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2024.09.07

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「不思議」に思う気持ち(3歳児 年少組)

赤+青=紫

白+赤=??

これを見ると、大人の私達であれば「ピンク、桃色」とすぐ答えられるのは、なぜでしょうか。

きっと幼少期に、クレヨン同士を混ぜ合ったり、使い終わったパレットの上で絵の具を混ぜてみたりと

ワクワクしながら試した経験があったからではないでしょうか。

 

今回は、色水遊びから「どうしてだろう?」と「不思議」に思う気持ちが芽生え始めた子ども達の姿を、教育・保育指導要領に記載されている「5領域」の姿と照らしながら、お伝えしていきたいと思います。

 

「緑色になるのは、どうしてだろう」

5領域「環境」・・・周囲の出来事に好奇心や探求心をもって関わろうとする。

↓ピーマンの葉を紙にこすってみると・・・白い紙に変化が!↓

先日、ピーマンの葉をお絵かきの近くに置いていると「ピーマンを紙にこすったら、紙が緑になった!」と嬉しそうに発見しました。

その後、色水になるかと思ったようで水に入れて混下ぜてみると色は変わらず透明のまま。

「どうして、色が変わらないんだろう」

と不思議そうなつぶやきがありました。

このことをきっかけに、子ども達の中で、自然物や身の回りにある物を使って色遊びが始まりました。

 

他の種類の植物で、色水になるのか試してみよう!

5領域「表現」・・・いろいろな素材に親しみ、工夫して遊んだり性質に気付いたりする。

紫陽花の葉っぱ、のはら園に自生している紫蘇とオーシャンブルー、笹の葉など

子ども達にとって、馴染みのある草花が、色水に変化するのか試しかめてみることになりました。

すり鉢で擦り潰してみると、紫蘇や葉っぱの香りが保育室に広がり

「給食の時の匂いがする!」と

普段から給食の作る工程から香りに触れている子どもたちらしい発信がありました。

また、紫蘇の色水は初めは薄い紫ですが、時間が経つと徐々に灰色に変化していくことに気付く子もいました。

 

「どうして」「なんで」を大人も一緒に考える

5領域「人間関係、言葉」・・・自分の思ったことを相手に伝え、試行錯誤して確かめてみようとする。

今年の年少のテーマは、「エンジン全開!~見つけてみよう心が動く体験を~」です。

4月~7月頃の子どもたちは、「気付く」「見るける」ことに楽しさを感じ、保育者と気持ちを共有する姿から、次第に「どうしてだろう」「なんで?」物事の変化や仕組みに対して「不思議」に思う気持ちや、予想していたことが本当にあっているのか確かめてみたいと思う気持ちが芽生え始める姿が見られています。

この姿に対して、保育者が大切にしていることは、

「大人も一緒になって考えてみる、確かめてみる」ということです。

生活の中には、不思議や不思議が溢れています。

ふと思った「どうして?」が上手に説明してあげることや、正解にたどり着くことがゴールではないと思います。

大人も真剣に頭を抱えたり、一緒になって確かめる実験をしてみたりと、その時間こそが探求心を育てることに繋がっていくと感じています。

 

「学びに向かう力」

生きる力の基礎となる資質と能力の1つ「学びに向かう姿」というのは、

「やってみたい、挑戦してみたいことに粘り強く取り組むこと」

「さまざまなことに関心をもち、工夫したり試してみたりすること」

といった姿のことです。

これからを生きていく子ども達は、決まった答えにたどり着くための力ではなく、簡単には解決できない出来事に遭遇した時に、幼少期に学んだことを生かそうとする「学びに向かう力」が必要とされる時代に変化しています。

ぜひご家庭でも、子ども達が疑問に思ったことを、一緒に考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

文責:武田

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