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2022.06.20

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どっちの苗がトマト?(4歳児 年中組)

1歳から6歳までに養っておきたい10の姿の中に、

思考力の芽生え

自然との関わり生命尊重

言葉による伝え合い

などがあります。こども園の子ども達はこれらを集団の中で、身近な人や自然と関わりながら、五感を使い学んでいます。

 

 

 

先日子ども達の希望で、トマトとピーマンの苗をプランターで育てる事にしました。そこで、植え付け前にちょっとクイズタイム。

「どっちがトマトかなぁ?」

すると、前に置かれた2種類の苗をジーっと見つめて

「こっちの葉っぱは、ギザギザだよ。」

「こっちの葉っぱは、まるいよ。」

「ギザギザの方がトマトだと思う!」

「丸い方がトマトだよ!」

「あっ、黄色い花が咲きてるよ。」

「こっちがトマトだよ! 黄色い花、家で見たことある。」

「こっちは白い花だよ。トマトはこっちだと思う。」

などなど、見て気づいた事やそれぞれの考えが言葉となり、活発な意見交換が始まりました。

視覚からの情報を元に、自分の思った事をみんなの前で発言できる事はとても素晴らしい事です。

また、友達と違う意見でもしっかり自分の意見を言える事はさらに素晴らしい事ですよね。

子ども達の気付きをみんなで確認する為に

・葉を指差しながら

「葉っぱの形ちがうのよく気がついたね」

・花を差しながら

「小さな花によく気がついたね。」「みんな凄い!」

と子ども達の気持ちを受け止めると、自信に満ちた笑顔で『何でも聞いて』と言わんばかりに私を見つめるので、私も嬉しくなり

・茎を差し

「ここの名前知ってる?」と子ども達の視点を変える質問をしてみました。すると

「くきー」

「あっ、白い毛がついてる」

「こっちはつるつるだよー」

さらに、「匂いはどう?」と質問すると

「葉っぱの匂いがする」

「あっ、やっぱりこっちがトマトだよー!トマトの匂いがする。」

「ピーマンの匂いがする。」

と、またまたいろんな意見が。

見て、触って、匂いを嗅いで、いろんな視点からクイズの答えを探していました。

「答えはどっち?」と聞かれたのですが、「今から苗を植えて、育てたら答えがわかるかも!」「どっちかなぁ?ちょっと私もわからなくなった。一緒に調べようね。」と答え合わせ保留に!

ということで、答えを出す為に、みんなでプランターへの植え付け作業へと移動。

鉢底石や土も子ども達が協力して運びました。

トマトが2鉢、ピーマンが1鉢、3つのグループに分かれて植えました。土を手で柔らかくほぐしたり肥料を混ぜたり、土の感触を楽しみながらみんな一生懸命でした。その作業中も

「これ、トマトだよね。」「ピーマンだと思う。」というつぶやきがあちこちで。

「黄色い花って黄色いトマトなの?」という声まで。

友達の意見を強く否定するわけでもなく、なんとも微笑ましい光景でした。

植え付けて数日後、ある男の子が

「ぼくどっちがトマトかわかったよ。本見たら黄色い花がトマトだった。」

と誇らしげに教えに来てくれました。

観察しながら

「トマトの匂いがするよ。」

と、お友達に教えてくれる子もいます。

疑問を解決する為に本で調べるという行動、自分が知った情報をわかりやすく人に言葉で伝える行動、学びの成長を感じます。

本で調べた結果通り、実際トマトの実がなるか一緒に観察していこうと思います。

今は、苗を世話する中で、水かけをやりたい子どもが大勢いて、ジョーロを譲り合いながら水かけしています。

子ども達から

「順番を決めよう」「お当番にしよう」という意見が出てきました。

そこで早速お当番カードを作成。それぞれ好きな色の紙に絵を描いて準備はオッケー!。

順番決めも子ども達に任せて見守ってみようと思います。

苗の成長と共に、子ども達の成長が楽しみです。

文責 宮原

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