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2022.05.18
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自分で食べる意欲(れんげ組)

子どもの体を作る大切な物の一つとして、食事があります。
0歳児のれんげ組の子どもは、給食室で作られた離乳食を食べています。
今回は食事が与える子どもたちの影響について紹介していきたいと思います。
これまでミルクや母乳などの液体を飲んでいた子どもたちにとって、固形物や色々な味の物を口に入れることは劇的な変化です。
そのため、口に入れても吐き出すことも多くあります。
そこで、沢山食べて欲しいという思いから食べることを無理強いしてしまうと、子どもたちにとって食事が嫌なものになってしまって、さらに食べなくなってしまう場合があります。
錦ヶ丘では、乳児の離乳食は栄養をとることはもちろんですが、食べる練習(発達に応じて舌や歯茎を動かす。)をする時間と捉え関わっています。
色々な食材を口にしてみる、興味をもって食べてみる、食べてみたら好みの食感や味ではなく吐き出してしまう姿もよくみられますが、そのような姿も温かく見守っています。
なぜなら、様々な食材を口に入れることで将来好き嫌いが少なくなるといわれています。
かといって、全く食べないと心配しますよね。離乳食を食べない理由はたくさん考えられます。
離乳食を食べる年齢の子どもは、自分の中で感じている様々な理由を言葉で伝える事が難しいです。
そこを大人が理解するのも困難ですが、様々な予測をして子ども達に関わっています。
・水分を摂らせてみる
→喉が渇いた状態で食事をすると、進みが悪かったり誤嚥に繋がったりします。
・ひとつ前の形状に戻してみる(例:刻んでいたものをすりつぶしに戻す等)
→子どもの舌の動きや歯の生え方や、体調が悪くないかを見て、前の形状に戻したりするのも良いです。
・そもそもお腹は空いているのか
→前回の食事やミルクの時間や量を考えて、お腹が空いていない時は無理に食べさせません。
・机やいすの向きを変えたり、食材の切り方を変えてみる
→環境や食べ物に飽きている場合もあります。
上記以外にも様々な予測をたてて子どもの食事の介助をしています。
給食の時間では、スプーンですくって食べさせたり、手づかみ食べをしたりして食べています。
月齢にもよりますが自分で食べてみたい気持ちを大切にし、手で触ることで手指の感覚や巧緻性を高めることに繋がります。
自分で食べる意欲があるということは、“生きること”にも繋がると考えられないでしょうか。
食後は机や床がベタベタになりますが、子どもの意欲を尊重して思い切り食べられるようにしています。
れんげ組には様々な月例の子どもたちが在籍しているので、食べている物の形状も様々です。
一般的な月齢の発達に合わせるのではなく、その子自身が現在どれくらい体が発達しているのか、お家で食べている物と照らし合わせて、保護者の方と栄養士と担任で相談しながら離乳食を進めています。
その子自身のペースを大切にしているので、慌てて離乳食の段階をステップアップ必要はありません。
食事は生命に関わる大切な部分です。だからこそ、食事の始まりである離乳食は特に環境や関わり方も気を付けています。
これから沢山の食材に親しみ、食べることで心身ともに大きく成長してほしいと思っています。
食事についての悩みなどありましたら、栄養士もおりますのでいつでもご相談をお待ちしています。
文責:唐仁原