お知らせ

2022.11.16

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『いただきます2 ここは、発酵の楽園』上映会

食に力を入れている錦ヶ丘ですが、職員内だけにとどめることなく、保護者の皆様とも一緒に更に食について学びを深めていきたいとの思いから、前年度に引き続き今年度も、食に関する映画上映会を開催いたしました。

 

4月末に行った給食・食育アンケートでも、上映会の開催を希望してくださる保護者の方が多く、保護者の皆様を含め園全体で学びを深めていけることを大変嬉しく思っております。

参加してくださった保護者の皆様、ありがとうございました。

 

 

前年度の上映会では… 『食の安全を守る人々』

テーマは、農薬や遺伝子組み換え作物について。(詳しい内容はこちらへ→園内研修 映画『食の安全を守る人々』自主上映会

農薬や遺伝子組み換えの作物が、私たちにもたらす影響は“今すぐ”現れるものとは限らず、子どもや孫の代といった“未来”に影響するものであることを知り、本当の“食の安全”って何だろう?と考える機会になりました。今の子ども達のことも勿論ですが、「未来のことまで見据えた食」を錦ヶ丘としても更に深め、質と価格のバランスを比較・検討を重ねて給食で使う様々な食材の有機化・国産化を行うことができました。

今後も食材の比較・検討は続きます!

 

 

“菌”のちから

今回の上映映画のテーマは、ずばり!!“菌のちから”。

参加した職員や保護者の方からも、「菌のちからって凄いですね!」という声が多く聞かれました。

菌のちからって凄いんです。それが映画内で特によく描かれていたのが、野菜づくりの場面でした。

野菜くずで作った漬物のようなものを混ぜた土は菌により発酵し、その土で育てられた野菜は菌のちからが備わり「ファイトケミカル」という物質が蓄えられます。

(※ファイトケミカル:植物が紫外線や昆虫など、植物にとって有害なものから体を守るために作りだされた色素や香り、辛味、ネバネバなどの成分のこと。ファイトケミカルは必須栄養素ではないものの、体にとって良い作用をするため、健康を維持するためにはぜひ摂取したい重要な成分であることが明らかになってきています。)

このファイトケミカルは、人に良い作用があるだけではなく、野菜自体にも良い作用をもたらし、虫が食べない野菜になるんだそうです。

有機野菜には、虫食いや曲がり野菜のイメージも少なからずある方も多いのではないかと思いますが、決してそうではないということを知り、とても興味深いなと思った場面でした。

菌が、土→野菜→人へ、そして捨て野菜がまた土にかえって菌たっぷりの土づくりへと生かされていくというこの生命のサイクルも、昔は当たり前に日本で行われていた光景であるにもかかわらず、現代の私達は忘れてしまっている光景であるのではないでしょうか。

 

 

日本の伝統の食

日本伝統の食“和食”は、味噌や漬物など、菌のちからの宝庫です。

これを一から手作りしていた昔の日本の暮らしは、今はあまり見られなくなってしまっているものですが、知恵や生きる力が詰まっていると思います。

今年度は、麦味噌や様々な漬物作りに子ども達と取り組んでいます。

買った漬物を食べるだけでなく、それを昔ながらの方法で手作りする経験を通して、子ども達の「食の経験」が更に豊かなものへとなってほしい、そんな思いで様々な食育活動を行っています。

そして、何より自分達の手をかけて大切に作った食事はいつも以上にとっても美味しく感じられると思います。

“美味しい”と感じることで、もっと食べてみたい、作ってみたい、そう感じ、それが“生きる意欲”に直結してくるのではないかと思います。

味噌作りや漬物作りをしている時の子ども達も、とっても生き生きしていて、それを食べる意欲もいつも以上!私達も嬉しくなる光景です。

最後に

新園舎へ引っ越し後、現在の園舎は取り壊します。

そこには菌を生かした土づくりから行い、畑を作る構想を練っています。菌でいっぱいの豊かな土壌で育てた野菜で漬物や様々なものを子ども達と作ったり食べたりできたらいいなと。。。夢が膨らみます。

様々な食育活動を通して子ども達の五感を刺激することで、より子ども達の記憶に残り、それが必ず子ども達の大きな財産になるはずです。

食事そのものも、そこに関わる経験も、子ども達の遠い未来まで見据えて取り組んでいます。

食に関わる生き生きした子ども達の姿を更に深めていけるよう、こども園にいるからこそできる経験を今後も沢山積み重ね、そして広げていきたいと思います。

 

今後も、保護者の皆様にも参加していただけるような活動を計画したいと思っておりますので、是非多くの方にご参加いただきたいと思っています。

文責:栄養士 米澤

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