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2022.06.15

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第1回 自然観察会

幼児期に本物の自然に触れることで

『命』とはどういう物かを学んでほしい。

前理事長:堂園晴彦の願いは、1999年、形になり、園庭の大規模改造が行わました。

 

ー21世紀の子どもたちへのプレゼントー

森を作ることを計画し、完成したのが園庭ビオトープです。

 

せせらぎ付近整備資料

 

錦ヶ丘の園庭(のはら園)は、ビオトープ(動植物の生息空間)として出来るだけ自然の姿に近付け、その中で生き物と触れ合い、命の尊さに気づかせ、感性豊かな心の優しい子どもの育成をめざしています。

 

そしてこの環境が出来、今年で24年目を迎えました。

 

 

 

今、のはら園は節目の年を迎えています。

青々と茂っていたシンボルツリー”なたおれの木”は根が埋もれ、息がしづらくなったようで少し元気がありません。※こちらのブログもぜひご覧ください。

数年前はオニヤンマの羽化が見られたビオトープには、今はザリガニが住みつき、ヤゴ(トンボの赤ちゃん)の姿は見当たりません。

 

24年前のなたおれの木 (写真右側)
現在のなたおれの木(写真中央)


のはら園を元気にしたい!

そしてのはら園の環境を生かして、命を学ぶ保育をさらに充実させる為にはどのような環境が必要か。

 

この2点を計画的に取り組むために職員が立ち上がりました。そこで、今ののはら園について学びを深めるために行ったのが、自然観察会です。

 

 

 

 

自然観察会はどんなことをするの?

自然観察会。

一般的に観賞を目的に行う事が多いようですが、今回は「のはら園にどのような種類の生き物が生息しているか確認・観察すること」を目的に行いました。

今回は3名の専門家の方を講師にお招きしました。

のはら園の整備をお願いしている青楓緑化の方、ビオトープ施工管理士の資格をお持ちの方、日本生態系協会会員で25年お勤めの方等、とても興味深い分野のプロフェッショナルな方々です。

 

認定こども園錦ヶ丘・錦ヶ丘保育園・まふぃん錦ヶ丘・まふぃん上之園の職員、総勢10名ほどで観察会のスタートです。

 

虫取り網を振り回し、池の中に入って生き物を捕まえたりする等、夢中になりながらのはら園での有意義な採集時間を過ごしました。

 

のはら園は地域の中継地

初めに青楓緑化の方から、吉野地域での本園のビオトープの位置づけを教えていただきました。

本園は、吉野公園のような大きな空間と個人宅などの小さな空間を結びつける、”中継地”になるとの事。

虫がエサを食べに来たり、産卵に来たり等、のはら園を拠点に吉野の自然が広がっているのかもしれません。そう思うとこの自然の大切さや可能性の大きさにワクワクしてきます。

 

 

 

どのような生き物がいたのかな?

ここからは写真を中心に、今回のはら園で出会った生き物を紹介します。

 

チョウ類

モンシロチョウ
モンシロチョウ
ベニシジミ
ベニシジミ
モンシロチョウの幼虫
モンシロチョウの幼虫

水の生き物

モツゴ
モツゴ
ザリガニ・めだか・エビ・カワニナ
ザリガニ・めだか・ヌマエビ・カワニナ

虫等

カメムシ
カメムシ

 

オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ
カナヘビ
カナヘビ

 

 

私たちには目標があります。

  1. 今よりも充実した命を学べる環境になるにはどうしたらよいか。
  2. 体験的に活動を行える空間にするにはそのような計画的植栽が必要か。
  3. のはら園が子ども達の心に残る原風景として生き続けるにはどのような環境づくりが必要か。

この3つを念頭に、これからのはら園の再生をしていきます。

 

果樹を植えても実がつくのは3年~5年かかると言われていますので、長くて10年~20年ほどかかるのではないでしょうか。

ゴールはない、長期的計画です。

しかし、この地に住む子ども達が大人になった時、のはら園の風景を思い出し、心が温かくなるような感情に包まれる思い出を振り替える場になるのでは…と考えると、次の世代に引き継ぐための私たちの壮大な使命のように思います。

 

 

子どもは遊びの天才です。子どもたちの持つ力と自然の力を最大限生かしながら保育をしていくためには、私達大人の努力が必要です。

のはら園が遊びの宝庫になり、五感をフルに使った自然体験ができる場になるよう、整備してまいります。

 

まだまだこれからたくさんの昆虫がのはら園に来てくれるでしょう。

自然の変化や発見を保育者自身も楽しみ、子どもと共に感じていきます。

 

 

文責:川宿田・水之浦

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