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2021.06.22

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身近なおもちゃ 〜空箱〜(0歳児 れんげ組)

『こどもは遊びの天才』と、昔から言われていますよね。

れんげ組の子ども達は空箱や海苔の空き容器などの身近な素材が大好きです。

身近な素材の中から生まれた遊び


海苔の空き容器を出すと、「これ何だろう?」と言わんばかりに近づいてきて、触り始めました。暫く触っていると、偶然、コロコロコロ〜と転がっていきました。

それを見ていた子どもの目が『キラッ』としたかと思うと一目散にハイハイで追いかけていきました。そして、空き容器を転がしてはハイハイで追いかける、を繰り返していました

 

また、別な日に、空き容器にカラーボールの赤・黄・青の3色を入れて転がすと、視覚や聴覚で五感を刺激され、必死に追いかけていました。

カラーボールを満足いくまで追いかけた後は、容器にカラーボールを入れて出し入れして遊んでいましたよ。

子どもは、気に入った遊びは、満足するまで繰り返し繰り返しとことん遊びます。そして、とても集中して遊びます

私たち保育者は、集中して遊んでいる時はむやみに話しかけず、そっと様子を見守ります。

 

ある時、一人の子どもにティッシュの空箱を渡しました。「どうするかな?」と思って見ていると、穴に手を入れ振り回し出しました。暫くすると、床に置き床を擦り始めました。「シュッシュッって音がするね。」と子どもの遊びを言葉にして伝えると、気に入ったのか長い時間床を擦って遊んでいました。

擦ることに満足すると、次はティッシュの箱に何やら入れています。「何かな?」と見てみると、別の小さい箱でした。それを出し入れして繰り返していました。遊んでいるうちに自然に箱の大きさの関係に気づいたようです

 

上の写真は、おもちゃとなったティッシュの箱の取り合いをしているところです。

箱が壊れても気にならないところが、空箱おもちゃのいいところです。どちらも離さず、壊れてしまいましたが、それでも取り合っていました。自分が使いたい思いを『取り合いする』ことでしっかり主張できているなと感じました。

 

 

 

 

何でも口に入れる0歳児


触覚は頭から爪先に向かって順番に発達する(中略)5歳になってもなお、子どもの触覚は手よりも顔の方が敏感だ。

ー参考文献『赤ちゃんの脳と心で何が起こっているの?』リザ・エリオット著

 

赤ちゃんが物を口に入れて確認するのは、脳の発達にも良い効果があります。口に入れた物を舌やくちびるなどを使って確認します。柔らかさ、味、匂いなどを見て、噛んだり、舐めたりします。

これらの刺激から、脳はたくさんの情報を受けて発達していきます。この行為は赤ちゃんの成長には欠かせない行為なのです。

 

そして、赤ちゃん特有の共感覚という能力があります。大人は視覚・聴覚が発達し、経験などからそれが何かを判断します。

しかし、赤ちゃんは耳や目の機能は発達途上段階です。1つの機能だけでは判断しにくいので、そこで共感覚という能力を使います。これは1つの器官で得られた情報を、あらゆる感覚を使って察知する能力です。おもちゃを口に含んで、それがどんな形か、色や匂いや温度があるかということも察知します。

口に入れることによって、発達途上の視覚や聴覚、味覚も同時に鍛えていることになります。脳が発達途上の赤ちゃん特有の能力とされ、生後半年から1年くらいで自然に消えていく能力だそうです。

 

 

空箱を雑巾がけみたいにして、部屋中を動き回ります。ハイハイするより、早く移動できることを分かったみたいです。

その調子で絵本も同じようにすることがあるので、「絵本ではしてほしくない、違うよ」ということを伝えています。

赤ちゃんであっても、してほしくないことは伝えます

 

れんげ組では、このように空箱を使って一人でじっくり遊んだり、友達と同じ物を取り合ったりと楽しんでいます。

家でも、身近にある物で遊んでみると、いつもと違うお子さまの発見があるかもしれませんね。

 

※0歳児の子どもたちは、空箱おもちゃも必ずガジガジします。その為、れんげ組では、使い捨てができるようにしています。

空箱や空き容器で遊ぶ時は、洗える物はしっかり洗って乾かしてから使用してくださいね。

また、アレルギーなどの心配があるので、個包装が入っていた物を使うほうが安心だと思います。

口に入れることを前提として、紙類などが安全です。しかし、紙をちぎって飲み込まないように見守っていきましょう!!

 

文責:福元

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