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2022.09.02

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子どものやる気スイッチをONするためには?(1歳児つくし組)

 

8月に、つくし組で作業療法士の中鶴さんによる運動遊びを行いました。

つくし組の子どもたちが大好きな運動あそび。
歩行が安定してくる1歳からの子どもたちは、身の回りのものへの興味関心が大きく広がり、行動範囲もどんどん広がっていきます。走る、跳ぶ、登る、押す、引っ張るなど全身を使う遊びを楽しむ様子が見られていきます。しかし、連日の熱中症アラートの基準超えのため、戸外に行くことができません。そんな中、室内でも思いきり身体を使って遊ぶことのできる運動あそびはもってこいの遊びです。

中鶴さんによる運動遊びは、くぐる、わたる、ぶら下がる、登るの動きを意図的に引き出していきます。それに加えて、自発性や社会性を育むための子どもの関わり方を学んでいます。私たちも大変勉強になる機会です。

なかなか運動あそびに入れないBちゃん・・・

事前に中鶴さんにBちゃんが運動あそびに入れないことを相談すると、「じゃあ今日はBちゃんが運動あそびに入れるようにすることが目標ね!」と目標(ゴール)を決めて運動遊びが始まりました。Bちゃんはいつものように友達が遊ぶ様子を座ってみていました。何度か大人がBちゃんを運動あそびの中へ入れてみるも、すぐに装置の遊びから離れてしまいます。

 

Bちゃん、ちゃんと見てるよ!

そこで中鶴さんから意図的にBちゃんに視線を送ってみるといいよ。とアドバイスを受けました。
Bちゃんへ大人が「大丈夫だよ、見ているからね」という思いで視線を送ったり、頷いたりしていくとBちゃんも徐々に運動遊びに入れるようになっていきました。
きっとBちゃんも運動遊びをしたいという思いがずっとあったと思います。最初の一歩の勇気が出ず、なかなか活動に入っていくことができない様子でした。そこに大人が視線を送ったり、頷いたりしながらBちゃんに「見守っているよ!」というメッセージを送り、Bちゃんもそのメッセージを受け取り、安心感を感じられたことで、自分から運動遊びに入っていくことができました。遊びに入れた後もBちゃんは大人を見て「ここで遊んでいいの?」と聞いているような視線を大人へ送っている姿がありました。その視線をしっかり大人が受け取り「いいよ!」というメッセージを視線や頷きで送り続けるとBちゃんも引き続き運動遊びを思いきり楽しむことができました。今回の活動の目標(ゴール)は達成できました!

今回がきっかけで、Bちゃんは運動あそびも体操の時間も積極的に動いて楽しむ様子が見られています。表情も生き生きしています。

運動あそびを通して・・・

私は今回、子どもたちの「〇〇ができるようになった」という目に見える変化だけではなく、こどもが何を感じているか、また何を願っているかということを、汲み取る視点をもっと持っていきたいなと思いました。

大人が「見守っているよ」「行きたくなったら教えてね」など応答的、受容的な関わりをすることで子どもたちは安心感も持つことができます。

このような関わりを通してBちゃんのようにやる気スイッチが押される瞬間をこれからたくさん見ていきたいな、見られるように時には根気強く見守っていきたいなと思います。

 

文責:森

 

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