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2023.09.22

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運動遊びで育む力(4歳児 年中クラス)

先月は、暑さが厳しいため戸外に出れない日が多かった為、室内での運動びを多めに取り入れました。

今回は、運動遊びについてお伝えします。

運動あそびとは・・・?

《運動遊びとは・・・》
主に、体を使った遊びのことをいいます。おにごっこやかけっこ、ボール遊び、なわとびなども一般的に運動遊びと呼ばれます。一人で遊ぶこともできれば、2人またはそれ以上で楽しむこともできるのが運動遊びです。経験を通して、体を動かすことが好きになったり、心を豊かにはぐくんだりすることを目指しています。技術の習得が目的ではなく、初めてのことや苦手なことにも挑戦しようとする気持ちが育ちます。また、成長の過程で幼少期の運動遊びが、今後の運動能力にも関係してきます。 ~参考資料:キドキド~

身近にあるものを使って・・・

錦ケ丘の運動遊びは、少し特殊です。何が特殊かと言うと、同じ法人内で作業療法士である中鶴真人さんが考案した、身近にある机や椅子・マットなどを用いて、子どもの基本的な動きである、「くぐる」「のぼる」「わたる」等の動きを意識した装置で環境をつくります。様々な身体の動かし方ができるようになり、転んだ時に手をついて自分の身体を守る反射神経が高まります。また、友達と場所や物を共有するなかで、気持ちのこすれ合いを経験し様々な感情を抱くなかで友だちと関わる力や気持ちを切り替え、自分で気持ちのコントロールする力が育まれます。なによりも、子どもの「やってみたい気持ち!」や「できた!」という気持から自己肯定感を高めることができます。

中鶴真人さんの情報は、こちらから→NAGAYA TOWER | 健康増進部 (nagaya-tower.com)

私たちは、運動遊びのなかで、どんな子どもの姿を引き出したいのか?というねらいをもって環境を通したアプローチしていきます。

〇集団の運動遊びに参加することが難し子へは・・・

床に近い、安全面を確保した低い装置を組むことで、「自分にもできそう!」というチャレンジしたい気持ちを高め、自信を持って活動に入れるような空間、物の置き方に配慮します。また、活動に参加したがらない子どもを無理に活動に促すことはぜす、見学スペースを設け「やりたくなったら、いつでも入ってね!」と声をかけ、自分のタイミングで活動に入っていけるよう対応しています。

〇気持ちの切り替えが難しい子どもには・・・

自分の思うようにならない、してはいけないことを止められた時、痛い思いをしたとき、子どもは泣いたり怒ったり、いじけたりして自分の思いを主張します。保育者が子どもの気持ちを受けとめ抱っこで対応します。「あなたのことをしっかりと見ているよ!」という、安心のまなざしや、声掛け、関わりをすることで気持ちを切り替え、遊びに入れるようにしています。

〇友だちとの気持ちのぶつかり合いで、手が出てしまいやすい子どもには・・・

普段の生活や遊びのなかで、言葉よりも先に手が出てしまう場面があります。運動遊びの中で、あえて子ども同士のこすれ合いを起こすような装置を組み、手が出そうなる直前で、手を出す行動を止めます。「いやだったね!」と声をかけることで、気持ちを受けとめ望ましい行動ができるようにします。そうすることで、「叩いたらいけないんだな!」ということに気づいたり、感情をコントロールする力を育めるよう取り組んでいます。

運動遊びを通して・・・

運動遊びを通して、心身共に成長しているのは子どもだけではありません。実は、保育者の学びが深まり成長に繋がっています。「なぜ、手がでるかな?」「どうやったらできるようになるかな?」など、日々子ども達と一緒に生活しているだけではわからない事も、たくさんあります。しかし、運動遊びを通して、「こんな場面になったら手が出るのか」「不安が強いから初めの一歩が出せずにいたんだな!」など、普段の様子ではわからないことが、運動遊びを通して見えてきます。子ども達の見えてくる姿に対して、どのような対応をしていくか、こんな時はどんな声かけをするかなど、作業療法士と保育士がチームで保育の向上を図っています。

室内でもできる運動遊びを取り入れ、心身共に幼児期に育って欲しい根っこの部分を引き出している最中です。体をたくさん動かし、おいしい給食を食べ、しっかりと体を休める・・・「静」と「動」の活動にメリハリをつけられるよう活動しています。
文責:播田

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