お知らせ

2023.09.02

Blog

まふぃん錦ヶ丘の職員との活動(5歳児 年長組)

今回は、まふぃん錦ヶ丘と職員と年長組の園児・職員の活動の様子についてお伝えします。

 

まふぃん錦ヶ丘とは?

運営母体は、社会福祉法人 塔ノ原福祉会です。こども園の隣にある、幼保連携型認定こども園錦ヶ丘プラス+、放課後児童クラブアフタースクール錦ヶ丘も運営しています。

まふぃん錦ヶ丘ホームページはこちら! クリックしてください!

まふぃんは、障害の有無や就学先に関わらず、まふぃんを利用する子どもたちがみな、自分の個性や力を活かし幸せな人生を送れるようにと願い、支援を行っています。それを実現するためには、就学前・学童期など各年齢及び発達段階を見極めたうえで、それぞれが本来持っている個性や力をのばす支援を行うことが不可欠です。大人が伝えることをじっと聞けることや、みんなとおなじ活動ができることだけを目標にするのではなく、子どもたちが社会生活を営む上で守らなくてはいけないルールを体験を通して学び、また状況や環境に合わせた行動をとれるように支援することを目標にしています。(ホームページより引用)

 

子ども一人ひとりの発育発達を捉え、より良い就学へつなげる

年長組の子ども達は、就学まで約半年となりました。お子さんが自信をもち、保護者の皆さんも安心して就学を迎えられるように、園でもっとできることはないかと考え、今回の交流活動を実施することになりました。

目的は、以下の通りです。

(職員) ・まふぃんの活動内容を学び、園に取り入れることで、子ども一人ひとりのできること、課題について考え、より良い支援につなげる。

(子ども)・就学へ向けて、遊びを通して楽しみながら、「聞く力」「見る力」「伝える力」などを身に付ける。

活動がより良いものとなるように、事前の職員の勉強会や打ち合わせ、事後の振り返りも詳細に行いました。

 

① コグトレ←クリックしてね!

コグトレとは、「覚える」「数える」「写す」「見つける」「想像する」力を伸ばすために開発されたものです。幼児期の子どもでも、楽しく遊ぶ中で、これらの力が養われるような工夫がされています。

今回は、「聞く力」「見る力」についての活動に取り組みました。

(子どもの目的)「やりたい」や「楽しい」の経験を通して自信をつける。

(職員の目的) 職員は、子どものできる、できないだけではなく、やっている過程から見えてくることを捉え、保育の手助けとする。

この目的を達成するために、2つの遊びに挑戦です!

 

『どうぶつでポン』

この活動は、集中力や短期記憶(聴覚系)の力を養うものです。

まふぃんの職員が話を始めると、子ども達は何が始まるのだろうとワクワクした表情。

ルール:お話しの中に動物が出てきたら、手を叩く。

例)  冬に森の中でサルに出会いました。赤いサルは手に杖を持っていました。サルの杖の先から光が出ました。

答え) サルの時に手を叩く。

 

実際にやってみると、子どもたちは、まふぃん職員の表情を真剣に見ながら、聞く事ができていました。

普段、なかなか話し合い活動の時に話に集中できない子どもも、『興味があることには、こんなにも集中できること』『一人ひとり個人差はあるものの、聞き取る力が育ってきていること』が分かる活動となりました。

 

『てんつなぎ』

この活動は、見本を正確に写すといった、視覚認知の基礎力を養います。

実際にやってみると、すぐに写し取れる子、時間がかかる子、保育者に線引いてもらい完成させる子と、様々でした。初めて取り組む子どもがほとんどでしたので、初めは戸惑う姿がありましたが、全員が「できた!」という喜びを感じる活動になりました。

この「見る力」は、小学校で黒板に書かれたものを自分のノートに写す力に繋がります。

 

② 運動遊び

子どもの目的) ・くぐる、わたる、よじのぼるを通して、体の使い方を予測して動く

         ・自分の順番が来るまで我慢できる~やりたいから待とうとする、楽しいから待てる姿を引き出す

 

実際の活動では、机や椅子を使って、くぐったり、渡ったりしました。目の前にある、装置(椅子や机)を目の前にして、自分の体をどう動かせばいいのか、自分なりに考えたり、友達の様子を見たりして考える姿がありました。

足を伸ばしても届かなければ、手を伸ばせば良いのですが、手が出ず、逆に体が反り返ってしまう子どももいました。そんな子どもも、何回も経験していく事で、自分の体と仲良くなり、体の使い方が上手になります。

 

また、普段、「順番を待つ」ことや「集中する」ことが難しい子どもも、早くやりたくて、保育者に自分の名前を呼んでもらえるように上手に待つことができていました!

これには、私達、保育者も驚きました。「やりたい」というモチベーションは、こんなにも子どもの姿を変えるのだと実感すると同時に、だからこそ、保育者の活動の工夫が大切だということも改めて考えさせられました。

どうやったら、名前を呼ばれるのかを察して自分で行動を変えることができる経験は、子どもの自信に繋がったのではないかと思います。

 

 

③ リアルミッケ

この活動は、机や床などに貼ってあるシールを見つける活動です。

(子どもの目的)注意深く見てシールを探す

(職員の目的) 遊びの中で、注意深く見る力をつける方法を知る。

 

実際の活動では、探す枚数や張る場所のルールを変えながら4回行いました。

1回目は、平面上に貼ってあるシールを一人一枚探します。初めての活動で時間がかかる子どももいました。

2回目は、縦や横の面に貼ってあるシールを一人一枚探します。1回目は時間がかかった子どももやり方が分かり、注意深く探し、あっという間に一枚見つけていました!

3回目は、縦や横、裏側に貼ってあるシールを一人何枚でも探します。この頃には、すっかり慣れた子ども達は、たくさん探すことができたことを喜び、自信に満ちた表情をしていました。

 

🌟まふぃん職員との振り返りの中で、普段、のはら園で虫探しなどをしている子ども達は、この活動よりももっと難しいリアルなミッケをしている。だから、「見つける力」がよく養われているという事が話題にあがりました。

錦ヶ丘の豊かな環境を通しての保育の良さを改めて感じました!

 

3回の活動を通して

今回の活動は、子どもたちにとっては、「やってみたい」「できた!」と意欲や自信を持てる活動になりました。

今後も続けていく事で、「やってみたい」「できた」の経験を積み重ね、「苦手だな」「やりたくないな」など、これまで気持ちが向きにくかった活動にも前向きに取り組むきっかけにしていきます。

 

私たち職員は、3回の活動を通して、子どもたちに「聞く力」や「見る力」がどれくらい育っているのか、また、育てるためには、どのような活動が効果的なのかを学ぶ機会になりました。

まふぃん職員による活動の後も、普段の保育の中に自分達で取りいれています。例えば、『動物でポン』は、ちょっとした活動の合間に取り入れることで、子ども達の集中力はグッと高まり、「聞く力」がついてきています。

 

これから就学に向けて進んでいきます。保護者の皆様も、ご心配なことや気になる事がありましたら、いつでも年長職員に声を掛けてくださいね。一緒にお子様の成長を見守っていきましょう。

 

文責:川宿田

参考・引用

・まふぃん錦ヶ丘ホームページ

・『身体面のコグトレ 不器用な子どもたちへの認知作業トレーニング増補改訂版』(宮口幸治著)

・『コグトレドリル 写すⅠ やさしいコグトレ』(宮口幸治著)

 

 

 

 

当園についてや入園に関しては
お気軽にお問い合わせください