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2021.09.29

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子どもとの対話を大切に(3歳児 年少組)

日々子どもと接する中で、大人の言動をよく見て聞いているなぁと思うことがあります。

ご家庭でも先生ごっこをよくしていたり、お父さんお母さんの真似をして遊んでいたりする場面を見かけたことがあるのではないでしょうか。

大人の言葉は、子どもにとっての「脳の栄養」にも「脳の発達の阻害」にもなるそうです。

大人がいかに豊かに話しかけるかが大事なことであり、子どもは大人との会話により影響を受け、【言葉の習得、IQにも良い影響を与える】といわれています。

 

 

子どもと大人の対話的関わり


園でも私達は子どもと関わる中で一方的に話しかけるのではなく、応答的、対話的な関わりを大事にしながら日々の保育を行っています。

子どもが今、何に興味・関心を持っていてどんなことをやってみたいと思っているのか、一人一人の姿をしっかり捉え、子どもとしっかり対話をしながら活動内容を考えています。

 

そこで行うのが【サークルタイム】です。

『今、みんなはどんなことをして遊ぶのが好き?』

『今、みんなにできることはなんだろう?』

と問いかけてみました。

 

すると、「絵の具やクレヨンで絵を描く!」「積み木!」「○○くんと砂場で遊ぶこと!」「太鼓橋を登ったよ!」「ハサミもしたよね。」

等と様々な意見が飛び交いました。

 

子ども達は見たこと、経験したこと、イメージしたことを話します。

そのために、年少組の1年では好きな遊びをするだけでなく、様々な初めての経験、体験も出来るよう、保育活動の工夫を行っています。

その中ではもちろん子どもとの対話も大切です。

保育者ばかりが話すのではなく子どもが言葉を話せるように意識して、また、子どもが聞いている語彙にも気をつけながら、言葉を豊かに、話せるようにしていきたいと考えています。

 

 

遊びの環境


室内遊びの時には2.3箇所程、コーナーを作り、自分で選択し、それぞれのコーナーで遊べる環境作りも行っています。

『童具』『ブロック』『お絵描き』『粘土』『絵本』『ままごと』 『かずのき』『ビーズ通し』等と、その時々の状況、子どもの興味、遊びの様子を見て日々違ったコーナー作りの工夫も大事にしています。

 

また、環境の作り方も大事です。

環境が不十分だと遊び込むことが難しくなり、トラブル対応が増えてしまうこともあります。

例えば、子どもが室内を走り回る。そうすると、どうしても「走らないで!」「歩いてほしい」と、注意する言葉掛けが多くなってしまいます。

子どもを注意するばかりの環境も子どもにとっても大人にとっても良くありません。

注意するだけでなく、『自分達の環境作りはどうだったかな?』『遊び込めているかな?』と大人が見つめ直すことも大切です。

 

遊び込める環境ができていると会話も豊かになり、丁寧な関わりにも繋がります。

決してトラブルを避けるということではありません。子どもは子ども同士の遊び中で学んでいきます。物の取り合いの経験から譲り合い、自分中心ではない他者との折り合いをつけた関わりを身につけていきます。

活動の中であえてトラブルになるような場面を作り、自発性を引き出す活動も行っています。

 

 

子ども達は様々な環境の中で学び、家族はもちろん、友達や保育者との関わりの中で言葉の習得相手の存在に気付き思いやれる気持ち、そして豊かな心の育ちに繋がっていきます。

 

 

子ども達と関わっていくなかで、

自分の周りは安心できる場所だな。信頼できるな。

自分は皆から愛されているんだな。

自分はありのままの自分でいいんだ!

と感じてもらえたらいいな!と思います。

 

安心できる環境の中で、子どもの育ちを2学期も見守っていきたいです。

 

 

参考文献:『改訂 保育者の関わりの理論と実践 ー保育の専門性に基づいてー』 高山静子さん 著

 

文責:若松

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