お知らせ

2021.09.30

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園内研修「子どもと自然」

9月18日(土)、環境カウンセラーの寺田 仁志さんをお招きして、園内研修「子どもと自然」を行いました。

同日午前中に予定されていた子育て講座は、コロナウイルス感染拡大防止の観点から残念ながら中止とさせていただきましたが、職員同士で日常の保育で活かしていける植物を使った遊びを学んだり、私たちの日常にある自然への向き合い方について考えたりする機会となりました。

また、のはら園という豊かな自然環境が日常にある素晴らしさを改めて感じるひと時となりました。

今回の学びや感じたことを、しっかり子ども達に還元していけるよう、日常の保育にどんどん取り入れていきたいと思います。

 

 

 

寺田先生の紹介


寺田先生は、鹿児島の自然環境を守るため、第一線で活躍されています。

県の木・県の花の選定や城山の環境整備、桜島や錦江湾のジオパーク保全活動等…、「鹿児島の自然(天然記念物)のことは寺田先生を抜きにしては語れない!」と言っても過言ではないのです。

お会いするととても気さくな方で、植物を包み込む優しい手のひらと眼差しが印象的でした。

❁ 寺田先生の詳しいプロフィールは こちら

 

 

研修の準備として、少年自然の家に出かけました!


16日(木)の午後、寺田さんが事前に植物採集に行かれるとのことで、職員数人が同行させて頂きました。

 

駐車場を降りたら、そこはもう学びの場!!こちらの写真に写っている範囲、駐車場横の3畳分ほどの草むらだけでも、5種類の草花を20分程かけて、特徴や遊び方等を教えてくださりました。

一見、『雑草』と言われてしまいがちな草むらでも、当たり前ですが全ての草花に名前があるということ、『雑草はない』ということをひしひしと感じました。

 

 

その後、少年自然の家の奥の森の中へ…

歩きながら、何種類もの植物を採集し、その度に植物の特徴や遊び方等を知ることができました。

 

 

 

研修当日は…


採集してきた植物を使ってお面や被り物を作ったり、草笛を吹いてみたり。

途中からなたおれの木の下に移動し、心地よい風に吹かれながら、マツの葉相撲やマツの輪飾り作り、笹船作り。

「懐かしいなぁ」と思う遊びから、「そんなこともできるんだ!」と新たな学びまで、実際にやってみることで得られる感覚(香り、手触り、力加減等)を存分に感じながら、じっくりと活動することができました。

子どもの頃に戻ったような感覚の、あっという間の90分間でした。

 

 

 

研修を経て


研修で教えて頂いた、自然物で活動するときのポイント。それはずばり、『大きく』『丈夫で』『普通にある』資源を大切にすること。

「あ、それでいいんだ!」と、心が軽くなったような感覚になりました。

それと同時に、のはら園という恵まれた環境が、あまりに日常になりすぎていたことに気付かされました。

 

8年前に全国表彰も頂いているのはら園は、できるだけありのままの豊かな自然環境を残した“ビオトープ”です。

この自然環境を通して、私たちは本物に触れ、季節を感じたり、命の大切さを学んだり、自然の美しさを感じたりすることができています。

このような環境が日常の中にあることは、大変恵まれたことです。

 

 

 

先日、年中組の保育に入ることがありました。

子ども達に季節(初秋)を感じてほしいという担任の思い、戸外での活動や、のはら園での虫探し・ドングリ拾いに興味を持っている今の子ども達の姿。そして、研修を踏まえのはら園の自然に触れる活動をしたいと考え、担任と話し合ってのはら園での活動を取り入れました。

 

経験の中でドングリがすでに落ち始めていることを知っていた子ども達に、研修後に頂いていた余りの葉っぱを紹介すると、興味を持った子どもが「こんな葉っぱもあったよ!」と拾い集め始めました。

ちょっと見渡した範囲だけでも、ドングリの実や帽子、研修で使った葉っぱ、なたおれの落ち葉等、様々な自然物を集めることができた数人の子ども達。それからの1時間で活動は少しずつ広がり、皿に葉っぱをのせたり、落ち葉をくしゃっと握ったときの『パリパリ』とした音に魅力を感じて何度も繰り返したりと、想像していた以上の遊びが繰り広げられました。

 

 

子ども達の発想の豊かさに驚かされると共に、これから先、どのように遊びが広がっていくのか、子ども達と楽しみながら見守っていきたいなと感じたひと時でした。

 

豊かな自然環境が日常の中にある錦ヶ丘。

それらの日常の中の資源をどのように活用するか、私達保育者の目や工夫次第であること、そして、そこに子ども達の豊かな発想が加わることで、活動は無限に広がるのだということを感じました。

 

研修での学びや改めて感じたことを大切に、のはら園を通して子ども達と一緒に自然の魅力を感じ、伝えていきたいと思います。

 

 

文責:迫田

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