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2022.09.28

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発見するっておもしろい! (4歳児 たんぽぽ組)

長い夏休みが終わり、クラスの友達が久しぶりに顔を合わせ、喜び合ったり、少し照れたりする姿が見られました。

今回は、子どもたちが自分でやってみて、気づいたことや発見することの喜びやその過程での心の育ちについてお伝えしたいと思います。

 

 

色水での発見!


8月の暑い日、年中組合同で水・色水遊びをしました。

タライの中に水を貯め、水遊びをしているところに絵の具を投入!

「混ぜる物が無いのにどうやって混ぜるの?」という子どもの問いに「どうやったら混ざるかな?」と逆に質問しました。少し考えた後、「手で混ぜればいいんじゃない?」と提案してくれた子どもがいました。

私のねらっていた意図にぴったりの答えに「それいいね!」と返事をすると、早速手でダイナミックにかき混ぜていましたよ。

 

今回のねらいは、二つ以上の色が混ざると色が変わることに気づき、自分なりに試す中で発見したことを言葉や身体で表現する。

用意した絵の具は、赤・青・黄の三色。しっかり水と絵の具が混ざったところで、ペットボトルを出しました。最初のうちは、一色だけを入れていた子ども達ですが、一人の子どもの「青と黄色を混ぜたら緑になった‼」という発言をきっかけに子ども達の試行錯誤が始まりました。

次々に「赤と青を混ぜたら紫になった!」「赤と黄色を混ぜたらオレンジになった!」と自分で発見したことを友達や保育者に教えてくれましたよ。

 

 

切り紙


 

折り紙を好きな形に折り、はさみで切りました。一枚一枚、折り方や切り方で形が変わることに気づくと、今度は、どんな形になるかな?と想像しながら作っていましたよ。できあがった模様に目をキラキラさせながら嬉しそうに見たり、友達と見せ合ったりしていました。繰り返し作るうちに、「こんなふうに折ったら〇〇になった。」「こんなふうに切ったら〇〇な形になった」などと、自分で発見したことを友達や保育者に伝え、大興奮の子どもたちでした。

 

 

のはら園は宝物でいっぱい


朝夕が涼しくなり、園庭遊びにも絶好な季節になってきました。暑い夏が終わり、いつのまにか、のはら園の植物も秋の気配に変わっていました。

最近、たんぽぽ組の子どもたちは、のはら園へ行って植物や虫を探すのに夢中になっています。

一番上の写真にあるように、見つけた植物をホワイトボードに貼りました。貼ることで、自分で見つけたものをじっくり観察したり、友達と教え合ったりする姿がより活発になりました。

見つけた物をちぎって終わりではなく、遊びに使ったり、調べたりし、興味を高め、命を大切に扱ってほしいという思いもあります。

 

この『ボードに貼る』という活動が子ども達の「もっと探したい!」 「名前を調べたい!」「どうやったら取っておけるかな?」などの次への意欲へと繋がっていきました。

今後の活動の広がりが楽しみです。

 

 

活動の中で育つこと


 

子どもたちが『発見』する経験は、日々の活動の中でたくさんあります。

繰り返しになりますが、発見することで、「これっておもしろい!」「自分で見つけるって楽しい!」「もっと知りたい!」「もっとやってみたい!」「調べたい!」などの感情をもち、次への活動に繋がります。

 

このように、『気づく力』、『やりぬく力』、『人間を理解し関係を調整する力』のことを、『非認知的能力』と言います。この言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

①『気づく力』は、非認知的能力の土台になります。好奇心をもって何かに気づき、何かを感じ、それをもとに考えたり、行動したりすることで、次の行動へ繋がっていきます。

・保育者は、指導計画を基にその時期にふさわしい力を存分に発揮できる活動を保証し、心揺さぶられる環境を作り、対話を通して子どもの発想を豊かにしたり、考えを深めたりできるような関わりをしていきます。

 

②『やりぬく力』は、目的に向かっていくときに、困難にぶつかっていくときに欠かせない力です。

・自分の思うようにいかなかった時でも、情動(怒り・恐れ・喜び・悲しみなど)をコントロールできるのが、自信や自尊心です。これらは、やる気やがんばる力を支え、向上心につなげてくれるもので、やりぬく力には欠くことのできない要素です。

 

『人間を理解し関係を調整する力』は、『気づく力』や『やりぬく力』と相互に関係し合い、支え合いながら働く力です。

・自分とは異なる、異質なものとの出会い、異質な物への興味や関心をもって、他者と交流し、関係性をつくっていきます。そして、「関係性をつくる」ことで、協働していきます。

 

これからの時代にますます必要とされる、『非認知的能力』。錦ヶ丘の保育の中には、その要素がたくさん詰まっています‼

日々の保育で、『発見するって、おもしろい!』『発見したことを誰かに伝えたいな』という気持ちをこれからも大切にしていきたいと思います。

 

文責:川宿田

参考文献:0~5歳児の非認知的能力 事例でわかる!社会情動的スキルを育む保育 佐々木晃/著

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