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2024.11.18

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お箸への移行の前に(年少 3歳児)

年少組では、お箸への移行に向けて、食事のマナーや姿勢を意識しながら楽しく食べることができるよう、様々なことに取り組んでいます。

今回のブログでは、園で具体的にどんなことに取り組んでいるのかをご紹介します。ぜひご家庭での取り組みの参考になさってください。

バンバンの手でスプーンを握ろう!

これまで、スプーンの持ち方は、①上手握り、②下手持ち、③えんぴつ握りの3段階の過程を経て、お箸へ移行していくとお伝えしていました。

しかし、子どもの発達においての関わりのアドバイスをくださる、作業療法士の中鶴真人さんより、①物を操作する指は、親指、人差し指、中指の3本の指であること、②下手握りは、手首の返しの動きが中心であるため、お箸の操作には繋がらないことの2点を教えて頂きました。

このことから、上手握りからえんぴつ握りの2段階の過程が、お箸を操作するうえで必要な手指の動かし方を獲得することに繋がると考え、子どものスプーンの握り方を見ていくことにしました。

上手持ちが十分できるようになったうえで えんぴつ握りでスプーンを持てるようになることで、その先にあるお箸への移行がスムーズになります。

 

現在の年少組では、上手持ち、下手持ち、えんぴつ握りで食事をする子どもと様々な段階の子どもの姿があります。スプーンの持ち方のイラストを使ったり、「バンバンの手(手を銃のような形にしてバーンと打つような形のこと)で、スプーンを持とうね!」と声を掛けています。

また、保育者が子どもの背面からスプーンを持つ手を添えて持ち方を伝えることで、子どもがえんぴつ持ちを意識しながら食べることができるようになってきました。

ご家庭でも、スプーンの持ち方が気になる際は、「バンバンの手は、どうするのかな?」とお子様に声を掛けてみてください。きっと、得意気に、ご家族に持ち方を教えてくれることでしょう。

お茶碗を持って食べよう!

食事中の様子を見てみると、肘をついていたり、スプーンを持っていない方の手が手持ち無沙汰となったりして、姿勢が崩れている子どもの姿があります。

園では、お茶碗を持って食べることができるよう、子どもの背面から手を添えて、スプーンの持ち方と共にお茶碗の持ち方も一緒に伝え、少しずつお茶碗を持って食べることができるよう促しています。

お茶碗を持つことで、食べこぼしの軽減にも繋がりますね。

椅子に浅く座って、足裏を床につけよう!

食事中の姿勢については、背中を伸ばしてスプーンや皿を持ち食べている様子が見られる一方で、背中が丸まって猫背になっていたり、片足をあげて立膝をついて食べたりなどの姿勢も見られています。

私たちは、子どもの姿勢を見る際、まず「足裏が床についているか」を確認しています。足裏が床についていないと身体を支えることができず、姿勢が崩れやすくなるからです。そして、足裏が床についているかとあわせて「椅子に深く腰掛けていないかどうか」も確認しています。

 

また、3歳児の椅子には、傾斜がついている椅子があります。傾斜がついている椅子に座ることで足が床に降りやすくなり、足裏をしっかり床につけることに繋がります。また、椅子に深く腰掛けてしまわないよう、椅子の面積の半分の位置にテープで色をつけて、子ども自身が座り方を意識できるようにしています。

ご家庭でも、椅子に座って食事をとる際は、足裏で身体を支えられるように、足が宙に浮いている状態ではなく、ステップや床に足裏につくように調整してあげてください。調整できないタイプの椅子ならば、雑誌や新聞、ダンボールの束などで踏み台を作り、足置きにしてみるのもおすすめです。

食事は、美味しく食べるが1番!

スプーンの持ち方や姿勢についてお伝えしてきましたが、食事中に何度も「○○するんだよ」と口うるさく伝えていると、美味しい食事の時間が嫌になってしまいます。

姿勢やスプーンの持ち方等は、食事の前半で伝えたり「どうするんだったかな?」と気づかせたりしていきましょう。食事は「楽しく美味しい時間」であることが一番です!

また、離席したり、スプーンや食べ物で遊び出したりなどの行動は、すぐに止めるようにしています。子どもの食事の集中時間は15~20分間と言われています。姿勢が崩れたり遊び始めたりしたら、「食事の時間が長くなりすぎていないかな?」と考え、おしまいにするのも一つの方法です。

幼児用矯正箸って使った方がいいの?

すでに、えんぴつ握りができるようになり、ご家庭でお箸を使い始めているご家庭もあります。

中には、お箸が持てるようになるよう、幼児用矯正箸を使用している家庭もあるのではないでしょうか?錦ヶ丘では、これらのお箸の推奨していません。

幼児用矯正箸は、指の力が弱くても使える作りになっています。また、箸を「開いて閉じる」という、ピンセットを使う際の指の動かし方しかできない構造になっているのが特徴です。箸はクロスする動きができますが、幼児用矯正箸ではこのような複雑な動きが出来ません。幼児用矯正箸では、箸ではできる柔軟な動きを獲得することができないのです。幼児用補助箸を使用することで、指の力の発達が伴わず、普通のお箸への移行に時間がかかってしまいます。

まずは、スプーンが上手に使えるように取り組んでいくことで、その先のお箸へのスムーズな移行に繋がっていきますので、スプーンにじっくり取り組んでいくことをおすすめします。スプーンのえんぴつ握りができるようになり、お茶碗を持って一口をこぼさずに口に運べるようになれば、お箸への移行の目安となります。 参考資料:ベネッセ教育情報

終わりに

定型発達の中で、お箸が使えるようになるのは、5歳0ヶ月~5ヶ月ごろと言われています。3歳児からすると少し先のことに思いますが、5歳の誕生日を迎えたからといってすぐにお箸が使えるようになるわけではありません。

今はお箸へ移行するための準備期間ととらえて、ご家庭でも上記に記載した事を取り組んでいただけたらと思います。

 

スプーンや箸の使用は、身体の発達とセットです。幼児期はまだ体幹が育っている途中のために、姿勢の保持が難しいということも考えられます。食事の場面の関わりだけではなく、身体を育てる活動として日頃の保育の中で、体幹が鍛えられるような遊び(這う、登る、ぶら下がるなどの動き)も意図的に取り入れています。

お子様のスプーンやお箸の持ち方が気になる際は、遠慮なくお声掛けください。ご家庭と園での様子を共有し、少しずつお箸への移行を進めていきたいと思います。

 

文責:山﨑

 

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