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2021.08.28

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過程を楽しむ~お絵描き~(3歳児 年少組)

お盆を過ぎてから、雨の日が続きました。戸外で遊べないこども達が、おもいっきり、のびのびと遊べる環境設定を考え、お絵かきを活動に取り入れました。

お絵描き活動で、1日目はクレヨン遊び。2日目は絵の具を使ってスタンプ遊びを行いました。今回は、その時の様子をご案内します。

 

絵を描く前のお約束

クレヨンは1本ずつ取り、使ったら、片付けてから次の1本を取る!

(意図:自分で使ったものは、必ず片付けをする。分かち合って使う事の大切さに気付く。)

絵の具でスタンピングして遊ぶ時には、同じ色のコーナーに戻し、色を混ぜない。

(意図:ルールや指示の理解ができるか)

それぞれ2点の約束をして活動を開始しました。

 

環境設定

保育室の床と壁に広幅用紙を3か所広げました。

1人1枚ずつ紙を渡して「さぁどうぞ!」ではありません。広幅用紙とクレヨンを共有しながら自由に描きます。

また、のびのび思うがままに描いてほしいという思いから、普段はしないでほしいと伝えている“寝転がって描く”ということも、今回はOKにしてみました。

 

『クレヨンで遊ぼう!』


床の広幅用紙に書き始める子ども達。壁の広幅用紙に描き始める子ども達。

それぞれ一斉に描き始めました。

 

広いところへのびのびとクレヨンを握り、全身を使って描く姿。

紙の隅っこに集まり、筆圧強く、一心に塗って遊ぶ様子。

 

自分の手形や足形をとって、描く様子。

色とりどり鮮やかな色をつかって描く様子。

「虹!」と言いながら虹を描く様子。

ウルトラマン!

それぞれが様々な発想力・表現力を広げながらおもいおもいに楽しんで描く様子や友達と一緒に楽しむ姿がありました。

 

 

2日目!絵の具でスタンプして遊ぼう!


クレヨンで思いっきり遊んだ次の日は、絵の具の登場です。

赤コーナー&青コーナー&黄色コーナーの3か所に色を置いて、スタンプの色遊びを始めました。

すると一人の子どもが、自分の足や手に色を塗り始めました。

それが他の子ども達にも自然と連鎖し、全員手足に色がついていきました。

 

どんどん遊びは発展し、繋がっていきます。感触遊びのはじまりです。

お絵かきは1人1枚の紙に描くこともありますが、今回は集団生活ならではの、同じ紙やクレヨンを共有することで、友達の存在に気づき、友達との距離感の感じ方や、譲り合いなどのやりとりを行っていくことにねらいを置いて活動を行いました。

活動の様子を見守っていると、自分の描いた絵の上から他の友達が、上書きしてしまうという場面もありました。

その時は、「○○が描いた上に描かないでよ!」としっかりと思いを言葉で伝える姿も見られました。

遊びを通して様々な体験をすることで【相手に自分の思いを言葉で伝える姿】にも繋がっていることが分かります。

 

 

 

先日、職員研修で「絵の表現活動」について学びました。

・子ども達の可能性を引き出し、広げていくような大人の見守りと声掛けの大切さ。

・子ども達は、作品を作ることより、その過程を楽しんでいるということ。

・自由に遊びすぎると、色がまざりすぎて、黒くなりがちなこと。時には黒くなる前にさっと抜き取ることもやって大丈夫ということ。

そこで学んだこの3点を意識しながら、今回のお絵描きの活動も取り組んでみました。

 

今回、スタンピングする時に、指示の理解・単色あそびを楽しむことをねらいとして【色を混ぜないでやってみる】ということを敢えてやってみました。

活動の中で子ども達の遊びこむ姿、表現の自由さ、笑顔で喜んでいる姿をたくさん見ることができ、本当に絵を描く過程を楽しんでいるのだな。ということを改めて実感しました。

 

 

子ども達が夢中になって遊ぶくらい大好きなお絵描き遊び。

次は、色が混ざり、色の変化に気付きながら楽しめるような【色を混ぜてもオッケー!好きなように遊び込む】という活動も行ってみたいと思います。

 

文責:有川

 

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