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2024.08.28

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保育の5領域から見る交流保育(4歳児 年中組)

8月13~14日にかけて、お盆保育として、姉妹園である錦ヶ丘プラスとの交流保育を行いました。

交流保育にもさまざまな形がありますが、今回は同じ学年間での交流となりました。

同じ姉妹園で育つ4歳児の子ども達に、どのような力や姿が育ってきているのか、保育の5領域の視点からお伝えしたいと思います。

 

保育の5領域とは?

幼保連携型認定こども園教育・保育要領内に示されている「健康」「人間関係」「言葉」「環境」「表現」の5つの領域のことです。

私たちは、この幼保連携型認定こども園教育・保育要領内の5領域の内容を踏まえて、保育内容を計画・立案、展開していきます。

また、保育の5領域は、子どもの今と、これからの育ちや、発達を捉えるための視点でもあります。

保育者は、どれか一つの領域に偏ることなく、子どもたちがさまざまな経験を積み重ねることができるよう、総合的に保育していくことが求められています。

 

試行錯誤しながら、さまざまな表現を楽しむ(表現)

錦ヶ丘の三本柱のリズム(リトミック)。

ピアノの音に合わせて、手足を曲げたり伸ばしたりしながら、体を動かしている子ども達です。

リズムの中で、手足の先まで意識しながら体を動かし、十分に体を動かす気持ちよさを感じる体験を通して、

お互いのリズムを見て、「ここ(手)、ピーンってするんだよ」と動きを教え合う姿も・・。

写真から分かるように、リズムの順番を待ったり、どのような姿で待てばいいかな?と自分の振る舞いを考えたり、集団生活における望ましい習慣や、態度を身につけようとする力がついてきています。

 

友達と楽しく活動する中で、共通の目的を見いだし、工夫したり、協力したりなどする(人間関係)

氷鬼では、鬼にタッチされたら、仲間にタッチされるまで動けません。また、タッチされてしまったとき、「こっちだよ!」「助けて!」と声を上げて仲間に伝える必要があります。

最初はルールに慣れず、ひたすら走っていた子ども達も、ルールを教え合ったり、他の友達が遊ぶ姿をみて、「こっちをタッチするんだよ」「タッチされたら走っていいんだよ」と徐々にルールを理解して遊んでいました。

遊びを通じて、友達と簡単なルール・きまりの大切さに気付いて守ろうとしたり、友達の良さに気付き、一緒に追いかけたり、逃げたりしながら、協力して遊ぶようになっていきます。

生活や遊びの中で、さまざまな素材や道具に触れ、その性質や仕組みに興味・関心を持つ(環境)

リズム、氷鬼で体が十分に温まってきたところで、氷鬼にちなんで、かき氷作りも行いました。

いつも家で見る氷よりも大きい氷や、かき氷機に興味津々の子ども達。

「冷たいね」「なんでふわふわになったのかな」「こっちを回したらガリガリって聞こえるけど、反対に回しても聞こえないよ」と、かき氷機の仕組みや、氷の冷たさ、形や形状の変化に気付く姿が見られました。

仕組みや素材に興味をもつことから、調べたり、再現したり、自分で作ってみようとする姿に広がることで、さらにその過程で試行錯誤や工夫を重ねる経験を通して、今後大きな構造物を作ったり、細部まで仕組みを考えて形にしようとする力に繋がっていきます。

 

 

保育教諭等や友達と食べることを楽しみ、食べ物への興味や関心をもつ(健康)

お弁当を食べる頃には、緊張もほどけた様子の子ども達。

「これはなに?」「ピーマン好きなんだ」「私も」と、それぞれのお弁当のおかずから会話が広がったり、食べ物に興味を示し、関心を持って食べようとする姿が見られました。

また、お弁当箱を持って食べる、口を閉じて噛む、というような、食事に必要な動作やマナーが身につき始めています。

 

いろいろな体験を通じてイメージや言葉を豊かにする(言葉)

大型絵本を介して、友達と一緒に絵本を楽しみ、簡単な言葉を繰り返したり、「いいよ」と交代でページをめくったりする姿が見られました。

「これってさ、なんていう恐竜だろうね」「初めて見たね」と言葉を介して思いを伝え合うことができていました。

絵本を介して、繰り返しの言葉や、言葉のやりとりを十分楽しむ経験を積み重ねていくことで、言葉の美しさや正確な言葉の使い方を知り、言葉の豊かさや言葉の理解、想像力を身につけていきます。

 

おわりに

これまでご覧いただいたように、今回の子どもたちの活動や遊び全体が、5領域全てに関連していることが分かります。

保育者が何かを教え込むのではなく、子どもたちは、活動や遊びを通して、自ら経験したり、感じたりしたことから、上記に示したさまざまな力を身につけたり、学んだりしています。

私たち保育者は、今後も一人ひとりの育ちや興味を、保育の5領域や、幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿を通した視点から捉え、

子どもたちが自ら、「やってみたい」と意欲を持って主体的に活動に取り組んだり、興味や関心を広げられたりするような環境を整えていきたいと考えています。

文責:髙山

 

 

 

 

 

 

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