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2025.01.14

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鬼火焚き

鬼火焚きとは、鹿児島で行われる正月行事の1つです。

正月の7日にやぐらと正月飾りを焼くことで、正月飾りについてきた悪霊を追い払い、1年間の無病息災を願うものとされています。

 

こども園では、今年も園庭にやぐらを組み、園や家庭から集めた正月飾りの焚きあげを行いました。

 

鬼火焚きを行う前に

今回鬼火焚きを行ううえで、

「古来より伝わる鬼火焚きの文化に触れ、由来を知ったり雰囲気を感じたりし、伝統行事に親しむ」

というねらいを立てました。

「鬼火焚き」という日常で見聞きすることのほとんどない行事に触れるために、実際に鬼火焚きを行う前に紙芝居を使って子どもたちと話をしました。

鬼という言葉から連想し、

「鬼がくるの?」

と怖がる子どももいましたが、由来について知ることで「鬼がいなくなって元気に過ごせるようにお願いするんだ!」という気持ちになったようです。

 

また、家庭からも正月飾りを集め、子どもたちと一緒にやぐらに置くことで、身近な行事として感じることができたのではないかと思います。

 

当日の様子

やぐらは事前に竹などの材料を集めてくれた営繕職員が、当日の朝に組んでくれました。集まってきた子どもたちは園庭に大きなやぐらができているのを見て、期待が膨らんできたように見えました。

鬼火焚きの説明を簡単にした後、

いざ、点火!

火が炎に変化し、大きく上がる様子に歓声を上げる子どもたち。

煙が上がってくると匂いや煙たさに思わず顔を背けたり、鼻と口を押さえたり、暖かい火に両手を伸ばしたり、パチパチと竹が弾ける音を聞いたり。

五感を使い火や煙を感じる機会となりました。

 

大きく煙が上がるたびに手を合わせ、

「鬼がいなくなりますように」

「元気に過ごせますように」

と手を合わせる子どもたちの姿もありました。

0,1歳児の子どもたちは、大きな火と煙に圧倒されながらも「パチパチしてるね」と言葉や指差しで伝えようとしていました。

それぞれの学年ならではの姿で鬼火焚きという行事に触れることができたようです。

 

さいごに

IHの普及などにより家庭でも火を見る機会の減ってきている昨今。

私が小学生の頃、地域で鬼火焚きがありましたが、毎年のように行われていた伝統行事も担い手が減り、今では珍しいものになっている行事も多いでしょう。

このような伝統行事を行い続けている地域はどれほどあるのでしょうか。

こども園として伝統行事を行うことで、家庭や地域では行うことの難しくなってしまった行事にも触れることができます。

子どもたちが、自分たちの育った鹿児島の伝統行事を知ること、経験すること、そして次の世代へつなげていくこと。

園での経験が子どもたちの思い出とともに将来に繋がっていってほしいと願っています。

 

文責:今村

 

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