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2023.10.27

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やってみたい気持ちを大きく(2歳児 くるみ組)

今月は作業療法士である中鶴真人さんと共に運動遊びを行いました。

今回の運動遊びは、椅子や机などの身近に使われている物で装置を作り、その装置を使い身体を動かす遊びをする中で「これやってみたい!」という気持ち(自発性)や積極性を引き出すことを目的に活動しました。

1学期も運動遊びを行いましたが、今回は初めて一人で進める機会をいただき、運動遊びの基本を学ぶことができました。

今回のブログは、運動遊びの中で学んだ

①運動遊びでの環境構成

②装置展開の工夫

③やってみたい気持ちの大切さ

をお伝えしたいと思います。

運動遊びでの環境構成

運動遊びを始めるにあたり、まずは環境を整えました。棚の上の物を見えないように片付けたり、カーテンを閉めたりと子ども達が机や椅子などの装置に向かって遊び込めるようにしました。また床のざらつきをなくすなどして、すっきりとした環境となるように整えました。

環境をすっきりと整えることで、子どもたちの視線がちらつくことなく、集中して運動遊びに入り込めることができます。また感覚が過敏に感じやすい子どもは、床のざらつきを嫌がったり、小さなごみに視線が向いてしまったりと運動遊びに集中して入り込むことができなくなります。

子ども一人ひとりのやってみたい気持ちを大きくしていくためには、環境をきれいに整えることが大切だと感じました。

今の子ども達は、友達と関わる中で物の取り合いや気持ちのぶつかり合いでトラブルに発展することがあります。

運動遊びの中でも、

「あの装置に乗ってみたい」

「遊んでみたい」

という気持ちがぶつかり、嚙みつきや引っ掻きにつながることもあります。

現在、子ども一人ひとりのやってみたい気持ちを引き出していくために、じっくりと遊べるように装置の数を増やすなど、一つの装置に子ども達が集中しないように装置を離したりしながら、子ども同士のトラブルを最小限減らす装置展開を行いました。また高い装置から転落、転倒などの事故を起こさないためにも、床に近い装置から運動遊びを行っています。

このことを通して、運動遊びを安全に進めていくためには、保育者の見守りだけでなく、常に危険予測をしながら環境を整えることも大切だと学びました。

日々の保育でも環境で大きく子ども達の気持ちや行動は変化していくため、今の子ども達の姿に合っているのか、安全な環境かを常に考えて整えていくことを大切にしていきたいです。

 

装置展開の工夫

運動遊びを進めていく中で苦戦したところは、装置展開のレパートリーでした。

装置展開とは・・・机や椅子など、身近に使われている道具を使って、子ども達のくぐる、のぼる、わたるの動きを引き出すことです。

椅子をどのように組み合わせて置いたらくぐるの動きを引き出せるのか、運動マットをどのような形で置いたらわたる動きにつながるのかを考えながら装置展開のレパートリーを増やしていきました。

最初は意図的にくぐるしかできない装置を置いて運動遊びを行っていましたが、子ども達がいびつな装置を見て、どのように使うのか、どのように使えば楽しいのかを子ども自身で考えて遊びに入り込む姿がありました。

保育者が意図的にくぐるだけの動きを引き出す装置を作るだけではなく、子ども自身で考えて遊び込む姿が子どもの主体性を育むことにつながると感じた場面です。

 

子ども達のやってみたい気持ちを大切に

 

今月運動遊びを行ってみて、子ども達の運動遊びの様子も大きく変化してきました。装置の向きや置き方によって座る動きが多く見られましたが、子ども達自身で「どのように遊ぼうか」「どの遊び方が楽しいと感じられるか」など考えて遊ぶ姿を引き出すことができ、くぐる、のぼるの動きへと変化していました。

子ども達の「やってみたい」気持ちや、考えて遊び込む姿が出てきていると感じる運動遊び。

一人ひとりのやってみたい気持ちがもっと大きくなるように試行錯誤しつつ、運動遊びを行っていきたいと思います。

文責:寺口

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