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2025.01.30

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カナヘビとの出会いを通じて(年少:3歳児)

カナヘビがやってきた!

先日、寒さで動けなくなっていたカナヘビを職員が発見しました。

保育室で暖をとり水をかけると、みるみるうちに元気になり、

カナヘビを子どもたちが手のひらに乗せると機敏に動き、呼吸をするたびに体が動く様子に気づいたようです。

この姿を観察していた子どもたちからは、

「このカナヘビにも心臓があるのかな。」

「生きてるから動くんだよ。」と、体の仕組みを考える子や、命があることに気づく子と、子どもたちなりに生き物について感じたことを伝え合う姿がありました。

 

自分以外の「誰か」の気持ちを考える

カナヘビが保育室で暮らすために、何を準備したらいいのか子どもに問いかけると

「虫かごが必要!」

「寒いから、暖かい部屋を作りたい。」

「葉っぱを入れるのはどうかな。」

今までは、自分のことや身の回りのことで精いっぱいだった子どもたちが、自分以外の「誰か」の気持ちを考え始めています。

まだ、自分の気持ちや考えが先行することの方が多い時期ですが、自分が相手にしてもらって嬉しかった体験を思い出しながら、小さい生き物に優しく関わろうとしているのではないかなと思います。

これから4歳半~就学までの心の育ちとしては、遊びや生活の中で、相手には自分とは違う考えがあることに気づいたり、話を聞こうとしたりする姿に繋がっていきます。

 

これからどうする?

そこで、カナヘビを自然に戻すのかお世話を続けるのか話し合いをすることになりました。

「家族がいるはず、だから自然に返したい」

「もっとカナヘビと一緒にいたい」

「元気になってからも、お世話をしたい」と、それぞれが違う意見を伝え合う姿がありました。

自分とは違う意見にも気づき、話し合いを進めた結果、年少組でカナヘビを飼育することになりました。

 

カナヘビが何を食べるのか考えたり、自分たちなりに名前を付けて呼び話しかけたりと、小さな生き物と一緒の空間で過ごす中で、「大事にしたい」という気持ちが見られています。

 

人間と比べると、昆虫や動物の命は一瞬かもしれませんが、その時間を一緒に過ごす経験は、

大人になっても思い出すことがあるほど、かけがえのない時間になると思っています。

子どもと大人の反応は「少し怖い」「虫かごに入っているときは、近くで見たい」と、人それぞれです。

「怖い、苦手。」も大切にしたい気持ちです。

慣れ親しんだ大人が動植物と関わる姿をみせたり、子どもたちの観察したい気持ちに共感したりすることが、生き物への興味を引き出す第一歩になればと思っています。

 

文責:武田

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