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2023.03.20

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思春期保健相談士って

私事ですが、2月に思春期保健相談士の資格を取得しました。

 

 

思春期保健相談士ってどんな資格?どんな仕事?

子どもから大人になる時、必ず全員が思春期という時期を通ります。
精神的、身体的に成長し発育していくためとても重要な時期であり、さまざまな問題に直面し、その問題を抱え込んでしまう子ども達を専門的な知識でカウンセリングして適切なサポートすることができるのが、思春期保健相談士で、一般社団法人日本家族計画協会が認定しています。

思春期保健相談士の仕事は、成長期で心も体も不安定な思春期の子どもたちに専門的な知識や経験を活かし、子どもたちの相談にのったり、アドバイスをしたりし、悩みを抱えている思春期の子どもたちをサポートする仕事です。

 

どうしてこの資格をとったの?

〇人の選択に左右されない、自分らしく、たくましく生きていってほしい。

〇男女ともにライフワークバランスのとれた生き方をし、仕事も家事も、子育てもさまざまな人と寄り添いあってできる社会になっていてほしい。

〇自分の性や相手の性を理解し、「同意」を大切にしたコミュニケーションが取れるようになってほしい。

と考え、この資格を取得し、「0歳からの性教育」を進めながら、思春期だけでなく、幅広い年齢層の方に包括的な性教育を広めていきたいと思ったからです。

 

私は、保健室の先生=養護教諭として25年間県内各地の小・中学校で働いていました。

仕事でも、私生活でも「男性だから、女性だからと暗黙のルールが社会の中に多いなぁ。」「女性、男性の性や体の仕組みも知らないことが多いなぁ。」と思っていました。

そして、さまざまな研修を受けることで、以下のような日本や鹿児島の現状があることもわかりました。

〇鹿児島は女性の大学進学率が全国で最も低い→所得水準や県内設置の大学が少ないなどの影響も大きいのですが…。

〇鹿児島は人工妊娠中絶率が全国平均よりも上回っており、20代が多い。

〇日本は働きやすさを感じている女性は男性よりも少なく、女性が子育て、家事を担っていることが多い。

〇日本は包括的な性教育が家庭や学校、社会でなかなか進まない。

〇日本での性暴力は成立するために、暴行・脅迫、心神喪失、抗拒不能の証明などの要件が求められ、被害届の受理なども厳しい状況がある。

〇日本では13歳以上の子どもに対する性行為があった場合、加害者に対しての罪は成人に対する性暴力被害と同じように扱われるというような、子どもの権利を無視した課題がある。

〇女性を性欲の対象として消費する文化が蔓延している。

 

日本の性交同意年齢は「13歳」でG7(主要7か国)の中で最低なのをご存じでしたか?

この3月にやっと「性交同意年齢」を13歳から16歳に引き上げることなどを盛り込んだ刑法の要綱が答申されました。

子ども達の人権をしっかり守れる法律を整備していき、包括的な性教育が進み、男女ともに、多様性を含め、人間らしい生き方ができるような日本になっていってほしいです。

 

この園で…

昨年は子育て講座で1回「包括的な性教育」についてお話する機会がありました。

幼児期の性教育は、大人の関わりがキーポイントです。

①日頃の子育ての中で性教育を意識した関わりが大切であること。

②大人も性教育を学ぶ必要性があること。

③幼児に向けての性教育の仕方

の3点を来年度もわかりやすくお伝えできていけたらと思っております。また、子どもたちへの絵本の読みきかせもどんどん進めていきたいです。

一緒に「0歳から性教育はじめましょう。」

文責)壽福

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