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2022.08.27

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思いをキャッチ~遊び込める環境を〜(4歳児 年中組)

夏休みという事もあり、子ども達は他クラスや異年齢の友達と一緒に遊ぶ事を楽しみながら夏を満喫中です。

幼児期の子どもにとって友達と関わりながら遊び込む事、意欲的に遊び込む事はとても大切です。

今回は、その遊びを深める環境の視点で活動を紹介したいと思います。

 

やりたいを実現する環境

先日、子ども達に

「どんな事やりたい?」と、尋ねると

「楽器を作りたい!」

「虫を作りたい!」

など、など、意欲的な意見を聞くことができました。

 

「準備は何が必要かな?」と、尋ねると

「ペットボトルやゴムが必要!」

「段ボールが必要!色紙も!」

「あと、テープとか糊!」

と、黒目を上に向け何かをイメージしている様子で、ワクワクした返事が返ってきました。

 

私達保育者は保育を計画する際、まず子ども達がやりたい事、興味を持っている事をキャッチし、発達に合わせた活動内容や安全を考慮した保育計画を立てて環境を整えます。

 

なぜなら、やりたい事や興味のある遊びは楽しい気持ちで遊べ、もっとやりたいという意欲や集中力が高まり主体的に遊び込める活動になるからです。

 

自分達でやりたい活動を考え、材料や道具をイメージする事、伝える事で、もうすでに主体性を培う活動がスタートしているのです。

活動する机の並びや廃材の置き方、ハサミの置き場など活動する環境によっても、子ども達の行動が変わってきます。

子ども達の実態に合わせて、主体的・意欲的に集中しながら遊び込める環境づくりを工夫しています。

 

子ども達自身がハサミで好きな形に切れるように、色画用紙や色紙を準備。

※ハサミで切りやすいように紙の厚みや素材を工夫。

※色があることで子どもの発想が広がります。

 

段ボールのカットはまだ難しいので大小様々な○△□の型やその端材を保育者が用意。

あえて虫や楽器の形には切らず、子ども自身が自由に組み合わせながらどんな物にでもアレンジして作れるように、大きさや素材も子どもの実態や活動内容に合わせて工夫しています。

ペットボトルや空き箱など様々な素材の廃材も用意し想像力が広がる環境を作ります。

量が少なすぎては思うように作れず、多すぎては選択に迷ってしまうので、人数によって廃材の量も調整しています。

自分で選ぶ事で意欲的に活動できます。

必要な分だけを選んで使うという事は、周りの友達への思いやりも培われます。

 

ハサミや糊は共同で使います。

道具を貸し借りする事で対話が生まれます。

ハサミの数を限定する事で個々に応じた支援や見守りが可能になり、個々の意欲を高めながらハサミを使う経験を重ねる事ができます。

作った物で遊ぶコーナーを設置

子ども達は完成した達成感を味わいながら、作った物を持ち寄って遊び始めます。お互いに見せ合ったり、褒め合ったりしながら、いい刺激をもらい、また制作コーナーに戻りアレンジを重ねる子もいます。

道具や材料だけでなく、一緒に遊ぶ友達も欠かすことのできない大切な環境の1つなのです。

 

偶然始まった遊びから広がる環境の展開

計画的な環境作りと同じくらい大切なのが、偶然の出会いから生まれる遊びを広げる、場に応じた環境の展開です。

 

先日、ギザギザブロックでギターを作っていた子どもを見て、他の子ども達も真似てオリジナルのギター作りを始めました。

その後、ギターを片手に演奏する真似をして遊び始めたので、保育者がござでステージを準備してみました。

すると、ギターを片手に子ども達が集まってきてステージでエア演奏ごっこが始まりました。

音楽を流してみると、みんなのりのりでエアギターリストになりきり、ステップを踏みながらの演奏会が始まりました。ピックを作り出す子までいて、子どもの発想にビックリ

また、楽しそうに演奏する様子を見ていた他の子も刺激されたようで、ブロック2つを手に持ちカスタネットのように演奏しながら参加する子が現れ、マイクを作って参加する子、ダンスを始める子まで現れました。

子ども達の発想は豊かで、今回のように、人・物・場所に影響を受けながら、保育者の想像を超えて遊びが広がっていく事がよくあります

普段控えめな子が、率先して踊り出したり、歌い出したりと微笑ましい一面を見せることもあります。遊びを通して一人一人の心が動き、意欲的に遊び込む中で成長していく姿を感じる事ができます。

 

このように子ども達が遊び込める環境、充実感や満足感を得られる環境こそが子ども達の主体性を育みます。(遊び込む力は生きる力の基礎を培います。)

今後も、子ども達の思いをキャッチしながら、活き活きと遊び込める保育環境を整えて活動していきたいと思います。

文責 宮原

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