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2022.03.26
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原点に還る~太古=太鼓からのメッセージ(3歳児 年少組)
修了式を終え~春休みに入り、陽気な春を感じる今日この頃です。
年度末となり、すっかり年中組に進級するという意識の芽生えた子ども達の成長に感慨深いものがあります。
外は桜が咲き、チューリップが咲いていることを喜ぶ子ども達の姿。
1年間こども園で過ごした日々、子ども達はたくさんの成長を見せてくれました。
たくさんのことに夢中になって遊びました。
その中でも、とても感慨深い体験を紹介します。
外遊びの時に、ミルク缶を太鼓にしてセッションが始まった事です。
年少少のくるみ組さんが、れんげ組さんの飲んだミルク缶を、転がして遊んでいました。
その様子を見て、まずは一緒に転がして遊びました。
ミルク缶を叩くと音が鳴ります。そのことに気づき始めた子ども達。
叩いて遊ぶ。
自然とセッションが始まり、リズムに乗って踊り出す様子。
夢中で叩く。夢中で踊る。夢中で遊ぶ。夢中で楽しむ。
太鼓をたたきながら、「そうだ!今度は桜の木の下で叩こう!」と声を掛け合い、桜の木の下へ移動します。
子ども達が純粋に興味を持ち、好奇心をもって遊び込む姿。それが自然と輪となり、リズムが生まれると共に、自然と一体感が生まれます。
その様子をみて、年少少のくるみ組さんや、年中組、年長組の友達も一緒に叩くこともありました。
昔、私達の先祖は、火を炊いて火を囲みながら、太鼓をたたく。そして踊る。という事が生活の一部で当たり前のことでした。その太古のDNAの記憶が引き出された瞬間を目の当たりにし、喜びを感じずにはいられませんでした。
ミルク缶を太鼓に見立てて遊んだことから展開した様子をお伝えしましたが、
その姿は、あらゆるところにも感じます。
お絵描きをする様子。童具で何かを夢中に作る様子。様々な感触遊びを楽しむ様子。
伝統行事に参加する様子。戸外遊びで季節の発見をして遊ぶ様子、絵本の世界を想像して遊びに活かす姿
きっかけは準備されていますが、そこから広がる遊びの世界は子ども達がクリエイトしていきます。
つよく、たくましく、野性味あふるる子どもに育てる。
先日は、年長組の子ども達が、ビオトープで大きなドジョウとザリガニを見つけて遊んでいる様子に便乗していました。ドジョウのヌルヌルの感触体験に目をまん丸くしていました。
自然豊かな園庭での中で、自然にどっぷりつかり、生きとし、生けるものの観察に夢中になる姿。ミルク缶やバケツを太鼓に見立てて、遊ぶ姿に原点を感じ、人として大事なことを子ども達の姿によって、思い出させてくれます。
こども園の園訓そのままに、すくすくとのびやかで豊かな感性が育まれている子ども達の表現力が、のびやかに発揮されている様子は日々の様子から伺え、今後も更に開花していく様子が楽しみでもあります。
1年間、子ども達と過ごした時間は宝物です。毎日子ども達から「アリーさん!」と呼びかけられて元気をいっぱいもらっていました。
とても幸せな日々でした。
子ども達の好奇心から発展するのびやかな感性が成長し、育まれていくことを楽しみに、今後は遠くから見守りたいと思います。
本当にありがとうございました。
感謝をこめて。
文責 有川