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2022.05.12

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だだこねも成長しているからこそ!(1歳児 つくし組)

朝の登園時、駐車場で子どもが「いや!行きたくない!」と言っていたり、大泣きして登園を渋っていたりする様子を見かけます。今回は1歳半頃に見られる発達の上でのだだこねについてつづってみたいと思います。

 

どうしてだだをこねるの?

だだこねは自我が誕生している証拠なのです。

自我とは、子どもが自分でしたい!という要求の主人公になり、自分で自分の心に問いながら、自分で選び決めることのできる心の働きをいいます。

この自我が1歳半ころの発達でだれにでも共通に生まれてくるものです。「だだこね」や「取り合い」があるということは、「〇〇ではない⬜︎⬜︎だ」と考える力や自我が誕生している証拠です。

登園時に起こるだだこねはあらゆる手段を使って、できるだけ長く大好きなお母さんやお父さんと一緒にいたいと子どもたちは考えます。決して、お母さんたちを困らせようという気持ちはなく、〇〇と言ったらお母さんいうこと聞いてくれるかな?もっと一緒にいてくれるかな?と、大人の反応を伺っているのです。

「行きたくない!」と言いながら寝転がり、泣いて、怒って、相手の顔を伺うような仕草を見せるようになります。ただ自分の要求だけを一途に訴えているわけではなく、お母さんやお父さんにも要求や目的があることを知り始めるのです。まだ誕生して1年あまりの子どもたちがお母さん、お父さんの表情を伺えるようになるなんて驚きですよね。

こうしたらお母さんはもっと一緒にいてくれた!と学ぶとその行動を繰り返したり、反対にこんなに言っても思い通りにはならなかったと学ぶとその行動は少なくなっていきます。

 

では、だだをこねるときどうしたらいいの?

でも、忙しい朝、子どもに向き合いたいと思いつつもそういってはいられない時もありますよね。そんな時は一旦、子どもが言っている事をそのまま言葉にし、受け止めてほしいと思います。例えば、子どもが「こども園行きたくない!」と言っていれば、「行きたくないよね。」と言ってみたり、「ママとがいい!」と言っていれば「ママと一緒がいいよね」と子どもの気持ちに共感してみてください。そうすると、子どもはママやパパが気持ちをわかってくれたと理解します。
大人も仕事に行きたくない時、「頑張って行こうよ!行ったらいいことがあるかもよ!」と言われるより、「行きたくないよね。わかるよ。」と言われた方がなんとなく気持ちが楽になると思いませんか?

そして、気持ちは受け止めつつも、行動は行かせたい方向へ向かわせます。少し心苦しく感じるかもしれませんが、そこの主導権はお母さんやお父さんが握っていきましょう。

 

そして、登園したら、割り切って私たちにお任せください!案外、子どもたちはケロッと気持ちを切り替えて、遊びの中に入って行けるものです。忙しい朝、親子で登園するだけで花丸です!

だだこねは3歳になる頃くらいまで続くことがあります。自我が誕生してすぐに見られる、自分の心に聞きながら自分で決める力が「強さ」「たくましさ」だとすると、3歳を過ぎるとそこに自分と他人を調整する力「しなやかさ」がプラスされていきます。

だだこねは、人との関わり方を学んでいる証です。

だだこねの時期の関わり方は、本当に大変です。発達の一段階と捉えて、、お子様との関わり方を園とご家庭と一緒に考えていきたいと思っています。いつでもお声掛けください。

参考文献:やわらかい自我のつぼみ 文・白石正久

文責:森

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