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2023.09.17

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にしきっこフェスタに向けて”遊びの中から広がる世界”

錦ヶ丘の二大行事の一つである『にしきっこフェスタ』が、今年も近づいてきました。

にしきっこフェスタのねらいは、『様々な表現活動を楽しむこと』。園唯一の、0~5歳児までの全学年が参加する、大きな行事です。

『お遊戯会』や『発表会』と題して、ステージで歌や踊り、オペレッタ、合奏等を発表していた以前の形から、「そもそも、子どもの表現って何だろう?」という根本的な部分や、今までの“当たり前”を見直す話し合いを重ね、今のにしきっこフェスタの形になりました。歌やダンスを人前で発表するだけではなく、童具で作品を作ったり、絵を描いたり、好きな玩具を紹介したり等の展示発表も多く見られるようになりました。子どもと大人が一緒に話し合い、どんな遊びでフェスタ当日を迎えたいかを子ども達自身が考え、日常の遊びの中で活動に取り組みながら準備を進めていきます。子ども達自身がフェスタを作っていくこの形になり、早くも5年が経とうとしています。

 

5年の間に、幼保連携型認定こども園への移行や新型コロナウイルスの流行等、様々な大きな変化がありました。振り返ってみると、行事の在り方や意義も含め、常にそれまでの“当たり前”を見直しながらの5年間だったと感じています。

子ども達の姿を見ていると、世の中や園の状況がどんなに変わろうと、大人の関わりや環境次第で子ども達の表現は無限に広がっていくこと、また、一人として同じ表現はないことを感じた5年間でもありました。

 

子ども達の毎日は“表現”で溢れている

錦ヶ丘の保育の三本柱の一つである“童具”。白木で作られた積み木や、反対に色とりどりのモザイクを使い、子ども達は思い思いに遊んでいきます。0~5歳児まで一緒に過ごす早朝保育や延長保育の時間に童具を出すと、年齢による遊びの違いの面白さを感じます。

まずは手に取り、舐めたりカンカンと床に打ち付けたりして「これはなんだ?」と、その物そのものと対話しながら確かめるような0歳児。

1~2歳児になると積み上げたり、壊したり、モザイクを枠にはめていったり…。

そして、3,4,5歳児と年齢が上がるにつれて、形を意識しながら一人でイメージしたものをつくる姿や、友達と一緒につくっていく姿に変化していきます。

同じ玩具でも、年齢や発達によって遊び方が様々。一つとして正解はなく、どれもその子自身の遊び・表現であることを、子ども達の姿から学ばせてもらっています。

場面変わって園庭に出ると、同じ空間でも子ども達の様々な遊びが広がっています。

お気に入りの木の実や顔より大きな葉っぱを手に握りしめる1歳児。

小さな手のひらで一生懸命に泥団子を握る2歳児。

のはら園の草花で友達と楽しそうに料理をする5歳児。

子ども達の遊ぶ表情を見ていると、じっと考えていたり、笑顔いっぱい夢中になっていたり、眉間に皺が寄るくらい真剣になっていたり…そんな表情一つ一つも、遊びの中から広がる、その子の内面から溢れ出る表現です。

 

子ども達一人ひとりの毎日は、泣いたり笑ったり、考えたり悩んだり、嬉しかったり楽しかったり、安心したりドキドキしたり、遊びの中でたくさんの感情が動いています。そして、その一つ一つが大切な表現であると、私たちは考えています。

だからこそ、その子のありのままをまるっと受け止めることが大人の大事な役割であり、その大人の働き掛けがあるからこそ、子ども達の表現はより豊かになっていくのだと感じています。

 

今年のにしきっこフェスタのテーマは…

5月、各学年の表現担当で集まり、今年のにしきっこフェスタの方向性について話し合いました。

そこでどの学年からも出てきたのが、「今の学年の子ども達はこんな遊びが好き」「ここから~にも広がりそうだし、…にもつながりそう」等といった、“日常の遊びから広がる”というキーワードでした。

そこで決定した今年のにしきっこフェスタのテーマは『遊びの中から広がる世界』です。

 

子ども達の遊びは、大人が予想した姿を超えてくることがよくあります。「そんなことを考えていたのか!」「なるほど…」と、毎日一緒に過ごしていてもびっくりすることもしばしば。子ども達の想像力・創造力には脱帽です。

また、子ども達が心から「やりたい!」と思った時のパワーはすごいものです。「あれが欲しい!」と思い一生懸命手を伸ばし、床を這おうとする0歳児。「こんな○○がつくりたい!」とイメージを自分の納得がいく形にするまで1時間弱試行錯誤を続ける5歳児。表情や全身から思いの強さを感じます。

にしきっこフェスタでは、そんな日常の遊びの中から広がる子ども達一人ひとりの感情、思い、それらが溢れる表現を見ていただく機会になればと思っています。

 

最後に

やっと、保護者の皆様の入場制限なく実施できる今年の『にしきっこフェスタ』は、現園舎で行う最後の行事でもあります。

「日頃、子ども達はここで過ごしながらどんなことを考え感じているのかな?」と、これまでの日々を想像すると共に、約50年間たくさんの子ども達を見守ってくれた園舎にも思いを巡らせながら過ごしていただく時間になればと思います。ご自身もここで過ごした!という保護者の皆様は、ぜひご自身の小さかった頃の思い出も探してみてくださいね。

 

また、例年12月に行っているにしきっこフェスタですが、今年は新園舎への引っ越しの関係で10月実施となります。時期が違うからこその遊びの違いも見られるかもしれません!

これから、各学年のフェスタに向けての活動を、ブログを通して紹介していきます。お子様の学年だけでなく、ぜひ全学年のものをご一読ください。きっと、それぞれの子ども達の表現の世界を感じ、よりフェスタ当日を楽しんでいただけるとことと思います。

日常の遊びがなによりも大切で、毎日が特別。そんな日々の先にあるにしきっこフェスタ。

当日はどんな表現の世界が広がっているのでしょうか?

子どもの可能性は無限大。今ここからどのように遊びの世界が広がっていくのか、私たちもワクワクしています。

 

今年度のにしきっこフェスタ、どうぞお楽しみに!

 

文責:迫田

 

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