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2024.02.10

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錦ヶ丘の節分

今年の節分は、①節分の意味や由来を知り、興味を持つ。②保育者や友達と、節分の製作や豆まきを楽しむ。この

2点をねらいとして各学年の子どもの実態に沿った保育活動を行いました。

今回のブログでは、錦ヶ丘の節分についてや担当の思いをお伝えしたいと思います。

 

節分とは…

節分は、季節が分かれる節目の日のことです。旧暦では、春が新年の始まりで、特別なものとされていました。

いつしか、春が始まる「立春」の前の日である、「春の節分」が残るようになったそうです。

春を迎えようとするその日には、悪い気が入ってこないように、豆をまいたり、柊鰯を飾るようになりました。

鬼は、こないよ!

錦ヶ丘の節分に、鬼は来ません。

以前は、職員が鬼に扮して豆まき会に登場していました。子ども達の中には、「鬼が来るから園にいきたくない!」と登園を渋ったり、鬼のことを思い出し泣き出してしまうお子様もいました。

また、節分が近づくと「鬼さんがくるよ!」「鬼さんが連れていくかも!」などの声も職員や保護者からもよく聞かれていました。

「鬼が来るから、お利口にする!」は、子どもの人権を無視した、脅しの関わりであるということを職員で話し合い、子どもの人権や、不適切保育の観点から、職員で本来の行事の在り方や、行事の目的の見直しを行い、「鬼の来ない節分」になりました。

園の節分では、災いや悪いことの例えとして鬼を使いますが、 本物の鬼に扮した大人が、子どもの前に現れるような鬼の使い方はしなくなりました。

 

興味・関心を高めるために

正面玄関ホールに担当が節分コーナーを設け、節分の由来や、節分ならではの食べ物、慣習、給食室の節分メニューを掲示し、節分や、鬼にちなんだ絵本を並べました。

子どもはもちろんのこと、保護者の方にも、より身近に、行事に触れられるきっかけの場を作りたいという担当の思いがありました。
コーナーを前にして、柊をや絵本を手に取る姿、レシピや節分に関するコメントを親子でご覧になる等、足をとめて親子で楽しまれている姿が嬉しかったです。

 

節分の活動~各学年の実態に合わせて~

年長、年中クラス・・節分コーナー、iPadを活用して鬼について調べる。鬼のお面、豆、豆入れの製作後、大きな模造紙に描いた鬼に向かって豆を投げる。

年少・年少少クラス・・ママボールや新聞紙を豆に見立て、紙に描いた鬼に向かって投げる。

0・1歳児・・・「まめまき」の歌を歌い、新聞紙を豆に見立て、紙に描いた鬼に向かって投げる。

給食室・・・節分メニューの提供(こちらをご覧ください!)

園全体での行事として豆まきをするのではなく、上記のように、子どもの年齢に合わせた節分の保育活動に取り組みました。

3歳以上児は、豆や鬼を何を使って、どのように作るか、子どもたちで話し合いながら活動をしました。

鬼ばかりに目が行く節分ですが、鬼だけではなく、良いことを招き入れるとされる、「福の神」の話をしたクラスもありました。

 

錦ヶ丘では、大豆やピーナッツなどの豆類は、まきません。

毎年2月を前に、こども家庭庁、消費者庁から窒息や誤嚥、アレルギー発症などのリスクがあると注意喚起がされています。

今年も鬼が来なくても、本物の豆をまかなくても、各学年、保育のねらいを十分に達成することができました。

 

 

さいごに

節分の時期は、鬼から電話がかかってくるようなアプリの使用や、子どもたちの話の中で、「家に鬼が来た」という話を耳にします。

伝統行事の由来や慣習を伝えるために与えたいものは、目に見えないものを使った恐怖心や、誤嚥などの危険なリスクではなく、①行事を楽しみにする気持ち②行事を知る喜び③行事の違いを比べる面白さを知る事です。

そこから広がる探究心や好奇心から広がる体験、働きかけでありたいと考えます。

 

先日、保護者の方から「自分も小さい頃、園に鬼が来ることが嫌だった!鬼役が現れるよりも、むしろ本来の伝統のあり方だと感じています。  二十四節気や、旬の食材を給食で使用することにこそ、地域の伝統を大切にしていると感じます。いつも感謝です!」という有難いコメントをいただきました。

今後、子どもの人権が、より守られ確立されていく社会となっていくなかで、節分のあり方について、家庭でも考えるきっかけになれば幸いです。

 

いま目の前にいる子どもたちも、いずれは次世代の子どもたちへ伝統行事を受け継いでいく立場になっていきます。

その時に、園生活を通じて、見て・聞いて・経験したことが、嬉しかった・楽しかった記憶とともに受け継がれていくといいなと願っています。

文責:髙山

 

 

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