お知らせ
2021.08.13
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子どもを守るために!~園内研修「社会的養護下のこども理解と援助」~

7月31日(土)、鹿屋乳児院所長 躯川 恒さんをお招きして、「社会的養護下のこども理解と援助」と題し、こども園・保育園・まふぃん・アフタースクール合同の職員園内研修を行いました。
実際に乳児院にお勤めの方からお話を伺う機会はなかなか無く、社会的養護の実情や、児童相談所・児童養護施設や乳児院のそれぞれの役割を学び、日頃私たちが沢山の子ども達・ご家庭と関わる中で心掛けていきたいことを、改めて考えることができました。
社会的養護とは?
社会的養護の定義は、『保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うこと』であり、その理念は『子どもの最善の利益のために、社会全体で子どもを育むこと』と、厚生労働省のホームページで述べられています。
「子どもの最善の利益」とは、子どもに関することが行われるときには、「その子どもにとって最も良いこと」を第一に考える、という考え方です。
錦ヶ丘の職員間でも、よく「子どもの最善の利益のために」という言葉が出てきます。保育者は色々な背景を知るが故に様々な視点を気に掛けながら考えてしまいがちですが、“その子にとって、何がベストなのか”を軸に、これからも子ども達を見つめていきたいと改めて感じることができました。
子どもの権利を守るために
社会的養護の具体的な取り組みとして挙げられるのが、「施設(児童養護施設・乳児院 )」や「ファミリーホーム・里親」です。
全国ではおよそ45,000人の子ども達が、社会的養護の環境の下で生活をしています。
わたしがこの研修で強く心に残った言葉の一つが「血のつながりは関係なく、思いがあれば親子になれる」という躯川さんの言葉です。
里親=新しい家族の形。一言に“里親”と言っても、その種類は様々であり、里親になる方々のきっかけも様々です。
どんな背景であれ、思いがあれば、親子になれる。そして、思いがあれば、一人でも多くの子ども達にあたたかい家庭的な環境で、健やかに育つ選択肢が与えられるのです。
そしてそれは、子ども達の権利の保障になります。
「子どもの権利条約」には、全ての子どもには、以下の4つの権利があると述べられています。
・生きる権利 ・守られる権利 ・育つ権利 ・参加する権利

それらの子ども達の権利を守るための“子どもアドボカシー”という言葉を、今回の研修で初めて知りました。
アドボカシーとは、“声を上げること”。つまり、子どもアドボカシーは、“子どもの声や思いを聞くこと・伝えること”です。
大人はつい、「この子にとっては〇〇な環境がいいだろう」「この子に必要な経験は〜だろう」と決めてしまいがちです。しかし、子ども自身の考えがきちんとあること、主人公は子ども本人であることを忘れず、子どもの声をきちんと聞いて一緒に考えていくことが、一つ一つの決定にとても重要であることを感じました。
このことは、大人主導ではなく、子ども自身が考え、決めていく機会を大切にしている錦ヶ丘の保育にも同じことが言えると感じます。
わたしたちにできること
『虐待かな?と思ったら、189(いち はや く)』という言葉をご存知の方も多いと思います。
近年、虐待相談件数は年々増加し、令和元年度は193,780件で前年度より20%増。
これは、シンプルに「虐待の数が増えている」という訳ではなく、「虐待かもしれないとアンテナを張る人が増えたからこそ」の数字です。

一人一人が意識をもつこと、地域の繋がりの中で子ども達を見守ることは、誰もができる社会的養護の第一歩なのかもしれません。
子ども一人一人の大切な命を守り、どんな背景や個性があっても「子ども自身」を大切にまるっと受け止めていくことを、こども園の職員は子どもに関わるプロとしてこれからも努めていかなければならないと、強く感じる研修になりました。
そのためにも、
・サインに気付くための知識を“日頃から”持っておくこと。
・あれ?と思った時にすぐ情報共有できるよう、“日頃から”子どもの姿を捉えること。
・職員みんなで、子どもみんなを見守る意識を“日頃から”持っておくこと。
等、“日頃から”できることを一人一人が意識しながら、これからも大切な子ども達を見守っていきたいと思います。
【参考】
文責:迫田