お知らせ

2022.09.29

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0・1歳だより ~熱中症について~

在園児の皆様には、以前お知らせもお送りしましたが、錦ヶ丘では、温度湿度計を使いながら暑さ指数(WBGT)を踏まえて保育に取り組んでいます。

子どもの集団をお預かりする保育施設である事を踏まえ、熱中症への危険リスクを学び、具体的な熱中症対策を取り入れています。

 

 

熱中症とは…

高温多湿な環境により、大量の汗で体の成分や塩分が失われ、体温調節がうまくできなくなる症状です。

程度によって、以下のような様々な症状が見られます。

【軽度】 立ちくらみ、筋肉痛や筋肉の痙攣、気持ち悪さ

【中度】 頭痛、吐き気、嘔吐、身体のだるさ

【重症】 意識障害 呼び掛けに応えない、筋肉の痙攣、ひきつけ、手足のしびれ、体が熱い、まっすぐ歩けない

 

 

なぜ、熱中症になるの?

 ①暑さに弱い

子どもは、体温調節機能が未発達です。特に汗をかく機能が未熟で、体に熱がこもりやすく体温が上昇しやすくなります。

また、全身に占める水分の割合が高いため、外気温の影響を受けやすいのです。

 

②照り返しの影響を受けやすい。

子どもは、身長が低いため地面からの距離が近く、照り返しの影響を強く受けます。このため大人が暑いと感じている時、子どもは、さらに高温の環境にいる事になります。

例えば、起立時の大人の顔の高さで33℃になる時、子どもの顔の高さでは35℃の感覚になるそうです。

 

 

 

なぜ、熱中症が怖いの?

乳幼児期の子どもは、熱中症だけではなく、自分の体調が悪い時にその症状を具体的に感知し、大人に上手く伝えることができません。

その中でも、熱中症の症状は、他の疾患でもみられる症状なので見分けることが難しいのです。

「これは、熱中症になりかけている!」という判断は難しく、「風邪気味と言っていたな…しばらく、休ませて様子を見よう。」としている間に、対応が遅れ、心部体温(体の内部の体温)が上がり、生命保持に必要な脳、腎臓、肝臓といった機能が損なわれ、意識障害や死に至る危険性があります。

 

 

 

熱中症は予防できる!

子どもの熱中症は、子どもを高温多湿、また、日射が強い環境におかないことで予防できます。大人が予防のための判断をすることが重要です。

錦ヶ丘では、戸外4か所と、各保育室内の子どもの高さ(約80cm~1m程)に置いた、温度湿度計を活用し、温度・湿度を相対的にみた暑さ指数(WBGT)を出しています。暑さ指数28を基準に、外での活動を行わず、室内での活動に切り替えています。

 

引用:日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針」ver.3より

 

 

 

職員は、子どもの「外で遊びたい」思いを受け止めつつも「外は暑くて危ないよ」ということを伝え、子どもの命を優先して保育に取り組んでいます。

具体的には、以下のようなポイントで取り組みを行っています。

 

①暑さ指数に基づいて行動する。

②戸外だけではなく、室内の気温・湿度に気をつける。

③こまめに水分補給と塩分補給を行う。

④体を動かし、汗をかく習慣をつける。

⑤排尿量や排便の状態を確認する。

⑥保護者の皆様からの連絡帳で、家庭の様子、食事の内容や体温、睡眠などを把握し、職員で共有する。

 

家庭と共に

職員は、子どもの健康状態を把握し見守っていくにあたり、ご家庭からの連絡帳も参考にしながら、経過観察しています。

熱中症を予防するには、朝食からの塩分やミネラルなの栄養も重要です。

朝は、忙しく、子どもの機嫌次第では、食事や水分が十分に摂取できないまま登園になることもあるかと思います。

そんな時は、登園の際に「2割しか食べれませんでした」 「水分が取れていません。」 と一言でも教えて頂けたら対応ができますので、よろしくお願いいたします。自分の体調を伝えることのできない乳幼児期の子どもだからこそ、ご家庭からの情報が役立ちます。

朝夕はだいぶ涼しくなってきましたが、日中は暑さを感じます。これからもご家庭と共にお子様の健康と安全を守っていきたいと思います。

 

参考:『保育の安全』 http://daycaresafety.org/safety_main.html

 

 

 

文責:山﨑

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