お知らせ

2022.09.30

Blog未分類

自分達で炊いてみよう!(5歳児 年長にじ組)

年長組では、9月末から給食で食べるご飯を自分たちで炊いてみるという経験をしています。

子ども達も「どうやって炊くのだろう?」と興味を持ったり、「やってみたい」という気持ちを持っており、「自分がする日はいつだろう」と楽しみにする姿がみられます。

 

米を自分たちで炊く目的


今回、子ども達とこの取り組みをやってみようと考えた目的が2つあります。

①米を研ぐ、炊く経験をする

②自分が食べるものを自分で作り、食べることの楽しさを感じる

「お家でやったことをあるよ!」と言う子もいましたが、「米を量ることからするのは初めて!」という子の方が多いです。

今は、経験したことがないまま大人になり、炊き方を知らないという人もいると言う話も聞きます。

子ども達が大きくなっていく中で、「小さい時にこんなふうにしたな!」「こうやって炊くんだ」と思い出せるきっかけになればと思います。

 

ご飯はどのくらいの量炊くの?


子ども達とご飯を炊くことになってから、“どのぐらい炊くのか” “どんなふうに炊くのか”話を行いました。

「今日は、米を5合炊くよ!」と声を掛けると、「5合って何?」「どのぐらい?」という声がでてきました。

子ども達とカップを見ながら話をすると、「一つが1合だよ!」と言ってくれた子がいました。

そこから、「じゃあ、5回量ったら5合になるよ!」と米を量る動きに繋がっていきました。

米の量を量るか取り組みの中で、自然と数や量に触れる姿が見られています。【10の姿“数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚”】

自然と触れている数や量が、子ども達の学びに繋がっています。

 

ご飯を炊いてみよう!


実際に、米を量ったり、米を研いだり、水を入れたりする流れも、子ども達はすぐに覚え、楽しみながら取り組む姿がありました。

米の研ぎ方もどうやったらいいのか考えながらやってみたり、水を入れる時も、線をみながら集中し、真剣な表情で取り組んでいました。

 

炊飯器の中で、米や水はどうなっているの?


何回か炊飯器でご飯を炊くことで、「水はどこにいったの?」「米が飲んでいるんじゃない?」「水は湯気になってると思う!」などなど、様々な声がでてきました。

その時には、子ども達の頭の中にたくさんの疑問が!

そこで、子ども達と話をして「透明鍋で炊き、中を見てみよう!」という考えになりました。

透明鍋で炊くと、水の量のメモリが書いていないことに気が付き、「手で量ったらいいよ!」と、昨年釜で炊いた経験を覚えていた子ども達が教えてくれました。

「やってみたい!」という気持ちを持って取り組んだこと、経験したことは、子ども達の学びになっていると思います。

透明鍋で炊いている間、出来上がるまで鍋から離れることのない、子ども達の集中力に驚かされました。

その中で、沸騰していく様子に気付いたり、水が少なくなっていくにつれ、泡が出てきたり湯気がでてきたりすることから、「水が泡になって湯気になる」「米が水を飲んで膨らんでいる」というふうに見立てていました。教えるのではなく、子ども達が、やってみることで疑問に思ったり、気付いたり、できるように保育者も関わったり見守ったりしていきたいと思います。

 

米を自分で炊くという経験は、生きる力に繋がるのではないかと思います。子ども達も、1度やってみたことで、「また自分達で炊きたい!」「今日は誰が炊く?」と楽しみながら、日常の取り組みになっていきそうな感じがしています。

活動してみたことで、自分達で作ることの楽しさ、大変さを感じるだけでなく、人に食べてもらい「美味しかったよ」「ありがとう」と言ってもらえる嬉しさも感じることができたようです。

“やらされる”ではなく、子ども達の“やりたい”の思いを大切にしながら、今後も“米を炊く”に取り組んでいきたいと思います。

文責:武石

当園についてや入園に関しては
お気軽にお問い合わせください