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2025.12.26

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言葉での伝え合い(5歳児 年長組)

今月のねらいは、

『友達との関わりの中でいろいろな考えや表現方法があることを知り、気持ちや考えを伝え合いながら遊んだり生活したりする』です。

4月から日常的にサークルタイムを行ったり、「あなたはどう思う?」と様々な場面で問いかけたりするなかで、子どもたちも自分の気持ちを言葉で伝えようとする姿が増えてきました。

一方で、自分の気持ちは伝えられるが友達の気持ちは聞かずに話を進めてしまうことや、自分の気持ちを伝えようとするあまり強い口調になってしまうこともあります。

今回は、自分の気持ちを自信をもって伝えたり、友達の思いを聞いたりすることができるように、園でどのような遊びや関わりをしているかについてお伝えします

 

「ピタゴラ」の活動を通して⋯

ピタゴラの活動とは、ボールを転がしたときにゴールの積み木が倒れるよう、積み木で道を作る遊びのことです。

この活動を4人ほどのグループで行っています。

「積み木を縦に置きたい!」「倒して置いた方がいい!」「下の道を積み木で作ろう」「下の道は作りたくない」

このように、難易度が上がるにつれ、積み木をどのように並べるかグループ内で意見が分かれることがよくあります。

初めは、それぞれ自分の思いを「こうしたい!」「いやだ、こうしたい!」と言い合っていたり、友達の勢いに圧倒され自分の意見を伝えられず黙っていたりする姿が多く見られました。

 

そんな場面で保育者は、

「〇〇さんはこんなふうに言っているよ」「今、友達は困った顔をしているよ?」

と子どもたちが友達の思いや表情に気づけるような声掛けをしています。

そのような関わりを続けることで、子どもたちも自分の意見を伝えるだけでなく、友達にも

「これでいい?」「こうしようと思うんだけどどう?」

と尋ねながら作り上げようとする姿に変わっていきました。

子どもたちだけの話し合いでは、自分の意見をしっかり伝えられる子の意見が通ってしまうことが多いですが、大人が介入することで全員が自分の思いを伝えたり、聞いてもらったりというやりとりが生まれます。

そして、この活動を何度も繰り返し行うことで、少しずつ大人の介入する場面が減り、自分たちでやりとりしようとする姿につながってきています

 

こうした姿はピタゴラの活動だけでなく、日常でも

「こんなふうにやってみよう!」「〇〇ちゃんのそれ素敵だね!」

と友達の良いところを認めたり、一緒に目的をもって作り上げようとしたりする場面が見られるようになってきました。

 

伝え合う経験を通して

自分の気持ちを自信をもって伝えること、友達の思いを聞きながら一緒に取り組むことは、どちらもとても難しいことだと思います。

こども園で友達や保育者と関わる中で、「伝えてみたら分かってもらえた!」「受け止めてもらえた!」「みんなで協力したら上手くいった!」

という経験を積み重ねることが、今後小学校に入学した時にどんな相手(初めて会う友達や大人)でも自分の思いを伝える姿や、友達と協力して一緒に取り組む姿につながっていきます。

 

文責:今村

 

 

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