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2021.02.02

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もし、怪しい人と遭遇したらどうする?(不審者避難訓練)

1月は、不審者が侵入した際の【避難行動を学ぶ・不審者対応方法を知る。】という2つのことをねらいとして、警察の方にも来ていただき、避難訓練を行いました。

 

普段の日常を当たり前のように過ごしている私達ですが、全国的にも子どもに危害を加える事件は多発しています。大人はもちろん、子ども達と安全対策について話し合い、正しい防犯知識を身に付けることが必要となってきます。

今回の訓練でも沢山のことを感じ、学び、課題が沢山見えてきました。

 

 

2006年には、鹿児島市の保育園でもカッターナイフを持った男が侵入したという事件が起きています。現実問題として保育園やこども園への不審者の侵入はどこでも起こり得るリアルな危機と言えます。

例えば、保護者を装って侵入したり、送り迎えの保護者に紛れていたり敷地内周辺の柵や塀を乗り越えて侵入したり・・。

侵入しようとする者が本気になれば、比較的容易く侵入されてしまいかねません。だからこそ、そういった場合に備えて危機管理を徹底しておくことが非常に重要です。

 

今回は、警察の方に不審者役をお願いし、何時にどこから侵入してくるということを職員には知らせずに、訓練を行っていきました。

園庭で元気いっぱい遊ぶ子ども達。そんな中スロープ側から一人の男性が入ってきて、ネームホルダーも下げておらず、不審に感じた職員が声をかけ対応します。

その状況に気付いた一人の年長組の子どもが、近くの職員に、「なんか、怖い人がいる」と言ったそうです。そのようなことを『自ら感じとることができる感覚』を持つことができていることに感心させられました。

子ども自身も【危険に気づく。そして知らせる】ことが身に付いているのかな?と感じさせる出来事でした。

 

合言葉「ミミちゃんの時間です。子ども達はお部屋に入りましょう」

不審者と察知し、放送が流れると子ども達は素早い行動で避難していました。しかし、ここで一つの今後の課題に気付きました。

スロープから侵入してきたのですが、のはら園の子ども達もリズム室の方へ避難していきます。不審者役の方のすぐそばを通って逃げる子どももいました。

『ミミちゃんの時間=リズム室へ逃げる』ではなく、ぐ近くの室内(保育室や錦坤館)に避難する』ということを子ども達や職員で話をし、再認識しました。

 

 

室内に避難すると、鍵やカーテンを閉め、電気を消し、子ども達をなるべく奥で待機させます。

その際心掛けたことが「大人が慌てず、不安を感じさせないように安心できる言葉をかけること。

警察の方の不審者役は、日頃実際の犯罪者を見ていることもあり、リアルに近い迫真の演技で私達職員も緊張感と震えるくらいの恐怖心を抱く程でした。

不審者役とのやりとりは避難した保育室まで聞こえてきます。

そのような状況であってもまずは大人が慌てず、落ち着いて行動することが大事です。【子どもの安心安全】には、大人がどんな言葉かけや行動をとれるのかということも重要になってきます。

不審者対応は、私も実際に援助側として立ち入りました。そこで学んだことは、不審者を興奮させないよう、対応者(受け答え)は一人が行う事、そしてしっかり距離感を保つことです。

対応する職員の命も大事です。凶器を持っているかも分かりません。距離は詰めすぎないことが大事だなと身をもって感じ、職員全体でも共通理解を行いました。

 

 

不審者が去り、安全を確認しました。ほっと一安心する子ども達。子ども達にとっても貴重な体験だったことと思います。

その後、リズム室に集まり、警察の方からご指導をいただきました。

子ども達に向けてお話しいただいたことは2つありました。

①【いかのおすし】の5つのお約束。

・知らない人にはついて『いか』ない

・知らない人の車には『』らない

・「助けて!」と「」お声で叫ぶ

・大人のいるところや【子ども110番の家】に『』ぐ逃げる

・家族やこども園の先生に『』らせる

 

②「自分の身は自分で守る」こと。

そばにいる大人が子供たちの事は守ってくれますが、もしも不審な人に遭遇した時、【いかのおすし】をしっかり覚えていれば自分のことは自分で守る事ができます。

「この5つの約束をしっかり覚えていてください」という警察の方の話を子ども達はとても真剣に聞くことができていました。

『いかのおすし』もしっかり覚えており、普段の訓練の取り組みが身になっていることを感じました。

 

 

 

子どもの安全を一番に考え、まずは避難させること。そしてその次に不審者対応を一人にまかせっきりにするのではなく、数人で行うこと。

今回の訓練で、どの職員も、普段馴染みのない方がいらっしゃったら積極的に声を掛けに行く姿勢と、園庭見守り時の更なる緊張感を日頃から意識できるよう、危機管理能力を高めることが大事だなと改めて感じました。

警察の方から教わったことを全体でしっかり共有していきながら、今自分たちにできることは何かを考え、子ども達が毎日笑顔で過ごしていけるよう、しっかり【子どもの安心・安全】を守っていきたいです。

 

文責:若松

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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