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2020.07.15

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一緒に積み上げよう!(こすもす組)

「ここをこうして、これはここに!」、「これを積んだら同じ高さになったよ!」

最近、童具(積木)で遊んでいる子ども達から、このような声が聞こえてきます。

積木がなくなると、「もう一つ出して!」と言ってくる子ども達ですが、何度も遊んでいく中で、“限られた積木の中で作る→壊す”を、繰り返して遊ぶことができるようになってきました。

 

しかし、積木の数が限られることで、使える量も限られ、友達と取り合いになってしまう様子も多く見られます。

 

今回は、そんな積木を使った活動を子ども達全員で行いました。活動のねらいは、『限られたスペースの中で場を共有して遊びながらルールを理解して遊べるようにする』でした。

今回の活動の環境はこのような感じです。

 

 

この写真を見て、何で机をひっくり返すのだろう?と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。

逆さまにすることで

○机の高さがある時より怪我をする可能性が低い

○落ち着いて枠の中で遊べる

○そのままの机より接近・共有・交流が起きる

のではないかと思いこのような環境にしました。

 

 

実際に活動を行ってみると、

やはり、まだ倒れてくるかもしれないという危険意識が低いことが分かりました。

自分が積んでいる積木は、高くなってくると「倒れてくるかも」「避けないといけない」という予測ができます。

しかし、まだ周りの友達が作っている物まで把握することが難しく、横の友達の積木が高くなっていても「気を付けないと」「避けないといけない」という気持ちが余りないように感じます。

 

また、低い机だからといって怪我をしない訳ではありません。

上履きや靴下を履いたら怪我をしないのでは?と思う方もいらっしゃると思います。ですが、上履きなどを履くと“落ちてきた時に痛い”という思いが分かりません。

そのため、童具を使うときは、裸足で活動をし、ちょっとした怪我や痛みの経験を通して、「自分でどうしたらいいか」「当たったら痛いから気を付けないと」ということに気付いて欲しいという思いがあります。

 

 

これは自由遊びの様子です。

 

ここのグループは、積木で遊ぶことが大好きな子ども達が集まりました。普段から遊んでいるため、壊れてもポジティブに考え、「壊れちゃったから違うのを作ろう!」と倒した人を責めることなく、友達と一緒に作ることができていました。

 

 

ここの机では、積木を全部使ってしまい「積木がないからどうしよう」と悩んでいました。

すると、「僕のこれ使っていいよ!」と積木を友達に差し出す姿が✨友達が困っていると助けてあげることができる、優しい子ども達の様子を見ることができました。

 

今回の活動では、場を共有して、枠の中で遊ぶこというねらいは達成することができました。机の上の広い場所だけでなく、箱の上の狭い場所も友達と共有して遊ぶことができました!

また、5、6人のグループ活動では、今後の課題もみえてきました。

今後は、協同性(友達と関わる中で、お互いの思いや考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて、考えたり、工夫したり、協力したり、充実感をもってやり遂げられるようになる)を高めていけるような、グループで協力して行う活動も増やしていきたいと思います。

 

文責:武石

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