小学校ではどんな授業?(リーダー)

8月19日、鹿児島県私立幼稚園協会主催の「幼保小の円滑な接続・連携のための研修会」が開かれました。講演では白梅学園大学大学院特任教授の無藤 隆先生が「幼児教育の質の向上と幼保小接続~要領の改訂を受けて」という演題でお話をされました。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、無藤先生は昨年度の幼稚園教育要領、保育園保育指針、幼保連携型認定子ども園教育・保育要領の改訂に深く関わられた先生です。小学校では入学当初の授業はどのように進められていくのか、この講演の内容の一部をご紹介したいと思います。

 

小学校入学当初は生活科を中心とした「スタートカリキュラム」に則り授業は行われます。スタートカリキュラムとは、小学校に入学した子どもたちが小学校に慣れることができるようにするための、教育課程(カリキュラム)のことです。

 

小学校の始まりのスタートカリキュラムは、次のようなことを念頭に組み立てられていきます。

①幼児期の終わりまでに育ってほしい姿が発揮しやすい環境・活動を用意する。

②適応指導を幼児と相談し意見を聞きながら進める。

③教科学習の始まりは10の姿の活動の発展から始まる。

④出身園や個人差が大きいので、その様子を見定め、対応を考える。

 

「幼児期の終わりまでの育ってほしい10の姿」は幼稚園だけでなく、小学校に入っても継続して重点事項になっていることがわかります。本園でも10の姿に意識した保育を行っておりますが、幼稚園卒園の段階では到達目標ではありません。小学校、中学校へと続いていきます。そのことを理解し、一つ一つの積み重ねを大事にし、子ども達が小学校で困らないよう保育をより工夫していきたいと思います。

 

また、小学校では幼児期において自発的な活動としての遊びを通して育まれたことが、各教科等における学習に円滑に接続されるよう、生活科を中心に弾力的な時間割の設定など、指導の工夫や指導計画の作成を行うこととされています。

 

小学校でも、円滑な接続について柔軟な対応を積極的に考えていってくれるということです。

 

その一例として、横浜の小学校の様子を写真付きでお話しされました。

 

最初の活動は、机と椅子をよけてカーペットを教室の中央に敷いき、そこで子ども達が自己紹介をしていました。子ども達は輪になり、横の子どもと肩が触れ合うような距離で座っていました。そうすることで緊張がほぐれ、子ども達も自分らしさを発揮できます。

本園でも行われているサークルタイムも小学校で行われており、言葉による伝え合いが積極的に行われているそうです。

なかよしタイムという時間もあり、ゲームやカード遊び、折り紙などの遊びの時間で、幼稚園や保育園でやってきたような遊びを朝1時間ほどするそうです。

また、給食でも食べる量を自分で決める小学校も増えてきているということです。

 

そうすることで登校しぶりがなくなり、学校が楽しくなり、やりがいをもって登校してくるそうです。

 

横浜の小学校の一例ですが、今園で行っている保育の延長にスタートカリキュラムがあるということが言えます。

 

今回の研修は幼稚園からは15名の職員が参加しました。幼稚園・保育園と小学校の接続・連携を学び、2020年の改訂に向かって変わりつつある小学校の様子の一部を知ることができました。

お子さまが困ることなく、小学校でも自信をもって自分らしさを発揮できるよう、就学先の小学校と十分連携を図り、保育の工夫をしていきます。

 

園長 穂原 茂