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2020.07.02

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青虫との関わり(こすもす組)

先日、のはら園でよもぎを収穫していると、トンネルの上に「大きな青虫????」を発見!さあ、見つけた青虫を子ども達はどうしたのでしょう。

「青虫がいるよ!」と大きな声でみんなに声を掛ける男の子。

「どこどこ?」とみんなが集まり、あっという間に青虫の周りには沢山のこすもす組が集まりました。

「わぁー!大きいね」「あ、動いた!」と青虫に興味津々!ですが、さすがに大きい青虫は怖いようで、男の子も女の子も少し青虫が動くたびに「きゃー!」と驚く姿が見られました。

しばらくすると、「なんて青虫かな?」「調べてみようか!」と言う声が聞こえてきました。「じゃ、図鑑が必要だよね!」「虫眼鏡もいるかな?」「ぼくは、青虫が逃げないか見とくね!」と自然と役割分担ができていました????

 

図鑑を持ってくると、一生懸命同じ模様、色、形の青虫を実物と見比べます。「これかな?」「それは、模様が違うよ!」「あ、そうだね、、、」と言葉で伝え合う姿が見られました。

分厚い図鑑を1枚ずつめくり集中して探す姿から、虫が好き、興味がある気持ちが伝わってきました。

20分ほどのはら園で図鑑と青虫とにらめっこする姿が続きました。そんな子ども達の姿を見ながら感じたことを2つお伝えします。

 

1つ目は、みんなで1つの図鑑を共有して見ている姿からです。

普段の子ども達を見ていると、1つのところにみんなが集まると「見えない!」「どいて!」と自分のことが優先で周りの友達のことを考えない様子が時々見られます。

しかし、図鑑が見えない友達には、見えるように交代する姿が見られました。

きっと、みんなと青虫のことを共有したいという気持ちが強かったからこそ見られた子ども達の様子だと思います。

 

2つ目は、協同して青虫の名前を探す様子からです。

みんなで図鑑を見ながら、あおむしの特徴を共有し、「これじゃないかな?」と意見を出し合います。意見を出し合うだけでなく、しっかり友達の意見にも耳を傾けることができていました。

共通の目的があることで、会話も盛り上がります。そして、何より同じ青虫を見つけた時のみんなで喜ぶ姿は、一体感を感じさせられる一場面でした。

 

観察したいという子ども達の強い思いで保育室に連れて帰ることになりました。

しかし、数分経つと棒を持ってきて青虫を突く姿が。子ども達の「触ってみたいけど、触れない。だから棒を使って触ってみよう」という気持ちもわかります。

でも、つつかれた青虫はどんな気持ちだろう、、、子ども達に問いかけてみました。

「痛いと思う」「嫌な気持ちがする」と青虫の気持ちを考えることができます。でも、触りたいし気になるからかごを揺すってしまう。

そんな気持ちが強いのが強いのが今の子ども達の現状だと思います。

 

「大切にできないんだったら逃がそう」とつい言ってしまいそうになりましたが、青虫を大切に扱えないから観察させないのではなく、保育者が大切に扱うことで、子ども達もその姿を見ながら学ぶことができるのではないかと思います。

興味がある時こそ観察することで、命を大切にしようという気持ちが育ったり成長に感動できたり、沢山の気付きや学びがあると思います。

 

今回の青虫は、次の日元気がなくなってしまい、子ども達と話をしてのはら園に返すことになりましたが、今後も、虫との出会いを大切にし、虫と関わりながら1匹の虫の小さな命とその生活を大切にしたいという気持ちが芽生えてきて欲しいと思います。

文責:武石

 

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