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2023.11.17

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育ち合う・感じ合う子ども達(2歳児:くるみ・あんず組)

2023年 夏

のはら園が新しく整備されました。

長年子ども達が過ごしていた園庭は土が削られ急勾配になっていましたが、環境整備により坂はなだらかになり、そこに行ってみたい!と子どもが思えるような、好奇心くすぐる環境になりました。

0歳から5歳の子どもたちが安全に生活できるよう整備され、第2ステージのスタートです。

 

 

さて、新しい環境になったのはら園で繰り広げられる2歳児の遊びを紹介します。

エピソード1

やってみたい!が連鎖して…

錦坤館(きんこんかん)の近くの築山で遊んでいた子ども達。

落ち葉を踏むとパリパリ音がする季節になり、木々の葉を踏み固める遊びが広がっています。そんな中ひとりの子どもが築山を登ろうとハイハイを始めました。

 

大人にとってはスイスイ登ることができる坂も、子ども達にとっては大きな山のように見えているのでしょう。

下から山のてっぺんを見つめ、どうやったら登れるか…と、試行錯誤。

 

辿り着いた結果は”ハイハイ”です。

 

ハイハイで登り、達成感に満ちた表情を見せ、その後何度も下に降りてはハイハイで登る遊びを続けていました。

立って登ることが出来ないのならどうしよう…。遊びの中で試行錯誤、これこそ学びの始まりだと思います。

 

約15分ほど経った頃でしょうか、周りの友だちがなんだか楽しそう…と、集まり始めました。

2歳児の子ども達。ほとんどが参加して山登りのスタートです。

集団で生活するからこそ、他者の存在に気づき、やってみたい、楽しそう…と、好奇心をくすぐる出来事が、至る所に転がっています。

ひとりでは思いつかない事も、ひとりでは勇気が出ない事も、みんながいるからやってみようと思える。

 

これこそ集団で生活する醍醐味なのではないでしょうか。

助けてー!だいじょうぶかーい!

山登りを満喫していた所、ささやかな声が聞こえます。

「たすけて・・・」

あと少しで足がつきそう・・・。でも届かなくて不安になっている時、近くにいた友達に声を掛け始めました。

近くで見守っていると、周りにいた友達が「おっ!」と気付き、手を差し伸べてくれるではありませんか!

なんと優しい姿なのでしょう。

「大丈夫?」

「助けてあげるよ!」

そんな優しい姿が自然に広がる環境に心温まります。

発見がいっぱい

自然の中で遊ぶとイメージすると、走ったり、ボールや遊具などの物を使って遊んだりする事を想像しませんか?

しかし、のはら園での遊びは違います。

何もない環境で子ども自身が発見を喜び、熱中できる何かを見つけ、とことん遊び込む。

道具が無くてもそこにある自然こそが遊びのアイデアをくれます。

子どもは遊びの名人。

保育者も子ども達から遊びを教えてもらうことがたくさんあります。

エピソード2

1・2・3・4・5…

石集めが大好きな2歳児の男の子。手にたくさんの石を握りしめていました。

「あげるー!」保育者に大事に渡してくれたその石をベンチに並べると、目をキラキラ輝かせて「1・2・3…」と数え始めました。

なんと10まで数え切ったのです。

2・3歳児の発達段階では1〜5の数まで数えられるようになる。と記されています。

発達段階をもとに保育をしている私たちからすると、とても驚く出来事でした。

さて、本園の掲げる3つの子ども像。そのひとつに“学ぶことは楽しいと思える子”とあります。

この出来事から、何かを習ったり教えてもらったりするのではなく、自ら得た知識を、遊びや生活の中で活用する。

学びと遊びが繋がった場面。

それこそが、子どものワクワク(好奇心)につながり、もっと知りたい!という探究心につながると考えます。

学ぶことは楽しいと思えた瞬間に立ち会うことができ、私も感動した場面でした。

育ち合い、感じ合う

これから2歳児の遊びは友達との関わりが増えていきます。

一緒に遊べる日、時には一緒に遊びたくないと言われる日もあるかもしれません。

でもそんな時私たち保育者が必ずいます。「その言葉嬉しかったね」「言われたら悲しかったね」とそれぞれの気持ちを大切にしながら心の育ちに寄り添っていきます。

友達と関わる。その姿を見守ることが私たち保育者も楽しみです。

文責:水之浦

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