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2022.04.21

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4月年少少・年少だより(2歳児・3歳児)

2歳・3歳だよりってなに?

”2歳児・3歳児だより”は、それぞれの学年リーダーになっています、水之浦が毎月1回配信するブログです。

2歳児・3歳児ってどんな事ができるようになるの?、家でこんなことに困っているけれど園ではどんな姿?など、2歳・3歳児の発達段階を、保育者が専門的な視点で捉えるとどんなふうに見えているのか、エピソードを交えながらお伝えしていきます。

 

4月のテーマは ”泣く”

タイトルの通り、今回は”泣く”についてお伝えします。

令和4年度が始まり、新入園児の子どもたちを迎え、約3週間が過ぎました。

新しい環境にワクワクしながら登園する子、涙を流しながら登園する子。色々な感情を思いっきり出しながら毎日園生活を楽しみ、頑張っています。

泣いている子どもを見ると私達大人も同じように悲しくなったり、切なくなったりしますよね。

 

 

泣くことは悪いこと…?

さて、ここからは少し専門的な目線での話をします。

大人はネガティブに捉えがちな”泣く”という感情。その心の背景には逞しく育って欲しい、笑顔で過ごしていて欲しいという願いがあるからではありませんか?

しかし、実は泣くことはとても大切な感情表現なのです。

先日読んだ本に”「怒るな」「泣くな」は「笑うな」「けんかをするな」と同じ”という言葉がありました。

引用・参考:『ないないづくしの里山学校』著者:岡本 央

この言葉はすべての感情が人間にとって不可欠なものであることを教えてくれています。

我慢させることを覚えさせるのではなく、自分の思いを伝える術や、感情を爆発させる経験が実は大切なのかもしれません。

 

 

保育者はどうしているの?

保育者は子どもの発達段階に合わせ、それを促す関わりをすることが出来るプロです。

泣いている子どもが登園している時はとにかくその気持ちを受け止めます。

「悲しかったね。」「ママと一緒にいたかったね。」

子どもの気持ちを代弁することで、子ども達は泣きながらも、「そうそう、僕悲しかったの。頑張ってるんだよ」と、頷いたり、抱っこされている子は小さな手で保育者の腕をぎゅっと掴んだりします。

気持ちを受け止めること、共感する事、寄り添うことで、僕はこれでいいんだ。泣きたいときは泣いてもいいんだ。という安心感を抱いています。

 

 

ありのままの気持ちを受け止めてもらうとどうなるの?

玩具を取られて悲しかった…。

絵本を取られて怒っている!

みんなで歌を歌うのが楽しい!

頑張ったねって言ってもらえて心地がいい!

等々。色々な感情を抱く園生活の中で、あなたはあなたらしく、ありのままでいいと受け止められることはどれだけ幸せなことでしょうか。

 

勿論集団生活ですので、ルールがあります。人を傷つけたり迷惑をかけることはダメなものはダメです。

しかし、「悲しかったんだね」と寄り添ってもらえたことで、次はどうしたらいいんだろう。と、子どもながらに考えます。はじめての葛藤です。

「友達が使っていたから返してね。」

「順番だから待っていようね」

という解決方法を教えることはありません。

 

自らの力で乗り越えようとする姿を育む関わり、自分で得た人と関わる術が、今後長い人生の中で人と関わる基礎、一生ものの宝物になる事でしょう。

今のままで大丈夫。

2人の育児をしている私も、今!がとても大切で毎日が必死です。

しかし、保育者は今の子ども達が10年後、20年後どのような未来を過ごしているか、長い長いビジョンを見据えて保育をしています。

保護者の皆様のサポーターとしてお子様の育ちに寄り添い、よりよい発達を促す保育を行っていきます。

気になることや不安なことがありましたらいつでもお知らせください。

 

 

最後に

私が4歳の時、泣いている私を膝に抱っこし、「大丈夫だよ、大丈夫。」とおまじないのように唱えてくれた担任の先生。

その先生との出会いが私の人生に大きな影響を与え、この仕事に就くことを導いてくれました。

こども園での出会いや経験が子ども達にとってかけがえのないものになりますように…。

 

 

文責:水之浦

 

 

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