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2024.09.14

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研修に参加して感じたこと

本園では、園内研修、外部研修を積極的に行っています。

今回は、その中から、私が6月に受講した「キャリアアップ研修」と8月に受講した「教職員向け 男女共同参画研修」の2つの外部研修についてお伝えします。

 

そもそも、なぜ、研修をするの?

研修を受講する大きな目的は、「保育者の保育力アップを図ること」です。

しかし、研修の目的は”受ける側”に限りません。園内研修では、職員が講師になって研修を行うことがあります。講師になることで、自分が学んだことを園全体で共有でき、園全他の資質が向上が期待できます。また、相手にわかりやすく伝える技術も身に付きます。

このような、職員のスキルアップが、日々の保育の充実につながり、子ども達の育ちの支援になると考えています。

 

キャリアアップ研修

キャリアアップ研修とは、保育士のキャリアアップの仕組みを構築するとともに、一定の水準のもとでリーダー的職員を育成するため、平成29年に厚生労働省が制定したものです。

分野別に研修が体系化されており、①専門研修(乳児保育、幼児教育、障害児保育、食育・アレルギー、保健衛生・安全対策、保護者支援・子育て支援)、②マネジメント研修、③保育実践研修の3つに分類されています。

この中で今回、私が6月にオンライン研修で受講したキャリアアップ研修は、「マネジメント研修」です。こども園でのマネジメントとは、「園が目指すべき価値観に向かって、資源(ヒト、モノ、カネ。専門家としての知。組織が大切にする価値観の3つ)を有効活用すること」というお話がありました。

その中で、特に、印象に残ったこと、実践していきたいと感じたことを2つご紹介します。

 

①目指すべき方向性を共有し、それに向かってみんなで意識を高めていく

こども園の目指すべき方向とは、園訓『強くたくましく、型にはまらない、野性味溢るる、こどもに育てましょう』や、目指す園児像『個性ある1個の人として尊ばれる子』『学ぶことは楽しいと思える子』『自己肯定感を持てる子』のことです。

また、毎年、園全体の目指すものをまとめたテーマがあり、今年度は、『子どもを見る目を確かなものに』『基本動作を確実に』の2つです。園全体で、これらを実現していこうと取り組むことが、日々の保育の充実や、向上に繋がっていきます。

 

そのためには、職員同士が活発にコミュニケーションを図り、保育や保育以外の業務を行っていくことが大切です。

研修では、「コミュニケーションで大切なことは、『Iメッセージ』で伝えること。私を主語にすることで、相手に配慮しながら自分の主張を伝えることができ、柔らかい印象にすることが大切である』ということだと学びました。園では、子どもと大人は対等という考えから、「私はこう思うけど、あなたはどう思う?」と大人同士、子どもと大人、子ども同士で話をするようにしています。そうすることで、相手がここにいても安全だと思える、話しやすい雰囲気作りができます。

このコミュニケーションの方法は、園だけでなく、人と人が話す場面全てで実践できるといいなと思います。ご家庭でもぜひ、「私は」を主語にした、Iメッセージでお子さんと話をしてみてくださいね。

②チーム文化を活性化させる

こども園では、チーム保育を行っています。一言に「チーム」と言っても、クラス、学年、以上児や未満児、園全体、家庭と園など、様々なチームがあります。それぞれのチームを活性化させるためには、メンバーに対して、個性の深い理解とお互いの尊重、敬意が払われることが必要です。

互いへの理解と尊重をベースにした開かれた雰囲気があることで、建設的なかかわりが可能になります。

 

教職員向けの男女共同参画研修

こちらの研修は、8月に鹿児島県民交流センターで受講しました。

メディアなどでもよく聞く、「男女共同参画」とは、「男女共同参画社会基本法」のことです。この法律の条文には、男女共同参画社会について「男女が社会の対等な構成員として、自らの意思に基づいて社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ共に責任を担うべき社会」とあります。

この研修で学んだことから、特に印象に残ったこと、実践していきたいと感じたことを2つ紹介します。

 

①障害がある、女性である、男性であるということは、私の一部であり、すべてではない

最近の学校では、ジェンダー教育が行われています。研修に参加されていた中学校教員の方からは、生徒の方が、考えが浸透していて、「どうして手伝いが男子だけなの?」「先生、今そんな時代じゃないよ。」と言われたことがある。考え方を変えていかないといけないのは、私達大人だという話がありました。

子ども達は、当たり前のように教育を受けていますが、私達大人は、自分達から学ぼうと思わないと情報を得ることができません。私も、今回の研修で初めて聞いたことや知ったことなどがありました。みなさんも、ぜひ、この機会に鹿児島県の取り組み(←クリックしてください)についてご覧ください。

園での子ども達の遊びを見ていると、ままごと遊びで男の子も女の子も料理をしたり、赤ちゃん役のお世話をしたりして遊んでいます。「男だから○○しないといけない、女だから○○しないといけないという」ということ概念は子ども達にはありません。

また、ついつい大人は、「男だから泣くな」等の言葉掛けをしてしまうことがあります。そんな時は、職員同士で、「今はそんな時代じゃないよ。」「『男だから女だから』は違うよ」と声を掛けるようにしています。悪気があって言っているわけではないのですが、まずは、職員から意識を変えていけるよう、お互いに心掛けています。これからも「あなたは、あなたのままでいい」の関わりを大切にしていきます。

 

②男女の地位の平等感

鹿児島県は、学校教育の中で「平等である」と答えた割合は、職場27.6%、家庭27.8%、地域27.2%などとなっています。みなさんはこの結果を聞いてどう思いますか?

講師の先生からは、「鹿児島県では、男性と女性の不平等さを感じることもそうですが、男性に対しても『男性はこうでなければいけない』という考えが強い」ということを話されました。それで苦しい思いをしている人もたくさんいるそうです。

私自身も3人の子どもを育てていますが、日々、「今は、女だから〇〇するとか、男だから〇〇しないといけないという時代ではないよ!」と声を掛けるようにしています。身近な家庭から、男女共同参画の考えが広まっていくといいなと思います。

私たち一人ひとりが、『男性、女性関係なく、全ての人が個人である』という考え方が広がっていく世の中の実現のために、できることをしていきましょう。

 

 

研修を通して学べることや、変わる意識が沢山あります。

これからも、学びを保育に還元していけるよう、様々な研修に取り組んでいきたいと思います。

 

文責:川宿田

 

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