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2022.12.27

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フェスタを終えて (年中組・年長組)

先日行われたにしきっこフェスタでは、たくさんの方にご来園いただきありがとうございました。

子どもたちの嬉しそうな表情が見られただけでなく、保護者の方々から様々な感想や子どもの成長への喜びの言葉をいただき、子育ての支援の一端を担っている私たち保育者にとっては、日々の保育の励みとなった1日でした。

子どもたちにとっては、「お父さん、お母さん(一番安心できる大人)がいない園(子ども達にとって初めての社会生活)で、こんなに頑張ってるよ!」と伝えられる良い機会になったようです。

 

にしきっこフェスタを終えた子どもたち

にしきっこフェスタ終了後、年中組と年長組のクラスでは制作物や作品を片付けずにそのまま取っておきました。

年中組では、みんなで作ったおうちやロボット、車などの作品を遊びの中に組み込んでごっこ遊びに使用しています。年中組だけでなく、2歳児クラス(くるみ組)のお友達がやってきて、おままごとをしてくれたこともあり、作った作品が自分たちだけでなく、小さいお友達の役に立っていることで何となく鼻が高い気持ちになる子もいたようです。

年長組でも同様に、展示していた作品はほとんどそのまま残してごっこ遊びに使ったり、製作に忙しくてなかなか見に行けなかった他のチームの作品を見たりして楽しく過ごしました。

年長組の子どもたちを見ていると、作品を鑑賞する際に温かな言葉ばかりが飛び交っていることに気付かされます。

誰一人として、他者が作り上げたものに対して「変」とか「おかしい」と言いません。むしろ、「これ綺麗!」「おもしろい!」「すごい!」と相手を褒めたり尊敬したりする言葉を当たり前のように使っています。保育者が「こう言いなさい」と言ったわけではないのに、自然に出てくる言葉の数々に子どもたちの感性の豊かさを感じます。

 

 

心と行動の変化

にしきっこフェスタに至るまで、子どもたちはほとんど毎日、子ども同士での話し合いやサークルタイムでの意見交換を重ねてきました。

フェスタが始まる前までは、自分の意見をどんどん発信できる子もいれば、そうではない子もいましたが、フェスタの準備を通して少しずつ変化が見られました。

クラス全体での話し合いの中では、ひっそりと身を隠すように俯いていた子が、少人数の話し合いでは自分の意見を話せたり、時に自分の考えを絵に描いて説明したりする姿がありました。

その他にも、フェスタの後からこういった姿が見られるようになりました。

・話し合いの活動となると話し合いしやすい場所はどこかを考えて座るようになった

・お友達同士の話し合いで、身を乗り出すようにして話そうとしている

・手を挙げて発表するようになった

・保育者や友達に自分から声をかけることが増えた

・お絵描きなどで使う色が増えたり、紙いっぱいに描くようになった

・表情が豊かにお友だちと遊んだり、会話したりするようになった

フェスタの期間、何度も何度も話し合いをしたり、自分のアイディアや内的世界を表現したりすることが増えたことでこういった行動変容があったように思います。

 

フェスタはただのイベントではない

人前で発表できることが偉いわけではないですし、お話上手なことが利得であると私は考えていません。

ただ、話したいと思っていることを安心できる誰かに話せることや、心にあることを言葉だけに頼らず表現できることが心の健康を守る上でとても大切なことであると考えています。

自分の気持ちを伝えるまでに相当な勇気が必要だった子もいたと思いますが、フェスタという一つのイベントを通して何かを乗り越えたり、「本当はこうしたい」と思っていたことを自分の力で叶えたりできるきっかけになっていたら嬉しいなと思います。

そして今回のフェスタが、年中組・年長組の子どもたちが自分の心の中の思いを大切に守りながら、大人になる過程の一助となればいいなと思っています。

 

文責:津田

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