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2023.06.01

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まふぃんの活動に参加して

5月、まふぃんの活動に職員として入らせて頂く機会がありました。

まふぃんは、児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問を行っている、いわゆる『療育施設』です。姉妹園として一緒に研修をしたり、子ども達への関わり方の相談をしたりと、こども園錦ヶ丘プラス(旧 錦ヶ丘保育園)と共に日常のすぐ近くにある存在です。

けれど、普段はそれぞれで活動しているため、日常の活動にそこのスタッフとして入る機会はなかなかありませんでした。だからこそ、今回の機会がとても楽しみで、実際多くの学びを得ることができました。

今回は、まふぃんの活動に参加して感じたことを3つご紹介します。

 

小集団の良さ

私が参加した二日間は、どちらも年中~年長の子ども達の活動で、こども園でもお馴染みの運動遊びを行いました。

まふぃんとこども園での大きな違いの一つが、子どもの人数。こども園の年長は一クラス20名であるのに対し、まふぃんの活動は8名程でその日の活動を行っていました。大人の数は、こども園もまふぃんも2~3名。同じ活動をしても、子ども達一人ひとりへのより細やかな関わりができるのが、まふぃん含め療育施設の大きな強みです。

療育に通う子ども達の多くは、大きな集団生活の中で子ども本人が困り感を抱いていることが多くあります。人数が多い集団の中ではその困り感が埋もれてしまったり、反対に目立ってしまって子ども自身がつらい思いをしたりしてしまいますが、まふぃんのような小集団ではその「困った」に大人がすぐ対応することができます。大人がすぐ声を掛けたり、身体の向きを正したりと対応することで、子ども達もハッと気付いて行動を変えることができるのです。まさに小集団だからこそできる細やかさ!

実際に私も活動の一員として子ども達と関わることで、自分自身が大きな集団と小集団の中での子どもの姿に対する気付き方の違いや、「困った」の場面で即対応することの効果の高さを感じることができました。大きな集団であるこども園では、まふぃんほどすぐに対応することは難しいのが現実ですが、職員間で連携を図りながらできるだけ早く対応していきたいと思います。

 

計画の共有、活動の振り返りの大切さ

まふぃんでは子ども達が登園してくる前に、職員間で当日の活動のねらいや配慮事項、『この子のこういう姿を引き出したい!』という一人ひとりの目標等を共有します。活動を進めていく”リーダー”と呼ばれる役割の職員がボードに可視化し、それを用いながら『”その日・その時の活動で”引き出したい姿』を全員に伝えます。活動に”サブ”として入る職員は、リーダーの意図を組みながら子ども達に関わったり、環境を作っていくサポートをしたりしていくため、「こういう時はどうしたらいいんだろう?」や「これってどういうこと?」と思う疑問は、必ずこの打ち合わせの時間で確認しています。

ちなみに、まふぃんでは、この打ち合わせの時間を『作戦会議』と呼んでいます。目標とする姿を引き出すためにはどうしたらいいのか作戦を練るまふぃんスタッフの姿… まさに言葉通り!!

また、活動後は必ず振り返りを行い、リーダーだけではなくサブも一人ひとり気付いたことを出し合っていました。また、リーダーも「…という意図で~したけど、みんなはどう思った?」と、自分たちの対応や関わりについて客観的な意見を求め、さらに高めていこう!とする意識を強く感じました。

 

こども園でも計画の共有や振り返りは行っていますが、一人ひとりにフォーカスした細やかなねらいやそれを達成するための配慮事項までを全員分細かく共有することはとても難しく、ここまで細やかに共有することはできません。開園の7時から閉園する19時まで常に子どもがいるこども園ではどうしたらいいのか、他学年との連携を図りながら、毎日の振り返りを翌日に活かし、さらに保育をブラッシュアップしていけるように”作戦会議”に取り組んでいきます!!

 

姉妹法人ならではの連携

地続きの隣の施設であるまふぃんとは、日頃から連絡会を行ったり送迎時に情報共有したりと、通所している子ども達一人ひとりの姿を共有しながら、育てたい姿を目指して一緒に試行錯誤しています。もちろん他の療育施設とも、同じように支援計画等を共有しながら子どもの育ちを一緒にサポートしていますが、日常的に連携を図っているまふぃんには、子どもへの基本的な関わり方や大切にしていること等の根底の部分が同じである姉妹法人ならではの強みを感じています。

また、まふぃんでの個別の支援に活かすために、大きな集団であるこども園にまふぃんのスタッフが訪問し、保育に入ったり様子を見に来たりすることもあります。個別対応のプロであるまふぃんのスタッフの子ども達への関わりから、私達も沢山のことを学ばせて頂いています。

まふぃんだけではなく、こども園錦ヶ丘プラスとも姉妹園ならではの取り組みを行っています。給食チームは日常的に職員が入れ替わって味の追求をしたり、こども園プラスの副園長がこども園の保育に入って客観的に気付いたこと等をフィードバックしてくださる機会もあったりと、施設の垣根をこえて一緒に頑張っている仲間です。

 

私が参加した2日間の中でも、こども園での姿とは違った子ども達の一面を沢山見つけることができました。その中で、「この子にこんな強みがあったのか!」「こんなところで困っていたんだ、大きな集団のこども園では尚更困っているかもしれないな…」等、いろんなことを感じ、考えました。

子ども達の「困った」は、友達に対して手が出てしまったり、なかなか座って活動が出来なかったり等の目に見えやすいものばかりではなく、言われていることの理解が難しく流れに身を任せているだけになっている等、一見すると”集団についていけている”と思われて見落とされてしまいがちなものもあります。小集団である療育施設は、きめ細やかな関わりで一人ひとりの育ちをバックアップするため、大きな集団では埋もれがちな「困った」にもしっかり対応が出来、こまめに声を掛けることでその子の自信に繋げられるのが何よりの強みだと感じました。

療育だからこその経験と、こども園だからこその経験、どちらも子どもの育ちにとって大きな意味があります。そして、将来、社会の中で自信をもっていきいきと自分を発揮しながら過ごしてほしいと願う気持ちは、療育もこども園も同じです。

保護者の皆様も、療育に通っているお子様をお持ちの方もそうでない方も、きっと同じなのではないでしょうか。

子ども達に関わる全ての人たちでゴールを共有することが、子どもの成長をぐっと後押しすることに繋がります。『子育てのパートナー』として、時には一緒に”作戦会議”できたら嬉しいです。

 

小集団で育てた力を、大きな集団生活でも発揮することができるよう、これからも連携を図りながら共に子どもの育ちを支えていきます。

まふぃんのブログも、ぜひご覧ください♪

 

 

文責:迫田

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