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2022.11.15

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2歳児の表現とは!(年少少 2歳児 くるみ組)

秋も深まり、肌寒い日が増えてきました。

それでも戸外遊びが大好きな子どもたちは、裸足で元気に園庭へ出掛けます。のはら園に行くと、小さなどんぐりを拾ったり、色づいた葉っぱを集めたりしながら秋の自然物に触れて過ごしています。

最近砂場では、テーブルにお皿をたくさん並べ、数名で集中して何か作っているような様子があります。「なにつくっているの?」と聞くと、「パーティしているの!」とにこやかな笑顔で答えてくれたり、おもちゃの型を使って、砂場でたくさんの昆虫をかたどって遊んでいる子どもに、「これはなぁに?」と質問すれば、「むしをいっぱいつかまえているの!」と教えてくれたりと、様々な遊びを広げている姿が増えています。

これまで、「何かを作ろう!」と一斉に取り組んだことはありません。それはどうしてだと思いますか?

錦ヶ丘では、保育者主導でみんな一斉に何かを作るということをしていません。

園の紹介でもありますように、

子どもたちの「やってみたい!」「作ってみたい」「こうしてみたい!」

という気持ちを大事にし、その気持ちを受けとめながら、保育者はどうしたらよいか一緒に考え、取り組んでいます。

特に、くるみ組のような未満児の子ども達はまだ製作模倣も難しく、どうしても大人が手を加えてしまいがちになります。保育者も一緒にその場にいて、一緒にやってみる中で子どもと共に発見を楽しんでいます。

 

「やってみたい!」「作ってみたい」「こうしてみたい!」を引き出すには…?


皆さんは何かを作るのは好きですか?

「好きだから何でも作ってしまう!」

「好きだけど、苦手…」

「あまり興味ない…」

「苦手だからしたくないな…」

この気持ちは、2歳児も一緒です。

 

保育者が何か作っていると、「なにしてるの~?」とすぐ寄ってくる子もいれば、自分の好きな遊びをずっと続ける子もいます。

私達保育者も、集中している子には、無理に誘いません。

保育者の様子、のりやボンド等の道具を見て、興味を持つ子もいれば、自分の遊びに集中している子もいます。10人いれば10人の感性があるのは当たり前です。その様子を見て保育者は、

「この感触あまり好きじゃないだろうな?」と感じたり、「やり方が分からないのかな?」と、子どもの様子を見守りながら、興味を持ってくれた子ども達と一緒に製作を始めます。

興味を持っていなかった子ども達も、作品を作っている子ども達の楽しそうな声を聞くと、「やってみようかな?」と興味を持ったり、「一緒に見てみない?」と誘ってみると、一緒に製作の様子を見ながら、「やる~」と言って始めたりする子もいます。

 

子ども達の反応は様々ですが、子ども達にたくさんの経験を無理なくしてもらうために、子ども達の様子を観察しながら声を掛け、「やってみたい」「作ってみたい」「こうしてみたい」を引き出しています。

 

A さんの体験談から


Aさんから聞いたお話です。

Aさんのお子さん、Bちゃんが3歳の時です。

通っていた保育園では一斉に製作の保育参観がありました。はりきって作っている様子でしたが、大人から見たら「これなに?」というような作品になりつつありました。すると、一緒に見ていたご主人が、「なにこれ?」「こうやってやるの」と言い、Bちゃんを叱りました。

もちろんBちゃんは大号泣。でも大人からしたら「もっとうまく作れるのに…」という気持ち。Bちゃんは自分なりに頑張っていました。どちらの気持ちもわからなくないのですが、これを機にBちゃんは製作が大の苦手になったそうです…子どもの気持ちを認めていれば、「苦手」という意識を持たなかったな…と思う日々だそうです。

 

2歳児の表現とは


何度もお聞きになっていると思いますが、現在「子ども主体の保育」が展開されています。

錦ヶ丘では、何事も大人が失敗しないように誘導するのではなく、子ども自身の

「やってみたい」

という気持ちを一番に大事にし、大人がその気持ちに寄り添うながら、一緒に考えたり、実践してたりして保育を展開しているところです。この考えは、表現活動でも同じです。

ただ、まだ2歳の子ども達。

今まで経験してきたこともたくさんありますが、これから経験する事、出会うこと、感動することが沢山あるのではないでしょうか。

前述した通り、のはら園で秋の自然に触れ、どんぐりや色付いた葉っぱを砂場のおままごとに使ったり、積み木やブロックを積み上げたりしていく中で、「これトラック」「ぼくのお家」など見立てていきながら作ることで、自分の経験値を上げ、創造力を膨らませる力を遊びの中で経験していきます。まさにこのことが2歳児の「表現」活動に繋がっていくのです。

今、自然物やおもちゃにたくさん触れ、創造力を豊かにしているところです。

大人から見たら、「なんだろう」「毎日同じことしているの?」と感じることがあるかもしれません。でも、子ども達は「〇〇なんだ~」と頭をフル回転させ、楽しそうに遊んでいます。子ども達の「〇〇なんだ!」という気持ちを認めていきながら、これからも表現活動を続けていきたいと思っています。

 

来月は、フェスタです。少しずつ子ども達の日常の遊びの中から生まれた作品が展示されます。

2歳児の「今」の表現を楽しみにしてくださいね!

文責:桑元

 

 

 

 

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