

2学期が始まる前に、理事長より「ハチドリのひとしずく~今 私にできること~」の本の紹介がありました。

 

 

「ハチドリのひとしずく~いま 私にできること~」 監修・辻 信一


この物語は、南アメリカの先住民に伝わるお話です

森が燃えていました

森の生き物たちは われ先にと 逃げていきました

でもクリキンディという名のハチドリだけは いったりきたり

くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは 火の上に落としていきます

動物たちがそれを見て「そんなことをして いったい 何になるんだ」

といって笑います

クリキンディは こう答えました

「私は 私にできることをしているだけ」

 

引用:「ハチドリのひとしずく~いま 私にできること~」

 

とても短い話ですが深い意味が込められている内容です。

私たちが生きる世界は、地球温暖化、戦争、飢餓、貧困、コロナウイルス等、深刻な問題がたくさんあります。

予測不能な目まぐるしく変化する未来をこれから生きていく子ども達には、困難に遭遇した時、無力感、絶望、あきらめを感じるのではなく、「自分にもできることがある!」と、自分の信念に向かい、進んでいく力を身に付けることが必要とされています。

そのためには、コツコツと自分にできることを実行できる力(非認知能力)や、失敗した時にバネのように立ち直る力(自己回復力)が大切です。それは、まさに自己肯定感と深く結びついています。

 

 

錦ヶ丘のフェスタでは、大人が作った揃いの衣装を着飾って踊ったり、遊びの時間を削り一斉に楽器や歌などの練習をして発表することはありません。

これらの取り組みは、皆様がご承知の通り、教育改革にもとづく保育なのです。

与えられたことを保育者の指示通りにこなすだけの活動は、まさに知識の詰め込み式です。

目まぐるしい社会の変化の中で生きる子どもたちには、「何を知っているか」という知識だけを求める教育から、それらを使って、どのようによりよく生きるかという力を高める教育が求められていると私達は考えています。

 

小学校では、一人一台のタブレット端末を使って授業を勧めたり、小グループでの話し合いのなかで、自分の思いや考えを伝え、友達の話を聞き、様々な考えがあることを知り、考えをまとめていく内容の授業が多く取り入れられています。

また、私達が小学生時に経験したような、学年全員で取り組む歌や合奏、劇などの発表会は少なくなっています。

「ステージで観客の注目を浴びる経験をしないで、小学生になって大丈夫なのかしら?」と不安にならなくても大丈夫です。

錦ヶ丘の子ども達は、子ども同士の社会のなかで生きる力の土台作りをしています。

 

人間の能力は、IQテストや学力検査で計測される「認知能力」やり抜く力や意欲、粘り強さ、社会性、協調性といった人間の気質や性格に関する「非認知能力」の二つがあります。

その中でも、乳幼児期は人格形成の土台作りと考え、3つの柱を大切に「非認知能力」が育まれるように保育を行っています。(幼保連携型こども園教育・保育指針より)

 

 

3つの柱


1,知識及び技能の基礎とは?

小学校で学ぶことを先取りして覚えたり練習したりすることではなく、生活や遊びの中で気づくこと、分かることなどが、『知識及び技能の基礎』です。

例えば…砂場でトンネルを作るとき、壊れないように山を固め、穴を開けるときはこのぐらいの力加減で砂を掘ればいいのだという気づきや、挑戦することでできるようになった成功体験が、知識及び技能の基礎になります。

 

2、思考力、判断力、表現力等の基礎とは?

子どもが、何かをやり遂げたいと思ったとき、それまでに気づいたこと、できるようになったこと等を使いながら、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする力です。

例えば…友達と協力して活動を行うとき、自分の考えを相手に伝えたり、友達の様々な考えがあることを知り、自分の考えを修正したり、集団としての考えを形成したりしながら更に工夫し、試してみることで思考力・判断力・表現力が育っていきます

 

3、学びに向かう力、人間性とは?

いかによりよい生活を営もうとするかということです。「心情」は、喜怒哀楽や感性・感じる心。「意欲」は、何かをやりたいという気持ち。「態度」は、やりたいことに粘り強く取り組むこと、友達と協力すること、挑戦していくことです。

 

 

予測不能な未来、目まぐるしく変化していく社会をいきる子どもたちにとって、私達大人が幼児期に受けてきたような同じ教育をしてはいけないと考えています。

毎日の保育活動を通じて、興味関心のあることに没頭する中で、試行錯誤ながら「たのしい!」「見つけた!」「面白い!」の表現を深めその思いを認められる経験を積むことで、自己肯定感、非認知能力が高める保育を大切しています。

 

 

今回のにしきっこフェスタは、職員で話し合い子ども達の「いま わたしにできること」をテーマに様々な経験の中で、発見したことや感じたこと、考えたことを自分なりに表現することを通じて、豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにすることをねらいとしました。

子ども達が日常で取り組んでいる表現活動。自分にできること、自分がやりたいことに目を向け、一日一日を丁寧に過ごしています。

 

にしきっこフェスタは、これまでの子どもの学びの過程を見て頂き、お子様の成長を家族で喜び合える機会です。

是非楽しみにしていてください。

 

 

文責:表現担当 山﨑