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2021.01.19

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社会性を引き出す大切さ(うさぎ組)

早いもので、進級まで約3ヶ月となりました。

先月のブログで「まこと先生と遊ぼう」 の活動を紹介しましたが、うさぎ組では4月から「社会性を引き出す」事にもねらいを置き、活動しています。

 

 

では、社会性とは、何でしょうか?友達と仲良く遊べることでしょうか?

 

ご存知の通り、2018年に『幼稚園教育要領』、『保育所保育指針』、『幼保連携型認定こども園教育・保育要領』で、幼児期に育って欲しい姿として10の姿が示されています。その中で「社会生活との関わり」という項目があります。

では、子どもたちにとっての社会とはどこなのでしょうか。 

 

まず、子どもたちが出会う最初の社会は「家族」です。生まれた時から、お父さんやお母さん、きょうだいやおじいちゃん、おばあちゃんなど「自分」とは違う人との中で、育っていきます。その中で、自分を理解してくれる大人と出会い、安心して過ごせる社会を経験していきます。

そしていよいよ、「家族」ではない社会として、家族とは違う大人達や同年齢や異年齢の友達がいる「集団」へと入っていきます。その中で自分の思う通りにはならない現実と向き合い始めるのです。そう考えれば、2歳児や3歳児でこの集団に入ってきた子ども達にとって、園生活は大きな冒険の始まりです。不安になり泣く姿が見られるのも当たり前ですよね。そんな中、子ども達は、「自分」とは違う大人や友達と過ごす事を体験していきました。

今までは自分だけで使っていたおもちゃも、友達と使わないといけません。ご飯を食べる時も、自分だけの場所でなく、友達と同じ場所を共有しないといけません。「え?何で?」と思うのも当然。おもちゃや場所の取り合いも多々ありました。思い通りにならなければ、大きな声で泣いてしまったり、ケンカになったりした時もあります。写真でも振り返ると、その頃はほとんど1人遊びや多くても2人での遊び、個々の遊びをしながらの場の共有がほとんどです。自分のテリトリーに入ると怒る様子がよく見られました。

 

※1学期の様子

2学期になると、段々と人との距離が近くなっても、上手に距離感が取れるようになったり気持ちに折り合いをつけたりして、そういったトラブルが減ってきました。

「まこと先生と遊ぼう」でも紹介した通り、限られた場所での活動や少人数でのサーキット遊びなどの活動を通して、友達と一緒に遊んだり、物の貸し借りをしたり、順番を待つことができる姿がどんどん見られるようになりました。わらべうたを通して、友達と手を繋いで一緒に歌を歌ったり、触れながら遊ぶ事で、色んな友達と遊ぶ楽しさを知りました。

 

 

最近では、一つのテーブルで遊ぶ活動に、数名が集まって遊んでいました。最初は4人だったテーブルの人数が、どんどん増えていきました。以前は「どいて!」「はいれない!」と怒りながら伝えていましたが、「ここあいてるよ」という言葉掛けや「こっちにきていいよ!」と呼んでくれ、何のトラブルもなく一つのテーブルで活動を行っていました。

 

そんな姿に私たち担任は感動いっぱい!

大人から見れば、そんなことかと思うことかもしれませんが、この行動は集団活動を通して少しずつ学んだ事です。どんどん成長していくと、もっと色々な人との出会いがあり、自分と合う人もいれば、そうでない人もいるかもしれません。このコロナ禍でリモートやオンラインが増えて分かったことですが、実際に人と会わなくても、情報機器を駆使し、コミュニケーションが取れることも実証済みです。しかし、それでもずっと一人で過ごしていくことはできません。

これからますますそんな時代になっていくことも予想できますが、人と人との関わることができるこの大事な時期に、人と関わるスキルを身につけ、こども園よりも大きな集団に入っても、堂々と過ごしていける社会性を身につけていけるような保育の展開をしていきたいと思っています。

子ども達の成長が楽しみです!

 

文責:桑元

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