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2020.07.08

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子どもの考える力(ぱんだぐみ)

日頃の遊びの中で、のはら園のせせらぎでエビやメダカを捕まえる年長組の姿をみていた子ども達!真似をするようにせせらぎを覗いて、メダカを見つける姿も見られました。

その姿を見ていてふと思いました。「魚釣りを用意してみたら子ども達はどんな反応を見せるだろう?今、興味を持っているのではないか?」

 

 

先月、子ども達が広幅用紙に思い切り描いて楽しんだ絵具遊び。また、トイレットペーパーの芯での魚作り。

この2つの活動を合わせて、魚釣りへと繋げてみました。

 

月曜日の室内遊びの時に、子ども達が描いた広幅用紙を保育室に広げてそばに手作りの魚を置いておきました。

すると「何するんだろう」と数名の子ども達が集まってきました。

広幅用紙を指して「これなんだろう?」と尋ねると、少し考える子ども達の中で

一人の女の子が「海だ!!」と想像力豊かに答えてくれました!

 

【海】に魚を泳がせると… 「魚釣りだね!!」と目を輝かせる子ども達!

…ですが、まだ何かが足りません。

「どうやったら魚釣りができるんだろう?」と問いかけてみると【釣り竿】という言葉がまだまだ難しい子ども達は「魚釣り!魚釣り!」と必死に訴えてきます。

「そう。魚釣りなんだけど、じゃ、どうやったら釣れるんだろう?」と更に問いかけると、一人の男の子が「これ!!」と言って、竿をもって釣りをする動作をしてみせてくれました。

「あ!それは釣り竿だね!」と伝えると、子ども達は「それ!!」と喜び、早速釣り竿作りが始まりました。

 

こちらが作り方を教えるのは簡単ですが、あえて答えは伝えずに、子ども達と一緒に作り方を考えていきます。

保育者が用意していた画用紙・チラシを手にすると、一人の男の子がくるくると巻き始めました!

それを見た子ども達の中には、初め「先生、できない!」と訴える子どももいましたが、【出来ないから保育者が作ってあげる】のではなく、保育者と一緒にどうやったらできるのか考え、自分で竿作りに挑戦する姿が見られました。

保育者がヒモと磁石を用意し、竿につけたら出来上がり!魚釣りをする準備が整い、子ども達は早速遊び始めました。

 

上手く釣れると「釣れたよ~~!」と大喜び!!

全部の魚を釣り終えると「お魚さんを逃がしてあげた~」と逃がしては釣り、また逃がす。を何度も繰り返し楽しんでいました。

正直、すぐ魚釣り遊びは終わるだろうと思っていました。…ですが、ここからが子どもの発想の面白いところでした!

 

ある男の子が「先生、ここ(竿)にくるくる回すところがないよ?」と話にきました。

「作りたい!!」ということで廃材から使えそうな物を探し、作り始めました。

その男の子が作ったのは【リール】でした。まさか、リール作りにまで発展するとは考えてもいなかったので驚きでした。

その様子を見た他の子どもも作り始めます。リールの他にも「魚を釣ったら箱に入れなきゃ!」と、釣った魚を入れる容器を用意する子どももいて、どんどんイメージが膨らむ子ども達!他の遊びを楽しんでいた子どもも集まってきて盛り上がる魚釣りでした。

 

 

最後は「エサもいるよ!」と教えてくれる子どもや「まだお魚増やそうよ!」と話す子どももいて、今後まだまだ魚釣りは展開されそうです。

 

 

保育者主導の保育では、遊びのつながりはすぐに途切れてしまいます。

ですが、子ども主体の保育を行うと、子ども達はどんどん遊びを展開していき、途切れることなく、遊ぶ姿が見られます。

今回の遊びの様子を見ていても、改めて子どもの発想の素晴らしさを感じました。自分で考えることで「もっとこうしたい!」という思いが出てきて、発想力・想像力豊かに遊びを展開させていき、遊びが深まっていくのだと感じられます。

時にはやってみたら失敗したという経験もあるかもしれません。ですが、それも経験の一つ。学びに繋がります。

遊びの中での【気付き】を友達と共有し合いながら、自分で『考えてみる』『試してみる』『面白い!』『またやってみたい!』に繋がる遊びを、子ども達と一緒に楽しんでいきたいと思います!

文責:若松

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