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2024.01.07
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一緒に遊ぼう!(2歳児:年少少組)

錦ヶ丘の環境で思い切り自分の好きな遊びを楽しみ、自分の世界を満喫したくるみ・あんず組(2歳児)の子ども達。
保育者や友だちと一緒に集団生活を過ごす中で友達の存在に気づき、遊びに変化が見られています。
ひとり遊びから小集団での遊びへと成長している今、大人はどのように寄り添ったら良いか、遊びはどのように変化しているのか、その姿を紹介します。
ひとり遊びから並行遊びへ
自分の好きなものを作ることが楽しかった子ども達は、童具や数の木では見立て遊びが広がり、動物を形どったり、高い塔を作ってたりしていました。このように自分で玩具を選び、想像豊かに遊ぶことを“一人遊び”と言います。
1~2歳の子ども達は自分の世界をとことん楽しみ、イメージしたものを作り上げ、作ること、遊びこむことに満足感を抱きます。そしてそれを達成できると、「みてみて!」と大人に伝えてくれます。
大人から十分に認められ、自信を持つと、やがて友達に見てほしいという気持ちを抱くようになります。
近くにいる友達に「みて!」と嬉しそうな表情で伝え、「すごいね」と言われると満面の笑みで喜び、また挑戦が始まります。
一方、「みて」と言われたこどもは次は自分でやってみよう!と挑戦し、友達の真似をしながら遊び始めます。この遊びを私たちは“並行遊び”と言い、友達を意識しながらもそれぞれの世界で楽しんでいる姿と捉えています。
私達保育者の目線の先には、子どもの遊びが今どのような成長を遂げているか?という発達を見守る視点が入っているのです。
くるみ・あんず組の子ども達も10月ごろまではこのような姿を見せていました。
一緒に遊ぼう
11月頃でしょうか、落ち着いて集団で過ごすことができるようになり、2・3人で遊びを楽しむ姿が見られるようになりました。
「一緒に遊ぼう」と言いながら友達の輪の中に入ろうとする子どももいれば、隣で遊んでいて自然と遊びが合わさっていく姿も見られます。
イメージすることを相手に言葉で伝えるからこそ、遊びが盛り上がり、一緒に遊ぶと楽しいという気持ちを抱くようになっています。
しかし…友達と遊びたくて「一緒に遊ぼう」と言っても「イヤだ」と断られる姿も目にするようになりました。
そんな時どうする?
皆さんは”友達同士仲良く遊ぶことが良いこと”と思っていませんか?
いろいろな経験をしてきた私達大人は、目の前で起こっている出来事を解決の方向に向かうようにしてしまいがちです。
「そんなこと言ったら可哀想!」
「いれてって言われたら、いいよって言ってあげなさい」
など、子どものやりとりを交通整理するかのように言葉をかけたくなりますね。
私達保育者は、子ども同士の感情が擦れあってる場面を見かけると、まずはじっくり見守ります。そして、
「仲間に入りたかったんだね」
「仲間に入れたくなかったんだね」
とそれぞれの思いを代弁します。
子ども達は自分の気持ちを受け止めてくれた安心感から、
「〇〇するから遊びたくないと思ったの」
「〇〇ちゃんと遊びたかった」
と、自分の気持ちを話してくれます。聞いてもらえた安心感、自分の発した言葉で友達が悲しそうな表情をしたこと、言われてイヤだったこと。
全ての経験が生きた経験になるのです。
悲しい気持ちを聞いた時どんな言葉をかければいいの?
上記では私たち保育者の対応を書きましたが、ご家庭で
「〇〇くんが仲間に入れてくれなかった」
と聞くと、とても悲しい気持ちになりますよね。
「〇〇くんはなんて言ったの?、その時あなたはどうしたの?」
と、ついつい聞きたくて根掘り葉掘り聞いてしまいがちではありませんか?
「次は〇〇って言ってみたらいいんじゃない?」
と答えを出していませんか?
そんな時は
「そうだったのね、うんうん。」
と聞いてもらえることが何よりも安心できるかもしれません。
「言われたら悲しかったね」
「教えてくれてありがとう」
と、ありのままを受けとめ、自分の気持ちを聞いてくれたと思うことが子ども達の安心につながると思います。
次のステージへ
さて、少人数で遊ぶことを楽しんでいる2歳児の子ども達。
「いれて」
「イヤだ」
というやりとりを繰り返しながら、
「バケツを持ってきたら一緒に遊べるよ」
など、子ども独自の世界やルールを確立するように遊び始めました。
これから先、この友達と一緒に遊びたい!という気持ちを抱きながらいろいろな遊びを発見していくでしょう。
喧嘩をしたり、仲直りをしたりしながら、子どもの世界は広がっていきます。
私達保育者も時に見守り、時に遊びに入りながら創造性豊かに遊んでいく子ども達の姿を見守っていきたいと思います。
お子様の心と身体の成長を一緒に楽しみながら見守っていきましょう。
文責:水之浦