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2022.12.23

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乳幼児期のイヤイヤ期と反抗期について

園生活では、ましゅまろはうす(0.1歳児)やくるみ組(2歳児)で「イヤだ~」「イヤー」という言葉が聞こえたり、年長組で大人に対して不服そうな態度をとったり、言葉を発したりする姿が見られることがあります。

お家ではどうですか?

 

大人からすると困った行動なのですが、このイヤイヤ期や反抗期とも考えられる子ども達の行動には、ちゃんとした理由があります。

大人が子どもの反抗期が起こるしくみやその時期をある程度理解していることで、より良好な親子関係を築きながら、日々の生活が進んでいくといいですね。

 

子どもの反抗期の時期とその特徴

イヤイヤ期と思春期に起きる反抗期の2つの反抗期がよく伝えられますが、5歳前後にもちょっとした反抗期があります。

この反抗期は、ただのわがままではなく、脳の成長や自我の芽生えが関係しています。

怒ったり、黙らせたりして反抗期を押さえつける方法は子どもの健やかな成長には繋がりません。

イヤイヤ期(2歳前後)

イヤイヤ期には、人間の脳の中にある前頭前野の成長が大きく影響しているようです。この前頭前野は思考力や感情の制御、判断力などを司ってるのですが、脳の中でも特に成長がゆっくりであると言われています。

ですので、2歳前後は、「我慢する」ことが難しかったり、言葉でうまく気持ちが伝えられないことがあったりすることで、何でも「イヤ」と言ってしまうようです。

この時期は自我が芽生えて手先も器用になってくるので、自分でできることも増えてくる時期でもあります。”自分で何でもしたい!”という時期ということも影響しているのかもですね。

中間反抗期(5歳前後)

イヤイヤ期と思春期の反抗期の間にあり、中間反抗期と言われます。自立心ややりたい気持ちが、反抗的な行動として現れます。

何かにつけて口答えしたり、わかっているのにやるべきことをやらなかったり、汚い言葉で話すようになり、注意しても直そうとしなかったりします。

 

また、家族以外にはそんな様子は一切見せず、逆に「しっかりしていますね」と声をかけられたりすることも…。

自分の身辺処理もできるようになり、言葉の伝え合いもできるようになってきて、自立心が育ってきているのは理解できるのですが、家族としては困る事も多々ある時期です。

 

反抗期(思春期)

思春期は、第二次性徴が現れ、身体と心のバランスがとりづらい時です。自立心はできているのですが、心の自立がまだまだ難しいのです。自分を否定的にとらえたり、他人と比べたり、自己を低く評価したりする時期で、学習や部活では、頑張って報われることもあるのですが、逆に報われないこともあり、ストレスも溜まりやすいです。

そのイライラを周囲のものに対して否定的・反抗的態度で強く表現することが多くあります。

私も中学校の養護教諭として勤務していた時に、よく男子生徒に「ウザイ」「うるさい」「気持ち悪い」等の言葉を浴びせられていました。中学卒業後に保健室に遊びに来て、「なんであんなに反抗していたのかよくわかんないんだよね~、のりこさん、ごめんね。」と言われた時には、苦笑いしたのを覚えています。

友達が一番大切な時期で、友人関係に一番気を使っている時期でもあり、特に身近な家族や教師はストレス発散しやすい大人なのかもしれません。

 

大人はどんな対応を?

1 年齢ごとの反抗期について理解し、具体的にどんな対応をしたらいいのか考えたり、相談したりしましょう。

2 子どもは大人の所有物でないことを再度理解して、次のようなことに気をつけていきましょう。

〇「~しなさい」ではなく、「~してくれる?」「~しよう」

〇「怒る」(自分の怒りの感情をぶつける)ではなく、「叱る」(子どものことを考えて注意する)

大きな声で怒る、怒鳴ることはよくありません。負の感情を表す手段として「大きな声で怒鳴るという行動」が刷り込まれてしまい、思春期の反抗期や大人になった時にその行動が手段として使われることがあります。

〇「今の言葉は言われて嫌だった。」「悲しかった。」「物をぶつけられて痛かった。」等、大人自身が感じた気持ちや思いを伝える。

〇安全に配慮しながら、やりたいようにやらせてみる。

3 悪いことをしたら、誤魔化さず、一人の人間として子どもに謝ることを大切にしましょう。

子どもには「謝りなさい。」とよくいいますが、大人はどうでしょう。大人も悪いことをしたり、勘違いしたりして嫌な思いをさせたら、しっかり目をみて、「ごめんなさい。」と子どもに謝ることを大切にしましょう。

 

 

反抗期はどんな時期にどんな特徴で起きるのか、大人が理解し、小さい時からの関わり方を考えていけたらいいですね!

何かご家庭で困っていることがあれば、具体的に相談していただけると、私達保育士も具体的に対処法を提案できると思います。連絡帳、送迎の際、お電話でいつでもご相談ください。

 

 

文責:壽福

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