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2020.06.08

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園内研修とは??(主任より)

昨年度までは園舎で子ども達と過ごしていましたが、今年度は錦坤館から、子ども達と保護者の皆さん、そして職員のサポートに奮闘中の迫田です。
ましゅまろはうすの赤ちゃんを抱っこしていると、「先生、主任って事務関係の主任なのかと思ってました!保育にも入られるんですね!」とお声掛けいただくくらい、錦坤館のイメージが定着しつつあるのでしょうか????? 実際は0歳から年長まで、毎日のように色々なクラスに入らせていただき、あっちいったりこっちいったりしながら勉強させていただいています。
普段は各クラス・学年や給食室が、子ども達の姿や一緒に過ごす大人の思い・意図をブログで発信させていただいていますが、それをまた錦坤館という一歩引いた立場から見ているわたしも、感じていること、学んだことをブログで発信していきたいと思います。

今年度から、保護者の皆様に、お弁当や早めのお迎えのご協力を頂き、月に一度園内研修を行っています。皆様のご協力本当にありがとうございます。

どんどん変わっていく社会と保育・教育の中で、質を高めていくためには研修が欠かせません。今までも園外への研修や報告会などで学ぶ機会を作ってはいましたが、より日常の様子に基づいて、環境の充実や子どもへの援助などを振り返り、見直すきっかけとして、園内研修を年間計画の中に位置付けました。

毎日を振り返るという点では、ちょっとした時間に保育や子ども達の姿を語り合うのも立派な研修です。「いま子ども達はどんなことに興味を持っているんだろう?」「こんな工夫をしてみたらどういう姿が見えるかな?」「こういう経験をさせたいから環境としてこんな準備をしてみよう」と、担任同士・学年間・全体と、話をしていきます。日々の小さい積み重ねを大切にするからこそ、大きな研修がより生きてきます。

 

先週の土曜日、職員研修として、法人の理事をされている、愛の聖母園 川原園 淳一さんによる『子どもの人権擁護』についての講話があり、こども園からも職員17名が参加しました。この研修が計画されたのは、昨年度、職員より、社会的養護を必要とする子どもについて知りたいというリクエストがきっかけになっています。研修の目的は、①社会的養護を必要とするこどもについて理解を深める、②大人(保育者含む)の言動がこどもに与える影響の大きさやこどもの権利擁護について知り自分の言動を振り返る、の2点でした。

データで送られてきた事前資料はなんと7種類!いちばん最初に準備されていたのは虐待に関する記事。その後も、夜間保育園や毒親、里親制度、ステップファミリーなど、現代の子どもや家族を取り巻く様々なキーワードの記事ばかり。事前資料だけでも新しく知ることや感じることが山ほどあります。

講話の中で、川原園先生が強く仰ったのは、子ども達に日常的に関わる私たち保育者のプロ意識についてでした。
虐待が明るみになったり、事件に発展してしまったりすると、まずは児童相談所が強く責められます。しかし、その子どもや家族に直に関わっていた園や学校、地域は日常の中で何も感じていなかったのか?アンテナは張っていたのか?「子どもや家族を守ることは自分たちの使命」であるということを、自分たちが普段から強く意識していなければならないということを感じました。
プロとしての発信、プロとしての支援ができているのか?という点で具体的にできることを考えたときに、ブログやメールでの発信、日常の保護者の皆さんとの話、連絡帳などが挙げられます。保護者の皆さんに園生活に対して安心していただくために、プロとしての意図やねらいをどう発信するか、私たち職員がこれまでも、そしてこれからも向き合っていく課題です。
家族支援の具体例として出たのは『クレヨンしんちゃん』。しんちゃんは野原家だけではなく、幼稚園、ご近所さん等々、たくさんの人たちに囲まれて過ごしています。
たくさんの人に囲まれているからこそ、しんちゃんは安心でき、ありのままの自分の姿で過ごすことができるのです。
ところが、苦しんでいる子どもや家庭は、孤独の中で闘っていることが多くあります。助けを求めたくてもなかなか難しい状況…そんな中で子どもや家庭に手を差し伸べることができるのが、すぐ近くにいる園の職員だと考えます。
子どもが苦しんでいるときは、親も苦しんでいる。逆に、保護者への支援は、子どもへの支援にもなる。
職員一人一人が、子ども達を、そして保護者の皆様を守る立場であるという自覚を改めて強く持たなければならないと感じます。
その自覚・意識を具体的に実践していくため、そして振り返りながらより良くしていくために、園内研修をはじめとして、自己研鑽や学びあいの機会を大切にしていきたいと思います。
文責:迫田

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