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2024.07.12

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当番活動やお手伝いで育つこと 5歳児(年長組)

こども園の子どもの中で、一番年長者の5歳児ふじ組とたけ組の子ども達。年長組になり、ランチルームの手伝いを意欲的に取り組んでおり、「今日は、自分の番かな?」と心待ちにする様子が見られたため、当番を決めることにしました。

今回のブログでは、当番活動や誰かの役に立つ経験を通しての子ども達の様子や育ちについてお伝えしたいと思います。

当番活動

 

現在、当番活動は、ランチルームの給食準備と片付けをしています。

中には、稲バケツの水やりにも気付いてくれる子どももいます。バケツ稲の水やりは、日照りが続くと水を足し、雨が続くと水をこぼさなければいけません。田植えの時に、JAの方から教えて頂いた、ちょうどいい水の量を覚えていて、友達と協力しながら水の調整をしています。ぐんぐん大きくなる稲、成長が楽しみです!ぜひ、来園の際は、子ども達と稲の成長を見てください♡

 

さて、当番活動が始まった頃は、何を手伝えばよいか分からず、大人に指示されるのを待っていた子ども達でしたが、最近では、まず年少の椅子を並べる、次に、配膳された皿を主菜、副菜、ごはん、汁、スプーンを食べやすいように並べるなど、自分達で次は何をしたらよいか考えながら手伝う姿も見られるようになってきました。

H君は、「スプーンの向きってこっちであってる?」と年少組の子ども達が食べやすいようにと気遣ってくれていました。

給食後は、大人が拭いた椅子を片づけたり、時には雑巾がけまで手伝ってくれることがあります。雑巾がけをしたり、雑巾をしぼったりすることは、日常の遊びや活動とは違う、体の使い方をします。はじめは、ぎこちない動きですが、経験を積み重ねることで獲得していくことができます。

生まれてからまだ、5,6年しかたっていない子ども達ですが、周りの大人や友達に自分が優しくしてもらったり、人が優しくしてもらっているのを見聞きしたりする中で、「自分もこうしてみたい」、「こうしてもらったら嬉しいかも」「喜んでもらえて嬉しい」などの気持ちが育まれているのだなと感じます。こうした気持ちは、家庭、こども園、地域などの様々な場での経験から育っていくものです。

 

 

当番活動や手伝いなどを通して、周りを見て、自分で考えて行動できる、誰かのために役に立とうとするなどの様々な力を育まれていきます。こども園では、遊びの中で育つ力だけでなく、豊かな生活経験の中で育つ力も大切にしていきたいと考えています。

また、心の成長と一緒に、身体のしなやかさも育つ機会にしていきたいと思います。

 

 

ましゅまろへ行こう!

数人の子どもたちが交代で0-1歳児クラス「ましゅまろ」へ行くことがあります。午後になり、ましゅまろの子どもたちは、1日の疲れが出てくる時間帯。年長組の子どもたちが遊びに行くと、嬉しそうに近寄ってきてくれます。

ましゅまろの子どもたちは、自分よりも少し大きい友達への憧れの気持ちから、どんなことをして遊んでくれるのかな?玩具でどんなものを作るのかな?などと興味津々な様子です。中には、「待ってました」とばかりに年長の子どもの膝に座る子どももいます。また、違う人がいることで、場の雰囲気も変わるきっかけとなり、ましゅまろの子どもたちの気分転換にもなっているようです。ちょっとしたことのようですが、年長の子どもたちがいてくれる、それだけで大きな力となっているのです。

年長の子どもたちは、自分よりも小さな子どもに頼られる嬉しさや照れくささを感じたり、肌と肌が触れ合ったりすることで、人の温かさを感じたりする機会になっています。時には、同年齢の子どもと違い、言葉で言っても通じない、いつものようにいかない場面もあります。そんな経験も子どもたちにとっては、自分の思い通りにいかないこともあるんだということを知る機会にもなっているようです。

今後は、大人からの提案だけでなく、子どもたちが自分たちの生活を整えるために、どうしたらいいか考えたり、やってみたい当番活動や手伝いを取り入れたたりしていきたいと思います。

 

当番活動や手伝いで育つ力

最後に、このような活動を通して、どのような力が育まれるのかを紹介します。

・自己肯定感が育まれ、自信や意欲も高まる

・達成感を味わい、責任感が培われる

・生活力のスキルアップにつながる

・手順や段取りを考え、思考や工夫する力が高まる

 

ぜひ、ご家庭でも手伝いなどの時間を作ってみてください。たとえ時間がかかっても、きっと子どもたちは、「大好きなおうちの人の役に立てた。喜んでもらえた。」という経験を積み重ね、自己肯定感を高めたり、家庭以外の場所でも自信を持って行動できるようになるのではないかと思います。

文責:川宿田

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