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2023.06.21

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まんまるってたのしいな(0・1歳児 ましゅまろはうす)

錦ヶ丘の三本柱の一つ、「童具」の担当として、

今年度0・1歳児の子どもたちが童具に親しむことのできる時間を保育の中に取り入れています。

これまでの童具の取り組みについてはこちらをご覧ください。(過去の童具活動について

今回は童具の紹介と、先日つくし組の子どもたちが童具で活動した様子をお伝えします。

ママボール、ケルンボールは積み木同様、和久洋三先生が作られた童具の一つです。

ママボール

ママボールは、赤ちゃんの手にすっぽりおさまる球体で、お母さんのおっぱいのような柔らかさが特徴です。

柔らかく丸いため、当たっても痛くありません。

一つのボールでも、

転がす

投げる

ぶつける

弾ませる

など、様々な遊び方が出来ます。

 

子どもたちは、ボールを触ったり投げたり、時にはタライ、雨樋、ジョーゼットなどの

道具を一緒に使いながら、ボールの動きを何度も楽しみます。

思い通りにならないボールの動きに対して、

「次はこうしてみよう」

「ああしてみよう」

と繰り返し触れていくことで、

ゆくゆくは物事に対して工夫し取り組む力や、自分の力を調整していく力の土台に繋がります。

 

ケルンボール

 

ケルンボールとは、

①手動の回転体であること

②球を用いること

③球は乳児が掴める大きさであること

④母親が子どもに語りかけ、表情を読みとりながら回転させることができるもの

という和久洋三先生の思いをもとに作られたものです。

このケルンボールは10色の球(循環色こちらをご覧ください)で作る…というこだわりがあるそうです。

ケルンボールがくるくると回る様子は、子どもだけでなく、見ている大人も思わず、「綺麗だね~」と言わずにいられないような、不思議な魅力があります。

日頃は絵本を読む前、午前保育や午後保育など、ゆったりとした時間にしたいな、という時に、

ケルンボールを回しながら「ひらいた ひらいた」を歌っています。

また、ケルンボールは一つ一つが取り外せるようになっています。

子どもと引っ張って遊んだり、

目の前でそっと揺らして遊んだり、

上げたり下げたり、、

決まった歌はないので、わらべうたを歌いながらそっとケルンボールを動かすと、

すぐに子どもたちの表情がふっと柔らかくなり、あたたかな時間が流れます。

 

ケルンボールに込められた思い

ケルンボールのケルンとはドイツ語で「種子」という意味だそうです。

和久洋三先生は、

「種子は一個の粒にすぎませんが、この中には、やがて葉を繁らせ、花を咲かせ、

実をつける因子とエネルギーを内包させています。

子どもも同じです。

私たちは子どもに新しい能力を付加するのではなく、

すでに内在しているものを引き出すための働きかけしかできません。」

という思いをケルンボールに込めています。

私たちの保育者も、子どもたちが本来持っている力をできるだけ引き出すために、なにができるだろう?

子どもたちのどんな姿、力、思いが引き出せるかな?と常々考えています。

 

子どもたちに与えるおもちゃの選択肢がこんなにも豊富な世の中で、

錦ヶ丘では童具を通して、

電子音ではなく、

木と木がコツコツとぶつかる耳障りのよい自然な音を聞かせられる。

保育者の声とともに、

くるくると優しく回る、鮮やかな虹色を見せられる。

 

そんな童具が日常の中にあることを、とてもありがたいことだと感じます。

その遊び方だけでなく、童具一つ一つに込められている思いも合わせて、

この一年、童具担当として子どもたちと楽しみながら、じっくりと学んでいきたいと思います。

またこちらでも子どもたちが童具で活動する姿をお伝えしていきます。

 

引用:遊びの創造共育法②ボール遊びと造形/著:和久洋三

文責:髙山

 

 

 

 

 

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