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2022.07.26
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子どもアドボカシー研修~「意見表明権」って何だろう?【2歳児 年少少 くるみ組】

梅雨も明け、暑く寝苦しい日が続いていますが、今日もくるみ組の子ども達は元気いっぱい! 好きな遊びを楽しむ毎日を過ごしています。前回ご紹介したブログから、だんだん友達と場所や玩具を共有しようとする姿が見られるようになってきました。よく聞かれる言葉は、
「いっしょにみよう」
「いれて」
「かして」
です。力づくで取り合うこともありますが、子ども達なりに少しずつ心の成長が見られ、嬉しく思う毎日です。
子どもアドボカシーって?
皆さんは「子どもアドボカシー」ってなんだかご存じですか? 実際私自身も、言葉と意味は知っていましたが、より深く学び、これからの保育に活かしたいと思い、先日より子どもアドボカシーの研修を受講し、学んでいる最中です。
「アドボカシー」とは、「アドボケイト」と同じ語源で「擁護・代弁」や「支持・表明」「唱道」などの意味を持っています。これに「子ども」がつくということで、子ども達の声をあげる・子ども達が声をあげる・子ども達を擁護するという意味となります。アドボカシーの詳細は下のリンクからご覧ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%9C%E3%82%AB%E3%82%B7%E3%83%BC
(引用)Wikipedia
意見表明権って?
この「子どもアドボカシー」を学ぶ中で、最初に学ぶことは「子どもの権利条約」です。詳細は下のリンクからご覧ください。
https://www.savechildren.or.jp/about_sc/pdf/crc_a4.pdf
(引用)セーブザチルドレンジャパンより子どもの権利条約
その中から、特に気になる条文
第12条 意見を表す権利
子どもは、自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。その意見は、子どもの発達に応じて、十分考慮されなければなりません。
このことに関して、現在の子ども達の意見表明ってどうのようなことだろうと考え、現在の日本の状況と2歳児の育ちと照らし合わせながら、お話したいと思います。
2歳児に該当するのはどんなことだろう?
この研修を受講する際、様々な職種の方とオンラインで意見交換することがあります。
先日は、若者の居場所をつくった方、児童クラブなどの公共施設以外で子ども達の居場所をつくった方、大学生、保護者の事情で別れて暮らす子ども達と保護者を面会交流を支持する方と、幼保連携型で乳幼児と過ごす私の5名で、この意見表明について話す機会がありました。
様々な年代だったため、多様な意見を聞くことができ、こんなにも我が子以外の子ども達のことを考えてくれる大人たちがたくさんいるのだなと感激してしまいました。
その中で、共通したことは
「自分の思いを話せない」
「自分の気持ちを聞いてくれる大人がいない」という事でした。
他人でありながらも少しづつ信頼関係を築いていきながら子ども達に関わっていく中で、やっと本音を教えてくれるようになってくる。というのが現実。しかし、そこからどう動くのか…という難しく解決しがたい問題もあるのが課題だという事でした。
その話を聞きながら私たち保育者は、まだ自分で言葉を発することが難しい乳児から、会話はできてもなかなか自分の気持ちを伝えたり、自己決定が難しい子がいる中で、どのような関わりをしていけばいいのだろうと、改めて考えさせられた意見交換となりました。
私たち、幼保連携型認定こども園 錦ヶ丘では、ご存じの通り「強くたくましく 型にはまらない 野性味溢るる 子どもに育てましょう」園訓として子ども達の育ちを見守っています。その中でも特に「子ども達の人権」にも重きを置き、保育をしている最中です。
特に、乳幼児は言葉が未発達のため、保育者に伝えたいことがあると泣いて伝えようとする場面が多くあります。
そんな子どもたちに、私達保育者はどう関わっているかというと、子どもを抱っこしたり、傍にいながら
「○○したかったんだよね」
「いやだったね」
「寂しかったね」など、子ども達の気持ちを代弁するようにしています。
また、着脱や排泄など子どもたちに触れる時には、
「お口拭こうね」
「おむつはずすよ」
「気持ち悪かったね」
「気持ちがよくなったね」
「洋服着替えてもいい?」等、言葉を掛けながら接するように保育を行っています。声を掛けながら、表情を見ることで子ども達と意思疎通を図りながら毎日過ごしています。
以上児(3~5歳児)も同様に声を掛けながら接しています。
大分会話が上手くなってきた子ども達。保育者や友達との会話を楽しみながら過ごしています。そして子ども達だけでの話し合いや個人での発表ができるようになってきます。ただ、会話ができるようになっても、なかなか自分の気持ちが伝えられない時もあります。そんな時は気持ちを代弁したり、話しかけながら子どもの気持ちが落ち着くまで待ったり、問いかけに対して表情や頷きなどを見逃さず、子ども達の気持ちに寄り添おうとしている最中です。


2歳児においては、だいぶ自分の意思を会話であったり、2,3語文で伝えられるようになってきたので、その言葉を聞き逃さないようにしています。
そのように乳幼児の時から、自分の気持ちを伝えよう!とする子ども達の姿勢を見逃さず、大人も共に成長していけば、自分の気持ちをきちんと伝えられるようになっていくのではないかと考えます。そこで、子ども達の意見表明を認めていっているところです。
今2歳児・くるみ組では友達との会話も増え、自分の気持ちを伝えようとすることが増えてきました。また、自分から伝えようとすることをどんどん経験することで、自分の気持ちを自分で表現したり、意見したり、自己決定できるようになったりし、前述した年長児のように、友達同士で話し合ったり、自分の意見を伝えられるようになり、大きく成長していくのではないでしょうか。


大人はどうしたらいいのか?
忙しい生活の中で、子ども達が伝えようとすることや要求すること全てを聞いて欲しいという事ではありません。
また、子どもの今の気持ちだけを受け止め、待つ・・ということが難しいと感じる時もあるかもしれません。
常に受け止めてほしい。子ども達のサインを見逃さないでほしい。ということではなく、大人の都合も色々あると思います。出来るだけ、無言で物事を進めたり、「こうだからこうでしょ!」と大人の都合だけを伝えるよりも、「大人もこういう事情もあって、今は難しいからこうしてね」というように、子どももの気持ちも受け止めつつも、大人の事情も伝え、両方納得できるような、っそして気持ちの通い合いができる親子関係、人間関係ができるようになってほしい と思っています。
また、私達保育者も、子ども達を「一人の人間である」ということを忘れず、子ども達の「意見を表す」場面をしっかりと受け止めながら、その意見を認め、一緒に考えたり、成長をしていくことを大事にしていきたい と思っています。
また、この「子どもアドボカシー」について発信し、皆さまと共有しながら子ども達の育ちを見守っていきましょう。
文責:桑元