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2022.07.09

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いきものとの出会い(1歳児 つくしぐみ)

大好きな外あそびを楽しんでいたこどもたち。

くるみ組の近くにあるみかんの木に興味を持ち見ていると、葉っぱの陰に何やらモゾモゾと動くものが…「あっ!」と声をあげる子どもに「なんだろう?」と問いかけてみると「むし!」と答えてくれる姿がありました。

子ども達とあお虫との出会いの瞬間です。

触ってみようと手を伸ばす子、触らずともじっと様子を見る子、「こわいー」と大人にしがみつく子、反応はさまざまです。

 

それからというもの、みかんの木のあお虫、リズム室前のあお虫と、子どもの興味や関心がぐんぐん広がっていきました。

子どもが小さな生き物に興味を持っている”今、この瞬間”を大切にしたいと考えていたところ、主任から

「つくし組でも飼ってみない?」の声。さっそく小さな虫かごで大小のあお虫、さなぎの3匹を飼うことにしました。

毎朝、登園してくると「むし!」と虫かごを指差す子ども達。そこから観察会の始まりです。机に置いた虫かごを食い入るように覗きこみながら「モグモグしてる」と一緒になって食べるマネをする子、「ねんねしてる」と寝るマネをする子、同じあお虫を見ていてもいろいろな表現が生まれてきます。

子どもの感性って素晴らしいと感じる瞬間でもありました。

 

あれれ?あおむしがいない

 何日か経ったある日、大きなあお虫がさなぎになっていました。

子ども達は、不思議そうに虫かごを覗きこんだり、「むし、いないね〜」と話します。

そこで、リズム室にいった際にみんなで図鑑を広げてみました。

あお虫やさなぎの写真が出てくると「あ!」と指をさしたり「おんなじ!」と気づいたことを伝えてくれます。

そして、そこには蝶の写真も。子どもがあお虫がさなぎに、そして蝶になることに気づいた(知った)瞬間でした。

好奇心旺盛な幼児期はいろいろなことに興味を持ち、なぜ?なんだろう?とたくさんの疑問が湧いてきます。その疑問に大人が答えることは簡単かもしれません。

でも、子どもが自分の力で調べて答えを見つけた時、知らないことを知る喜びを味わったり、それを人に伝える喜びを味わうことができます。

そして知的好奇心がますます高まっていきます。

今回図鑑に触れたことが、子どもにとって知りたい!調べてみよう!という探究心を育む土台となってくれたらいいなと思っています。

 

さなぎからちょうへ…

さて、さなぎが蝶にならず少し心配になってきたある朝、出勤して虫かごを見てみるとそこには大きな黒いあげは蝶の姿。「ちょうちょがいるよ〜」とは言わず、いつも通り観察会を始めます。

すると蝶の存在に気づき「ちょうちょ〜」と大興奮のこどもたち。羽化したあげは蝶が小さく羽を動かす様子をじっと見つめていました。

しばらくするとあげは蝶が虫かごの中で大きく羽を動かし始めたので、窓の外に逃してあげることにしました。

虫かごの蓋を開けると元気よく外に飛び立っていくあげは蝶。こどもたちも「ばいは〜い!」と大きく手を振ってその姿を見届けていました。

今回は残念ながら蝶が羽化する瞬間を見ることができなかったので、いつかその瞬間を子どもと見て、命の不思議、素晴らしさを感じることができたらと思っています。

 

錦ヶ丘には、のはら園という自然いっぱいの素晴らしい環境があります。そこは子どもにとってたくさんの生き物と出会える場。

めだか、ざりがに、とんぼ、みみず、たくさんの生き物との出会いに目をキラキラと輝かせています。

さまざまな体験を通して、子どもが自ら主体的に関わり、自然や命を大切にしていけるよう見守りたいと思っています。

 

文責:淵上

 

 

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