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2020.07.02

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表現すること 1歳児 つくし組

前回のブログでは、朝の活動(おむつ替え、手洗い、椅子に座るまで)から見えてくる「自我の芽生え」について書かせていただきました。

今回は朝の活動の続き(指遊び、歌、あいさつ)から見えてくる「子どもたちの中には育っている自己表現」について考えてみたいと思います。

 

「幼保連携型認定こども園教育要領」の五領域の一つに「表現」があります。そこには、『感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して、豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにする』と記載されています。

「表現」と聞くと皆さんはどんなことを思い浮かべますか?発表会やダンスなどでしょうか?もちろんこれらも表現ですが、日常や園生活の中にもたくさんの表現の場面があります。指差しで何かを伝えようとすることも歌を歌ったり自分の思いを喃語や単語で伝えたりすることもそうです。また、甘えたい気持ちを抱っこしてと手を伸ばしてたり、そっと大人の膝に座ったりするのも子どもたちなりの気持ちの表現ではないでしょうか?

 

 

上の写真は、自分で椅子を持って来て座った子どもたちが保育教諭の方を見ながら「何が始まるのかな?」と興味津々な様子です。大好きな指遊びや歌が始まると、繰り返し歌っているうちにいつのまにか覚えた動作をしたり、喃語や単語を発したりする姿が見られるようになりました。

私たちは朝のゆったりした時間を大切にしています。子どもたちは覚えたばかりの喃語や単語で楽しい気持ちを表現し、私たちに伝えてくれます。一人ひとりの思いを受容し、丁寧に関わることで子どもたちは「わかってもらえた!」と満足し、「もっと伝えたい!」と意欲を高めることができます。

 

 

下の写真は名前を呼ばれて返事をしているところです。

 

この一人ずつ名前を呼ぶ時にも私たちはちょっとした配慮をしています。名前を呼ばれるのが大好きな子どもたちですが、「一番最初に呼ばれるとドキドキしてしまう」「少し前に嫌なことがあってまだ気持ちがたち直っていない」「活動に集中できない」など、日々様々な心の動きがあります。その日の子どもたちの心を読み解きながら「今‼︎」というタイミングを見て呼ぶと「は〜い」と返事や手を挙げてくれるのです。

また、私たちは「アイコンタクト」を使います。「順番が待ちきれない」「ドキドキしている」子どもにそっと視線を合わせ表情で「もうすぐだよ」と伝えることでその表情を読み取り「今‼︎」というタイミングに合わせることができます。

 

日々、園生活を送る中で「伝えたい!」気持ちを引き出し、「伝えられた!」「伝えられるって楽しい!」「わかってもらえるってうれしい!」という満足感を味わえるようにし、このような関わりを積み重ねていくことでいろいろな場面で意欲的・主体的に活動できる力を育んでいきたいと思います。

文責:川宿田

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